ニコチンは治療になる?:統合失調症患者にとってタバコとは?

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ニコチンは治療になる?:統合失調症患者にとってタバコとは?

 今回は、統合失調症とタバコの関係について、インターネットや書物で得た知識を綴りたいと思います。なお、統合失調症のメカニズムは仮説の域を出ていないため、信憑性は明らかではありません。

~アメリカでは喫煙人口3倍~

 統合失調症を患っている人の多くはタバコを吸っているということが、「統合失調症・喫煙」で検索するとたくさんヒットします。日本禁煙学会の論文では、アメリカでの統合失調症の喫煙人口は一般人口の3倍と書いてありました。統合失調症とタバコは、何らかの可能性があるのではないかということが、科学者の研究対象になっています。

~ニコチンが脳機能を改善する可能性がある~

 タバコに含まれるニコチンが、統合失調症患者の脳機能を一時的に改善させるのはないか、という推測をしている科学者もいます。タバコを吸うと、ニコチンは血流に乗ってあっという間に脳に到達し、脳のとある場所に作用するそうです。その作用によって、ほんの一時的ですが、爽快感を感じたり、集中力が高まったり、思考の纏まりがよくなったり、幻聴が減るなどの効果があることもあるそうです。このようなニコチンの利点を利用して、一時的ではなく長時間作用することのできるニコチンと同等の作用をもつ薬を開発することも、注目されているらしいです。

~喫煙のデメリットを忘れてはならない~

 喫煙者に特徴的な病気は、肺がんです。統計的に喫煙者の方が寿命が短いことは、すでにわかっています。タバコに含まれるタールは、肺の組織を壊す作用があります。なので、ニコチンにメリットがあるからといって喫煙を促進するのは、まったくもって間違ったことです。また、副流煙は周囲の人の肺がんリスクを高めます。煙も非喫煙者にとっては臭いだけです。なので、自身の健康リスクや周囲の人の健康リスクをしっかりと考えて喫煙することが求められると思います。

~電子タバコだったらいいのか?~

 ここ最近は、電子タバコを使う喫煙者が増えています。ちまたでは、電子タバコの方がリスクが低いと思う人もいますが、そうでもないようです。紙巻タバコのデメリットについては研究が進んでいますが、電子タバコのデメリットについては研究がほとんどないのが現状です。電子タバコでは、紙巻タバコとは異なるリスクがあることも示唆されています。なので、電子タバコを安直に選ぶことは、おそらくよいことではないと思います。

~わたしの喫煙状況~

 わたしも喫煙者の一人です。電子タバコの一種であるVapeのようなものを吸っています。電熱で蒸気を出すタイプのタバコです。その際、味わうもととなる液体(リキッド)が必要です。国産のリキッドにはニコチンが入っていません、法律で決まっているそうです。なのでわたしは、中国産のニコチン入りリキッドを輸入会社から買っています。わたしはこれを気に入って紙巻タバコを吸うことはなくなりました。ちなみに、健康リスクは電子タバコを始めてすぐに感じました。口内炎ができたり、皮膚に炎症が起きたりしました。1カ月ほどでその症状はなくなり、今でも電子タバコを吸っています。

~まとめ~

 仮にタバコが統合失調症患者にとってよいものだとしても、リスクがあるものだと理解することは大事です。そのことが、喫煙マナーの向上につながると思います。また、ニコチンが本当に脳機能の改善に役立つのであれば、ニコチンをもとにした薬ができてほしいと願います。そうすればタバコは必要なくなり、健康リスクは格段に低くなるはずです。統合失調症とニコチンの関係について、研究が進むといいですね。

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30代になりたて、統合失調症&適応障害持ちの、元教職員です。生物学が好きで、生物学習サイト「高校生物の学び舎」をはじめました。気になる方は検索してみてください。