葛谷舞子さんの写真からみえる、障害児親子の過去・現在・未来…。

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つい先日、ヤフーを眺めていたら、気になる記事が目に入りました。
写真家・葛谷舞子さんという方の記事です。
20年以上、障害児を撮り続けている、Photostudio-Home(フォトスタジオ・ホーム)の代表でもあります。
障害児の親御さんの「葛谷さんが写真館をやってくれたら、この子達(障害児)を可愛く撮ってくれる!」
この一言で始めました。

葛谷さんの写真館 
http://www.photostudio-home.com/index.html

Photo

インスタグラム
https://www.instagram.com/photostudio.home/

Facebook
https://www.facebook.com/PhotoStudio.Home/

 

東京で、障害児とその親たちの親子ポートレートという、異色の作品展が開催された、という内容です。
残念ながら、この記事を書いている時にはもう終わってしまっていて、もっと早く書き起こしていれば…と、少し残念に思っています。

写真を撮るきっかけは、幼少時の友人

葛谷さんが学生の頃、ある新聞記事を読みます。
出生前診断で、胎児に障害があるとわかった親のほとんどが中絶する、という内容でした。

大きなショックを受けたと言います。

葛谷さんは早生まれで、他の同年代の子と比べて、言葉や身体の成長が遅かったそうです。
そんな時側にいてくれたのが、ダウン症や自閉症などといった、障害をもつ子達でした。
心のより所で、大切な存在だったと言います。

障害児のことをもっと知ってほしい!
その思いで、写真を撮ることを始めたそうです。

葛谷さんの写真は、障害者の親子の歩み

かつて、障害児の出産や育児に不安で、子育てに前向きになれなかった親も、意識が変わった方も多いようです。

ケース①重度知的障害

何かおかしいと思っていたが、1歳児検診で障害がわかった。自分には障害児は関係ないと思ったいたので、数年間は受け入れられず、全否定していたが、今はただ生きているだけでいい、やりたいことだけやればいいと思っている。

ケース②ダウン症

生まれてすぐにダウン症と診断され、余命1年と宣告された。「この子の命は家族が守る」と、余命を1年、2年と延ばしてきた。障害をひとつの個性として受け入れてくれる人が増えればいいなと思っている。わたしたちがそういう視点を持てたのは、娘が生まれてくれたからだと思う。

ケース③全盲・知的障害

妊娠9ヶ月で胎児障害が分かった。大きな不安の中での出産、度重なる大きな手術。本当に生まれてきて幸せだったのかと葛藤していた。見た目による偏見は数えきれないが、精一杯生きていることに感謝の気持ちでいっぱい。わたしたちの所に来てよかったと思える、笑いの絶えない家庭でありたい。

菜桜がわたしに自信をくれた

展覧会の作品の中に、ダウン症モデルとして活躍している、菜桜さんの写真があります。

菜桜さんは昨年から本格的に活動しており、インスタグラムのフォロワーは一万人を超えて、45万回再生された動画もあります。
フォロワー層は障害のある子の親や家族にとどまらず、菜桜さんと同年代の女子高生なども多いといいます。

ショッピングモールで買い物、GAPなどのブランドがお気に入り、好きな色はピンク。
「自分で服を選んでいる様子を見ると嬉しい」

 

出産した日に、染色体異常があるかもしれないと言われ、ショックで大泣き、ダウン症の娘を「触らない!」と意固地になっていました。

その言葉通り、生後2カ月までの菜桜さんの写真は1枚もありません。
しかし、生後2カ月半の時、母の中で何かが変わります。

「抱っこをした時に、私の顔を見て笑ってくれた。それを見て初めて、『かわいい!』と思えたんです」
成長をブログに載せるために、写真を撮るようになりました。

娘に対する愛おしさは、歳月とともに増していきました。

菜桜さん自身がおしゃれに目覚めたのが9歳の頃。
「世界ダウン症の日(3月21日)」のイベントで、ファッションショーに出演することになりました。
黄緑色のかわいらしい衣装で笑顔を振りまきました。

モデル活動をするようになってから、菜桜さんの様子に変化があらわれます。
YouTubeで他のモデルのファッションを見るようになったほか、おしゃれに興味が出たことで、「こんな服が着たい!」「髪は長いままがいい!」と意思表示をするようになりました。
ドラッグストアに行けば、化粧品コーナーの前で立ち止まるようにもなりました。

菜桜さんは生まれてから現在まで、手術と隣り合わせで生きてきました。
合併症を患っているので、心臓や目の手術なども経験しました。
入院や手術が続くと気持ちがめいってしまいそうですが、モデルの活動が支えになっています。
入院中は、親子で次の撮影の話をして、今後の楽しみに目を向けています。

大変な思いもたくさん経験してきましたが、菜桜さんの笑顔は周囲を明るく照らします。
彼女の目標は、自分だけでなく、他人を笑顔にすること。
「みんなが笑顔になれるモデルになりたいです!」と語っています。

菜桜さん インスタグラム
https://www.instagram.com/nao_angel_smile/?hl=ja

 

 

 

ニュースで時々見かける、子供への虐待事件。
実の子供に暴力を振るったり、食事を与えず、死に至らしめる行為。
せっかく生まれた子供を愛せない親。

障害を持って生まれてきても、共に生き、愛し、苦労を分かち合いながら生きている親子
…どちらが幸せなのか分かりません。

葛谷さんの写真は、どこにでもある幸せな親子を切り取っています。

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