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オストメイトトイレを知っていますか?
多目的トイレにある小さな洗い場のような設備を見たことがある人は、多いと思います。
これは、オストメイトトイレと言って、ストーマを装着している人が使うトイレなのです。
オストメイト?ストーマ??
オストメイトとは、癌や事故などにより消化管や尿管が損なわれたため、腹部などに排泄のための開口部を造設(ストーマ)した人のことをいう。単に人工肛門保有者・人工膀胱保有者とも呼ぶ。
ストーマとは、手術によっておなかに新しく作られた、便や尿の排泄の出口のことを言います。ストーマには、人工肛門や人工膀胱の種類があります。何か特別な機械を使い管理するのではなく、自分の腸や尿管を直接おなかの外に出して、便や尿の新しい排泄の管理になります。
オストメイトになるのは、年齢は関係ありません。若い人でも、クローン病などの腸の病気で人工肛門になる人も多くいます。
私自身も、過敏性腸症候群です。もし、これが悪化すると潰瘍性大腸炎になり、最悪の場合、人工肛門になる可能性もあるのです。
自分には決して関係のない話とは思わないで下さい。
どうやって排泄を管理するの?
ストーマは、排泄物の出口となっているので、ストーマに排泄物を溜めるための装具を装着します。
その装具を、交換・洗浄する際に使用されるのが「オストメイトトイレ」となります。
ストーマ装具の種類とは?海外では、ツーピースが主流
ストーマ装具は、大きく分類すると面板とストーマ袋が一体になっているワンピース(単品系)装具と、面板とストーマ袋が分かれているツーピース(二品系)装具があります。
海外では、ツーピース装具が主流となっているようです。
装着したまま、お風呂にも入れますし、日常生活には何も支障はありません。
画像参考:ストーマ装具 :ストーマ用品の知識
私がオストメイトと知るきっかけとなった2冊のマンガ
私がオストメイトについて知るきっかけとなったのが、内田春菊さんの著書「がんまんが」と「すとまんが」の2冊です。
「がんまんが」では、春菊先生自ら、肛門に近い大腸がんになってしまい、肛門を閉鎖することになったことが描かれています。
「すとまんが」では、閉鎖した肛門の代わりに、人口肛門(ストーマ)を造設したあとの、日常生活について描かれています。
どちらも、オストメイトやストーマを知らなかった私にとっては、目から鱗がでる内容でした。
【nonoさんの島袋全優先生の記事もおすすめです。】
島袋先生もオストメイトの経験があります。
最後に
このように、実際に見たことがなくてもオストメイトトイレがあるように、私たちのまわりには、オストメイトの方々がいるのを忘れてはいけないと思いました。
多目的トイレで、「あの設備って知ってる?」なんて会話ができる世の中になることを心から願っています。
参考サイト
オストメイトってなに!?オストメイト対応トイレの種類や工事方法
参考文献
がんまんが 私たちは大病している (ぶんか社コミックス) /内田春菊
すとまんが~がんまんが人工肛門編~ (ぶんか社コミックス) /内田春菊
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