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こんにちは、改めましてM. Jです。
約15年前に、M.Jはデイサービス(以下、職場)で利用者の機能訓練をしていました。その職場には、職員としてデイサービス管理者、生活指導員・看護師、介護福祉士、ケアマネージャーが在籍しています。
M.Jは、主に機能訓練指導員として仕事をしていました。
その職場で利用者さんと関わる時以外は「ケアマネージャーと一緒の部署(部屋)」にいることが多くありました。
その時、以下の発言がケアマネージャーからありました。
「あなたは、ここにはいらないんだよね!」
「何でこんな人間が入社してきたんだろうね!」
「すぐにでも、仕事を辞めたらいいのに!」
朝の仕事をする前から、週に3日はこのような発言を聞き続けていました。
ただ、このケアマネジャーの人たちに対して、M.Jは悪いことをしたことがありません。
あいさつ以外は、ほとんど会話をしていないので「どうしてこんなことを言われるのだろうか?」と疑問に思っていました。
しっかり見ていくと、施設代表(会長)と施設の職員との意見が「大きく食い違う」というかなり異常な状態でした。施設長(会長)と施設の職員が「対立していた状態」だったのです。
よって、ケアマネージャーからさまざまな「圧力」をかけられていました。
利用者と一緒に体操をしていたら、ケアマネジャーから「今から〇〇会があるので・・・」という突発的な行事のお知らせもありました。
利用者さんもM.Jも事前に聞いていなかったので、驚いてしまいました。利用者さんも戸惑っていましたので、M.Jは「事情を説明して、利用者さんの話を聴くしかない状態」で対応しました。
急な内容の変更が多いこともあり、利用者さんへの対応はかなり「苦痛」となりました。
8ヶ月目で「うつ状態」になり、1年で退職することになりました。この職場でのことをしっかり振り返ってみると、M.Jは「本当に必要のない職員」だったのかもしれません。
上記のような「パワハラ」は、ものすごく苦痛です。生きていることさえ嫌になってきます!何とかして、このような職場が減っていくことを願っています。そのためには「理想の指導者」「理想の管理者」が必要です。
「ハラスメントをなくすシステム」「ハラスメントをなくす考え方」があれば、この時のM.Jのような苦痛を味わう人間はいなくなると思います。
今回は、ハラスメントをなくす考え方として「M.Jが考える理想の上司」について書いていこうと思います。以下の項目に沿って書きます。
- ハラスメントについて
- 理想の上司
- 益子直美さん
- 中村修二教授
- 補足事項:パワハラへの対応
- 1日でも早く働きやすい社会へ!
ハラスメントについて
労働者に対して大きな負担を与える「ハラスメント」ですが、一体どのようなものでしょうか。少しだけ掘り下げていきます。
【ハラスメントとは】
⚫︎人格否定をすること
⚫︎相手に身体的なダメージを与えること
⚫︎相手に不快感(精神的なダメージ)を与えること
《基本的な解釈》
◎被害者が傷ついて不快に思った時点でハラスメントとなる
【ハラスメントの種類】→詳細は文献に記載
《1》パワーハラスメント 《2》セクシャルハラスメント
《3》モラルハラスメント 《4》マタニティーハラスメント
《5》ジェンダーハラスメント
今回は、主にパワーハラスメント(以下、パワハラ)について書きます。
《1》優越的な関係を背景とした言動
⚫︎職務上の地位が上位の者(以下、上司)による言動
⚫︎上司からの拒否できない「明らかに不適切な言動」
《2》業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動
⚫︎上司が発言する「業務上必要のない要求」
《3》労働者の就業環境が害される
⚫︎労働者が身体的・精神的に苦痛となる要求
⚫︎労働者の能力発揮に重大な支障の出る要求
①身体的な攻撃
◎殴打・足蹴りを行う
◎相手に物を投げつける
②精神的な攻撃
◎人格を否定する言動
◎必要以上長時間にわたる厳しい叱責
◎ほかの労働者の前での威圧的な叱責
◎相手を罵倒するようなメールを複数の人に送信する
③人間関係からの切り離し
◎労働者の仕事を必要以上長時間外す
◎労働者を必要以上長時間別室に隔離する
◎1人の労働者を集団で無視する
◎1人の労働者を職場で孤立させる
④過大な要求
◎長期間にわたる過酷な環境での直接関係のない勤務をさせる
◎新卒採用者に対して教育を行わないで難しい業務をさせる
⑤過小な要求
◎管理職に対して簡単な業務しかさせない
◎気に入らない労働者に対して仕事を与えない
⑥個の侵害
◎労働者の私的なことに過度に立ち入る
◎労働者の性自認・不妊治療などの個人情報を暴露する
《労働者の了解を得ずに暴露した場合が対象》
ハラスメントは、どんなもなのか知識をつけていかないと「容易に起こる」感じがします!
