卵アレルギーをなくしたい!主なアレルゲン除去に成功~広島大、ゲノム編集で開発~

たまごの殻と足跡

この記事は約 4 分で読むことができます。

はじめに

皆さんは、「食物アレルギー」はありますか??

私は、バナナやメロン、マンゴーなどの果物を食べると、のどがヒリヒリしてきて、かゆくなります。

軽症ですが、これも食物アレルギーの一種だと思われます。

食物アレルギーといえば、最も多いのは卵ついで牛乳・小麦・魚類・そば・エビ・果物・ピーナッツ・大豆です。

その中でも、だんとつに多いのが卵アレルギーになっています。

今回広島大学がキユーピー株式会社と共に、2013年からアレルギーの少ない卵の共同研究を進めてきました。

オボムコイドが鍵を握る!

卵のアレルゲンとなる物質は、卵白に含まれるタンパク質になり、オボムコイド、オボトランスフェリン、オボムチン、リゾチーム、オボアルブミン、などがあります。

オボムコイド以外のタンパク質は、熱に弱い特性があるため、十分に加熱調理すればアレルゲン性が低下します。

しかしながら、オボムコイドだけは熱にも消化酵素にも強いため、加熱調理はもちろん、消化酵素を用いた加工などを施しても、アレルゲン性が失われることがありませんでした。

そこで、オボムコイドを含まない卵を作出できないか、広島大学と2013年から基礎研究を続け、2020年にはラボレベルでの作出に成功しているのです。

アレルギー低減卵の説明

画像引用:卵アレルギーで苦しむ人をゼロにしたい。アレルギー低減卵の安全性を確認(世界初)~広島大学との共同研究:熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出

オボムコイドを含まない鶏を作る!

本研究によると、広島大学が独自開発した、ゲノム編集技術のひとつである高活性型のPlatinum TALEN(pTALEN)の技術を用いて、オボムコイド遺伝子を除去した鶏を作製し、その鶏が成、交配・産卵することでオボムコイドを含まない「アレルギー低減卵」の産卵、開発に成功したそうです。

さらに、ほかの遺伝子への影響もないことが明らかとなり、安全性を確認できたとのことです。

鶏が先か卵が先かなんて考えさせられそうな研究結果ですね。

アレルギー低減卵ができるまで

画像引用:卵アレルギーで苦しむ人をゼロにしたい。アレルギー低減卵の安全性を確認(世界初)~広島大学との共同研究:熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出

“食の選択肢”を広げたい。卵アレルギーで苦しむ人=「ゼロ」への思い

キユーピーグループは、国内鶏卵生産量の約1割を取り扱う、“卵の会社”です。

また、「健康寿命の延伸」を実現するため、栄養価に富む卵の有用性を発信し続けています。

その一方で、卵を食べたくても食べられない人がいるのも事実です

私たちは“卵の会社”として、そのような事実に向き合い、卵アレルギーで苦しむ人を「ゼロ」にしたいという思いで、さまざまな取り組みを進めてきました。

あらゆる方法で“食の選択肢”を広げることは、食品メーカーが向き合うべき重要なテーマです。

キユーピーは、今後もアレルギー低減卵の研究に真摯に取り組んでいきます。(一部抜粋)

引用:卵アレルギーで苦しむ人をゼロにしたい。アレルギー低減卵の安全性を確認(世界初)~広島大学との共同研究:熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出

 

さいごに

広島大学大学院統合生命科学研究科・堀内浩幸教授は、

「(卵アレルギーがある人は)常に何か食べるときは成分表を見ないといけないし、旅行に行っても別に料理を頼まないといけない。そういう負担が、こういうもの(アレルギー除去卵)を世に出すことで、軽減されるというのが一番いいところだと思う。」

と語っています。

食への選択肢が増えることは、とても素晴らしいことだと思います。

ぜひ、このようにアレルゲン除去された食材が増えることを祈っています。

参考サイト

卵アレルギーで苦しむ人をゼロにしたい。アレルギー低減卵の安全性を確認(世界初)~広島大学との共同研究:熱や消化酵素に強いアレルゲン「オボムコイド」を含まない鶏卵の作出

食物アレルギー

アレルギーの原因除去した卵 広島大、ゲノム編集で作製(共同通信) – Yahoo!ニュース

 

noteはじめました。こちらもどうぞ

おすすめ記事の紹介

→HOME





たまごの殻と足跡

2 件のコメント

  • 記事を読ませていただきました。アレルギーの元を取り除くことができれば同じ食材でみんなと楽しく食べるる日がくるといいですね
    。また、記事を楽しみにしています。

    • コメントありがとうございます。卵アレルギーはよく聞くアレルギーですので、完全に除去できれば、家庭などでも家族みんな一緒食事がとれるようになったり、外食時に注意しなくていいようになり、当事者には負担が減るので、実現してほしいと思います。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。