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こんにちは、金次郎です。
1908年アメリカのニューヨークで、当時は未だ参政権が認められていなかった女性労働者達が、労働条件の改善を求めてデモ行進しました。
その後、第一次世界大戦や第二次世界大戦が起こりますが、第二次大戦後に創設された国際連合(国連)は、1975年の(国際婦人年)以降、3月8日を「国際女性デー」と定め「女性の平等な社会参加の環境を整備する様に、加盟国に呼びかける日」としました。
しかし、現代でも世界中の国々で給料の昇給額や出世の早さ、あるいは家庭での役割分担などで男女間の差が残っています。
日本の男女間格差は世界を見渡すとどんな感じ?
我が国はどうでしょうか?
2021年(令和3年)に国税庁が調べたところ、女性の平均給与は302万円でして、男性の平均給与545万円と比べると、男性の55%程度と依然として男女間の給与格差が大きいままだった事が分かりました。
また、イギリスのエコノミスト誌が発表した、主要29カ国の、2022年の「女性の働きやすさランキング」を見ると
1位・アイスランド
2位・スウェーデン
3位・フィンランド
4位・ノルウェー
と北欧の国が上位を占めており、日本は2016年以降7年連続でワースト2位でした。
ちなみに、最下位は韓国です。
参考:(時事通信社)女性平均給与、初の300万円台 男性の55%、格差依然大きく―国税庁
参考:(時事通信社)女性の働きやすさ、日本はワースト2位 北欧が上位独占―英誌ランキング
1位になったアイスランドがどのくらい女性が働きやすいかと言うと、駐日アイスランド大使のヨハネソン氏は「父親も母親も、それぞれ6カ月の育休を取得でき、さらに6週間を夫婦で共有できます。
その結果『アイスランドの男性育休取得率は86%を実現しています』」と胸を張って答えてくれました。
更に、2歳児の95%が保育所に入園可能で、その費用の85%を自治体が負担しているそうです。
アイスランドでは、女性の社会進出をし易くするために、以下の法律も作りました。
2013年:「従業員50人以上の上場企業役員の4割以上を女性にする」法律。
違反すると罰金が課せられます。
2018年:「男女の同一労働・同一賃金を義務化する」法律。
企業に証明を義務付けしています。
参考:(日経WOMAN)日本と北欧、男女平等なぜ大差?専業主婦化vs社会進出
更に、世界銀行が男女同権がどの程度進んでいるかを表した「女性・ビジネス・法律」指数では、先進国主体の経済協力開発機構(OECD)加盟38ヶ国の中で日本は最下位です。
参考:(時事通信社)日本、男女同権で最下位 OECD加盟国内―世銀
夫婦の間でも格差が有る(日本の場合)
それは、夫婦の間でも、しなければならない事にかかる時間などに差があります。
例えば、6歳未満の子供を持つ共働き夫婦の時間の掛け方です。
1・仕事にかける時間
男性:281分
女性:149分
2・家事にかける時間
男性:19分
女性:144分(男性の7.6倍)
3・育児にかける時間
男性:49分
女性:225分(男性の4.6倍)
女性の仕事への時間は、男性の半分ほどですが、家事や育児には男性の5倍以上も担っています。
お隣の韓国も、家事や育児などの無償労働が女性に偏る傾向にありますが、欧米では2倍程度です。
また、男性の育児休暇取得率も2020年には12.65%になりましたが、2016年までは3%代でした。
育児休暇取得を義務化している欧米に比べると、物凄く低いです。
国は手をこまねいているわけではない
この様な、男女間格差を無くす為に我が国も色々と動いています。
先ずは
1・「同一労働・同一賃金」の浸透
2020年に法改正が行われ、「同じ内容の仕事をしているなら雇用形態(正社員・契約社員・
派遣社員)が違っても、同じ額の給料を払う」と言う原則です。
2・「男性の無償労働を増やす」
これは、育児・介護休業法の改正により
2022年04月1日:会社には従業員に環境整備の周知徹底が義務付けられました
2022年10月1日:産後パパ育休(出生時育児休業)制度創設および育児休業の分割取得
が可能になる
2023年04月1日:育児休業の取得状況の公表義務付け
3・「働き方改革」
1・ジョブ型雇用(現在、欧米で積極的に取り入れられている雇用形態です)
考え方 | 仕事に人を割り当てる |
仕事内容 | 専門的、契約業務のみ |
給与 | 技術力や職種により決定 |
雇用形態 | 中途採用や経験者採用 |
人材流動性 | 高い |
2・テレワーク(在宅勤務)の推進
新型肺炎の流行で、日本でも一躍取り入れられた勤務形態ですが、在宅で仕事をするので
男性でも家事や育児などの無償労働に参加しやすくなります。
また、通勤時間が無くなるので長い時間勤務できますし、自己で勤務時間を決めるなど時間
管理能力が育ちます。
終わりに
この様に、女性の社会進出がしやすくなる様に、男性の育児休暇を取り入れたり男女間で収入に差が出ない様にしたりと、国も色々と策を出していますが、現在でも男女間で働き方や収入に差が有ります。
主な要因は
1・女性管理職が諸外国に比べて半分以下
2・働く女性の半分が、非正規雇用
3・女性は男性の5倍以上の無償労働(家事・育児)が有る
と、今でもほとんどの会社で男尊女卑的な人事が行われているのと、夫婦の間でも「男は仕事、女は家事や子育て」みたいな考え方がまかり通っているのが現状です。
更に男女間の格差縮小の動きにストップをかけてしまったのは、新型肺炎による2020年4月の1回目の「緊急事態宣言」の時でして、男性は39万人しか解雇されてないのに対して、女性は非正規雇用が多かった事から70万人も解雇されています。
ですので、どの企業も人手不足から今年の学生の就職活動は、今までにない程の「売り手市場」です。
3月13日から、マスク無しでの外出や交通機関への乗車も可能になりましたし、GW明けの5月8日には新型肺炎の感染症分類もインフルエンザと同じ分類に移行します。
これを契機に各企業は、女性を仕事の戦力として扱う様に見直して、仕事に見合ったお給料を出す事にして欲しいものです。
参考:(Yahoo JAPAN SDGs)ー3月8日は「国際女性デー」ー
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