年上の人(上司)は「プライド」があるので「自分は偉い人と周囲に思わせたい」「若い人(部下)を自分の思い通りにしたい」「集団の中でいち早く出世したい(そのためには・・・)」などの思いのある人がほとんどだと思います。
必要以上に「上下関係を重んじる」人は、これらの思いが強いので「ハラスメント」につながる言動をしやすいと考えられます。
パワハラの事例においても、上記①のように明らかな「身体的な攻撃」は少ないかもしれませんが、上記②〜⑥の事例は多いです。特に「精神的な攻撃」「人間関係からの切り離し」「個の侵害」は、M.Jが仕事をした中でも数多く経験しています。
何とかして「パワハラ」につながる言動が減っていくことを願っています!
そのためには、「パワハラについての知識」を身につけて「私は、絶対にパワハラをしない!」という意識づけが必要不可欠です!
ただ、簡単には「パワハラについての知識」を身につけることはできないと思います。
パワハラをしないようにするには、「理想の上司」について知っておくことがものすごく重要です!
どのような上司が理想なのでしょうか?次の項では、理想の上司について書きます。
理想の上司
理想の上司という概念ですが、時代とともに変わってきているようです。
約10年前(2013年)と少し前(2023年)でどのように変わってきているのでしょうか?
【理想の上司:2013年】→詳細は文献に記載
【理想の上司:2023年】→詳細は文献に記載
参考:TOMIYO JOB:10年前と変わった!理想の上司ランキング
理想の上司の「ランキング」を時々拝見していますが、しっくりこない部分もあります。
2013年男性部門の方々は、M.Jから見ると「本当に上司だと大丈夫?」と言いたくなってしまいます。女性部門の方々についてもM.Jは「イメージ先行しすぎでは?」と首をかしげてしまいます。
それから10年経過した2023年は、M.Jは「まあ、いいか」という程度でしか見ることができません。「10年前のランキングよりはマシ」という感じです。
2023年においても、女性部門は「まだまだイメージが・・・」と言いたくなるほどです。
ところで、理想の上司は、実際には存在するのでしょうか?主に以下のような要素があるようです。
①視野が広い
②感情的にならない
③言動に矛盾がない
④部下の話に耳を傾けてくれる
⑤リーダーシップがある
なかなか、上記の①〜⑤の要素を満たすことは難しいと思います。ただし「パワハラを少なくしていける上司」は存在します。
完全に理想の上司ではないかもしれませんが、今からご紹介する方達が上司であれば「パワハラ」は大きく減少するとM.Jは思います!
この方達は、M.Jから見た感じでは「理想の上司」どころか「究極の上司」だと思っています。
一体、どのような方達なのでしょうか?次の項では、M.Jにとって理想の上司(その1)について書きます。
益子直美さん
理想の上司として、第1に紹介する方は「益子直美(以下、益子)さん」です。
2025年に益子さんは、北川美陽子さん、北川新二さん、ご夫妻と共に「監督が怒ってはいけない大会」というバレーボール大会を主催されています。
文字通り「監督が怒るという指導」をしないこと、「怒る以外の指導を引き出す」ということが主要な目的です。
益子さんがこのような大会を主催したキッカケは、益子さんが中学校・高校の時「監督に怒られる指導」ばかり受けてきたからとのことです。練習の時もミスをすれば「怒られる」ので、常に「監督の目を恐れて、伸び伸びプレーできなかった」とのことです。
「自分で考えてプレーができなかったこと」から、未来の人たちに「私のようになってほしくない!」という強い思いのもと、大会の開催に至っています。
この大会が通常の大会と大きく違うところは、以下のようなルールがしっかりしているところです。
⚫︎怒った監督がいれば、その監督に「怒ったこと」を指摘する
《指摘した後、その監督としっかり話し合う》
⚫︎怒った監督には「赤い❌のついたマスク」を着けさせる
⚫︎監督が「怒らないこと」にチャレンジした場合は賞賛する
《ベストスマイル賞・ベストスマイル監督賞がある》
◎主催者が「選手(子ども)の表情」を観察する
《監督の言葉のキツさ・声の大きさだけでは観ないこと》
◎選手(子ども)が「監督のアクション」をどのように受けとめているかを観察する
◎アンガーマネジメントの講座を行なう
また、この大会を通して「監督(=指導者)がすべき行動」についても言及されています。
【指導者がすべき行動】
《1》高圧的な指導をしない(怒ることも含む)
《2》選手の「モチベーション」を上げる言葉をかける
《3》できたところ、良いところを「ほめる」
《4》ポジティブなフィードバックをする➖ダメ出しばかりをしない
《5》選手に対して「自分で判断する」機会をつくる
《6》選手に対して最初からは「答えを与えない」
《7》選手自身にやらせてみる➖失敗した場合一緒に考える
《8》何でも管理しすぎない➖縛りすぎない
【参考の書籍】➖「監督が怒ってはいけない大会がやってきた」
《著者:益子直美・北川美陽子・北川新二》
益子直美さんたちの「監督が怒ってはいけない」という考えや理論での取り組みは、ビジネスの場面こそ必須だと思います!
