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こんにちは、翼祈(たすき)です。
学校の「教員不足」が叫ばれている昨今。度々上がる話題なので、聞いたことある方もいるのではないでしょうか?
どれほど深刻なのか、幾つかまずデータを上げたいと思います。
1つ目のデータとして、全国の公立小中高校などで、育休や産休による欠員を埋められなかったことや、定数を満たせなかったりすることで起きた「教員不足」が、2024年5月時点で少なく見積もっても4037人に上ることが、全日本教職員組合(全教)の調査で判明しました。
「教員不足」は小学校で1732人、中学校は1244人、高校は433人、特別支援学校は473人に達しました。理由別では主に、「教員の定数を確保できない」が902人、「授業のみを担当する非常勤の教員などが足りていない」が927人、産休・育休や病気休職などの「代替できる人が見つからない」が1161人でした。
「教員不足」の影響では、「授業を2クラス分まとめて体育館などで行った」「体育科の教員が家庭科の授業を代行」などの回答が寄せられました。
2つ目のデータでは、大学教授などで構成されたグループが、「教員不足」に関して公立学校の現職教員にアンケート調査をした結果、2023年12月時点で「勤務校の『教員不足』が起きている」と回答した小学校教員が64%いたことが明らかになりました。
「4月の年度初めから『教員不足』だった」と回答した教員は37%、「夏休み明けの9月から『教員不足』になった」と回答した教員は57%で、年度内でも少しずつ、「教員不足」の問題が悪化していく状況が浮かび上がった現状と言えます。
小学校教員の中で「3人以上の『教員不足』」が発生したと回答した教員は2023年4月時点が2%でしたが、2023年12月では10%に達しました。また、1年以内に転職や離職を考えていると回答した小学校教員は13%で、「3年以内」も含めると62%もいました。
中学校教員の回答では、「教員不足」が発生した時期は4月が37%、9月55%、12月56%。特別支援学校ではさらに深刻な問題で、4月に教員の欠員があったと回答した教員が63%、12月は77%にまで増加していました。小学校教員もほぼ同じ水準でした。
全教の担当者は「学校現場は限界まで及んでいます。労働環境の改善が喫緊の課題です」と吐露しました。
このことを受けて、学校現場では、「25人学級」を促進する議論が行なわれています。
この記事では、学校現場でも、高校になりますが、ある境遇を抱えた生徒たちが、のちに宇宙の分野に携わる様になるという、実話をベースにしたドラマです。
俳優の窪田正孝さんが主演を務め、実話に着想を得て生まれた作家の伊与原新氏の小説『宙わたる教室』が実写ドラマ化されることが決定しました。全10回で、2024年10月8日よりNHK総合にて毎週火曜22時、NHK BSP4Kにて毎週火曜18時15分より放送されます。
大阪府のとある定時制高校・科学部。抱える事情も年齢も色んな生徒たちが、2017年に科学研究の発表会「日本地球惑星科学連合大会・高校生の部」で優秀賞を受賞し、さらに、その独創的な研究発表が意外な人物の目に留まり、「はやぶさ2」の基礎実験に参加できるという想定外していなかった事態にまで発展する―、といった実話に着想を得て生まれた物語です。
今回は、このドラマのあらすじと、このドラマに出てくる起立性調節障害にスポットを当てたいと思います。
あらすじ
東京・新宿にある定時制高校。そこにはさまざまな事情を抱えた生徒たちが通っていた。負のスパイラルから抜け出せない不良の柳田岳人(21歳)。授業についていくことを諦めかけた、フィリピン人の母と日本人の父を持つ越川アンジェラ(43歳)。起立性調節障害を抱え、保健室登校を続ける名取佳純(16歳)。青年時代、高校に通えず働くしかなかった長嶺省造(76歳)。
年齢もバックグラウンドもバラバラな彼らのもとに、謎めいた理科教師の藤竹が赴任してくる。藤竹の導きにより、彼らは教室に「火星のクレーター」を再現する実験で学会発表を目指すが、自身が抱える障害、家庭内の問題、断ち切れない人間関係などさまざまな困難が立ちはだかり…。
引用:窪田正孝主演、伊与原新の小説『宙わたる教室』をドラマ化! 定時制高校・科学部員と理科教師がおくる感動作 クランクイン(2024年)
ここからは2022年から知っている、起立性調節障害の当事者の現在の様子などをご紹介したいと思います。
2024年、起立性調節障害の当事者の現在地