部下がミスをした場合、上司が「ミスに対して怒る指導」ばかりでは解決しないことが多いです。
上司が「怒る指導」のみで対応すると、部下にとっては悪影響が多いと思います。このような指導を受けると「どうにかして自分のミスをもみ消そう」「上司がいる時だけ頑張ろう(いない場合は適当に行動しよう)」
という考えで仕事をしてしまうことになります。最終的に、部下は「自分の判断で行動することができない人間」となってしまうのです。
そのようにならないために、部下の「モチベーションを上げること」つまり部下の「やる気を引き出す関わり」がものすごく大事になってきます。
上司は、日々の部下の行動をしっかり観て「良いところをほめる」「失敗した場合は一緒に考える」という行動が必要不可欠となってきます!
部下にやる気を持たせて、部下と同じ目線で仕事をしていくことで「パワハラをしない」意識が高まると思います。
そう言った意味で、益子直美さんは「理想の上司」と言えるのではないでしょうか!
常に「怒る以外の対応を考える」ことを考えていきましょう!
次の項では、M.Jにとって理想の上司(その2)について書きます。
中村修二教授
理想の上司として、第2に紹介するかたは「中村修二(以下、中村)さん」です。
中村さんは1954年生まれの69歳で、現在はカリフォルニア大学サンタバーバラ校で教授をされています。
⚫︎詳細は文献に記載
1979年・・・日亜化学工業株式会社入社(〜1999年)
1989年・・・青色発光ダイオードの研究に着手
1994年・・・応用物理学論文賞受賞→これを皮切りに様々な賞を受賞
1996年・・・日亜化学工業株式会社主幹研究員
2000年・・・カリフォルニア大学サンタバーバラ校教授(〜現在)
2014年・・・ノーベル賞《物理学部門》「青色発光ダイオード」の発明での受賞
ノーベル賞受賞のキッカケとなった「青色発光ダイオード」の発明は、世界の工学の研究などに大きな影響を与えています。ただ、研究だけではなく「数々の名言」を残されています。
【中村修二の名言】
◎個性なくして、その人はないに等しい
◎自分の好きなことを見つけ、それを追求してほしい
◎常識でないことをやれば、誰もやっていないので当たればすごいことになる
◎人のマネではない自分の流儀を貫くことが、何かを完成させるにはぜひとも必要なことなのです
◎リスクの高いものを選ぶ精神がないと、大きなブレイクスルーやノーベル賞級の発明はできない
◎徹底して考えた末に生まれる「独創性」と最後までやり抜く「粘り」をもつこと
◎怒りが全てのモチベーションだった
◎人間「自分を磨き続けなければ」アホになってしまいます
このほかにも、日本の教育に対する「問題点」も示されています。
⚫︎「ロボット大量養成教育」と言っていますが、日本では5教科全員が同じことをさせられる
⚫︎受験競争をリタイアすれば「やりたいことに取り組む時間」が十分にとれます
⚫︎嫌いな教科の勉強は「無理強いしない」こと
◎超難関のウルトラクイズみたいな大学受験システムが「つまらない人間」をつくり出す元凶
◎日本の若者は国内に閉じこもっていないで、もっと「世界を目指すべき」だ
◎教育制度には「リカバリーシステム」が必要だ
【参考の書籍】➖日本の子どもを幸福にする23の提言
《著者:中村修二》
1つ1つの名言に驚くばかりです。この中でも「個の尊重」「各人の流儀の尊重」「独創性」は、ビジネス上で「パワハラをしない」という視点に立てばものすごく重要なことです!
日本では「ほかの人と同じことをすること」を強く求められます。よって「個人を尊重する」という意識に欠けるということが多くあります。そのため「仕事の能力が低い人」や「障がいがあって仕事が上手くいかない人」に対して「厳しい叱責」も多く見られています。
ですので、中村修二教授の言葉(→メッセージ)をしっかり意識しておく必要性があるのです。
「1人1人が尊重される会社」になっていくと「パワハラ」は、激減していくと思います!
中村教授のように「個人の尊重」「個人のペース」に目を向けていけば、パワハラをなくしていける「理想の上司」になれると思います。
仕事の能力や障がいで差別しない「個を尊重した行動」を徹底していきましょう!
次の項では、補足事項について書きます。
補足事項:パワハラへの対応
前項で挙げた「益子直美」さんや「中村修二」教授のような「究極の上司」は、実際には少ないと思います。おそらく「パワハラをする上司」のほうが多いのではないでしょうか?
以前、パワハラの記事を書きましたがその中で「探偵や弁護士に相談したほうがいい!」ということを書きました。現状を考えると「探偵や弁護士への相談」が解決策として最善だと思います。
以下の文献は、探偵と弁護士への相談について詳しく記載してあります。ご覧いただけると有り難いです。
参考:探偵法人調査士会:パワハラ・モラハラの証拠収集調査
1日でも早く働きやすい社会へ!
以上、ハラスメントをなくす考え方:有名人に学ぶでした。
この記事をご覧の皆さん、ハラスメントをなくす考え方はいかがでしたか?
ハラスメントを減らす又はなくすためには「素敵な考え方の上司」の存在が必要不可欠です!
どのような上司が多くなれば、ハラスメントをなくすことができるのでしょうか?
【ハラスメントを減らす又はなくす考え方】
◎1人1人の「存在」を認める
◎1人1人の「個性」を尊重する
◎常に「自分を磨き」を忘れない《日々進歩》
◎相手を超えるのではなく、昨日の自分を超えること
◎人のマネをさせない《同じ人間はいないと心得ること》
◎部下を「上から目線」で見る言葉かけをしない
◎部下の「意欲を引き出す」言葉をかける
◎1人1人の良いところを「ほめる」
◎部下が失敗した場合「一緒に考える」《試行錯誤は大事》
◎以前からのやり方をゴリ押ししない
上記のような考え方を実行できる上司が多くなれば、ハラスメントは「劇的に減少する」と思います!
「相手(部下)を尊重する」「自分を進歩させる」ことができれば、ハラスメントの少ない「働きやすい社会」になるのではないでしょうか!
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!
今回の記事は、以下の文献を参考にしました。
参考:厚生労働省:職場におけるハラスメント防止対策(PDF)
厚生労働省:パワーハラスメント防止企業の事業主に義務化(PDF)
Chatwork:理想の上司とは? 理想の上司の特徴や必要な意識
ウーマンエキサイト:益子直美カップで起こったポジティブな変化
以下の2つの記事は「監督が怒ってはいけない大会」のことについてわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。
参考:HEROs:益子直美が「起こってはいけない大会」で伝えたいこと
以下の2つの記事は、中村修二教授の経歴と講演の内容についてわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。
参考;理科便覧ネットワーク:中村修二/科学者事典
以下の記事は、M.J自身がオススメする「ハラスメントをなくす上司」について書いています。福島孝徳先生に敬意を表します。
以下の記事は、M.J自身がオススメする「ハラスメントをなくす上司」について書いています。児玉清さん・道場六三郎さんに敬意を表します。
以下の文献は、厚生労働省発信のハラスメント対策について詳しく記載されています。ご覧いただけると有り難いです。
参考:厚生労働省:職場におけるハラスメント対策が義務となりました(PDF)
記事についてのお詫び
この記事をご覧の皆さん、今までM.Jの書いたAKARIをご覧いただきありがとうございます。
本来、次のAKARIの記事予告を入れるべきだったのですが、私の諸事情によりしばらくAKARIへの記載が難しい状況となってしまいました。M.Jの記事を愛してくださる読者の皆様には、非常に申し訳なく思っています。心よりお詫び申し上げます。
今後、しばらくの間「NOTE」は続けていきます。TANOSHIKA MJでの「NOTE」をご覧いただけるととても有り難いです。
しばらくの間の休刊ですが、また諸事情が解決次第、AKARIの記事を書いていこうと思います。
皆さんのご期待に添えず、申し訳ありませんでした。
以下は、TANOSHIKA MJでのNoteです。よかったら、ご覧いただけると有り難いです。
これまでに書いた記事です。ご覧いただけると有り難いです。
新たな価値観を提示するM.Jのオススメ記事10選!
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