2024年5月1日、思春期に多く発症する起立性調節障害(OD)の子ども達が交流する任意団体「起立性調節障害の子どもたちの会」は、発足してから1周年を迎えました。代表を務める神奈川県横浜市港北区に住む中学3年生の中山知佳穂さんはこの間、会員と一緒に新規に起立性調節障害の課題や特徴を周知する会も設立しました。
中山さんは、「起立性調節障害の正しい理解が浸透し、当事者の方が生活しやすい社会になることを願っています」と説明しました。
起立性調節障害は自律神経の働きの不調が原因で、めまいや腹痛、頭痛、失神などの諸症状が起きる病気で、身体の成長が著しい小学校高学年から中高生に多く発症すると想定されています。特に朝は起き上がることができずに、不登校の子どもの3分の2が起立性調節障害を罹患しているともされています。
中山さんは小学6年生の夏に起立性調節障害を発症し、対症療法で体調を整えながら、遅れた学習を補完する毎日を過ごしてきました。身体をほとんど動かせない時期もあったといいますが、体調は徐々に上向いていて、中学3年生に進級した4月からは昼ごろに登校し、授業も受けられる様になりました。
「起立性調節障害の子どもたちの会」は、中山さんが神奈川県横浜市中区にある横浜市市民協働推進センターに「起立性調節障害の当事者の方が安心して集まれる居場所を作りたい」と相談を持ちかけ、支援を受けて2023年5月に発足しました。現在は神奈川県内と東京、兵庫、茨城の中高生ら12人が会員となって、切磋琢磨しながら運営をしています。
毎月1回は体調に配慮して夜に1時間程度のオンライン交流会を開催し、雑談をしたり、悩みを打ち明けたりしています。SNSを利用して一般の人から募った質問や疑問に回答した時は、視聴者が50件を超えたとし、中山さんは「私たちで当事者の辛い子持ちを代弁できたのかなと思います」と懐古しました。
起立性調節障害はまだ社会的な認知度が低く、周りの人からサボりや怠けと誤解されがちだといい、本人が自分を責め続けることも少なくありません。発症した時に、早期の診断と適切な治療に加え、家族は前提として同じクラスの児童・生徒や教職員などのサポートと理解も必要だといいます。
そうした現状も踏まえ、2024年2月、「起立性調節障害の子どもたちの会」は、起立性調節障害の当事者の方と回復した元当事者などが活動する「子どもの輪-起立性調節障害を当事者から広める会-」を設立しました。
現在、起立性調節障害に苦しんでいる子ども達のためだけでなく、将来起立性調節障害を発症する恐れのある子ども達がいることも見据え、理解を促進させるリーフレットを作成し、横浜市内にある小中学校などに配布する目標をしています。
「起立性調節障害の子どもたちの会」の活動を支援する市民協働推進センター副センター長の女性は、「当事者の方同士の集まりは課題解決の力や孤独感の解消に繋がっています。起立性調節障害の理解が社会に浸透する様に、他の子ども達のグループにつなぐなどして支援をしていきたいです」と述べました。
実際にかなり大変らしい
初めて話す話ですが、実は親戚に学校の先生がいます。あまり学校現場の話は聞いたことがないのですが、凄く大変だと言っていました。
部活の顧問をさせられ、部員を送迎したりとか。
その人は副教頭にまでなったのですが、コロナ禍の時は感染した人の電話などの対応とか、教室の人が触るドアノブとか階段の手すりなどの場所を朝早く学校に来て、拭いて回るとか。
副教頭までなっても、定年を迎えると、その席が無くなり、違う学校に再雇用された形で、給料も肩書も1番下のランクまで落ちて、大変だと言ってました。
その親戚は長いこと教師なので、私に話しかける時、親戚なのに、学校の先生が生徒に指導する様な話し方をします。
その中でこんなことを言っていました。
「僕は教師として、色んな立場にいる生徒を見てきた。色んな家庭の事情を抱えている生徒も多くいた。詳細を言うことはできないけど。だから⚪︎ちゃんは病気とかがあって大変、ということも分かる。でも、色んな悩みも持って、学校に来ている子もいることを分かって欲しい」
と、「自分だけが大変ではない」ことを分かって欲しいと言われました。
この記事のドラマも様々な悩みを抱えている生徒が出てきます。今、学校はいじめ問題とか、熱中症のこととか、教員不足以外にも色んな課題が多いです。
そんな生徒たちが宇宙分野に携われるということは、多くの学生がまず体験しないこと。悩みや課題があっても、凄く夢のある話だなと思いました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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