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こんにちは、金次郎です。
3月8日は「国際女性デー」でした。
これが制定される元になったのが、1904年に「婦人参政権」を求めて行われた、女性たちよるニューヨークでのデモ行進です。
その後、国連によって1975年に『3月8日を「国際女性デー(International Women’s Day)」とする』と制定されました。
「国際女性デー」は『すばらしい役割を担ってきた女性たちによって、もたらされた勇気と決断を称える日』です。
女性の働きやすさ、国際ランキング
この「国際女性デー」を前に、イギリスのエコノミスト誌が「経済協力開発機構(OECD)」に加盟する38カ国のうち29カ国を対象に、2023年の「女性の働きやすさ」を比較しました。
それによりますと、日本は29カ国中27位でした。
前年の2022年に27位だったトルコを抜きましたが、その下はトルコと韓国だけと言う低さです。
1位・アイスランド
2位・スウェーデン
3位・ノルウェー
と北欧の国が並びます。
それ以外の先進国ですと
5位・フランス
19位・イギリス
22位・アメリカ
と言う具合です。
例えば、女性管理職の割合は、日本は14.6%でして、29カ国中最下位です。
OECDの平均が32.2%ですから、かなり低く、エコノミスト誌は「嘆かわしい」と指摘しています。
1位のチェコスロバキアでは、女性管理職の割合は46%も占めています。
女性役員の割合では、日本は18%で、下から3番目ですが、OECD平均33%と比べると、やはりかなり少ないです。
ゆえに、平均賃金を比べても女性は男性よりも21.3%も少なく、これも下から3番目でした。
エコノミスト誌は
「北欧諸国はいつも上位に並ぶけど、下の順位の国も見慣れた国名ばかりだ」と言い
「韓国や日本・トルコの女性は、昔から変わらず今も職場で大きな壁に直面している」と評価します。
参考:(毎日新聞)女性の働きやすさ、日本は29カ国中27位 英誌エコノミスト
改善しない、日本の会社体質
民間調査機関の「しゅふJOB総研(東京都新宿区)」が就労意思の有る女性に「働きやすさ」について聞いたところ、7割の女性が「改善が実感できない」と答えました。
新型肺炎の流行時、在宅勤務が可能な職種は、ほとんど在宅勤務に移りまして働き方の環境整備も整いましたが、職場環境の改善については未だ課題が有ります。
これは、先ほどの「しゅふJOB総研」が運営する求職サイト「しゅふJOB」に登録している女性を対象に去年11月に調査を実施し、回答の有った550人の結果です。
・2023年を振り返って、2022年よりも『女性が働きやすくなった』実感はありますか?
この質問に対して、「無い」と答えた方が70.4%もいたのです。
これは、1年前の71%や、2年前の77.9%に比べれば、若干改善されている感じですが、依然厳しい評価が続いています。
参考:(毎日新聞)女性の働きやすさ、7割超が「改善なし」 子育てとの両立など悩みも
女性が働きやすい会社の特徴とは?
では、女性が働きやすい会社には、どんな特徴が有るのでしょうか?
女性が働きやすい会社に共通する8つの特徴をご紹介します。
1.育児経験のある女性比率が高い
育児と仕事の両立は、自分の体力も重要ですが、会社の理解やサポートも大切です。
小さい子どもは、突然熱が出たり幼稚園などから呼び出しがあったりします。
その際に、スムーズに早退できたりする職場なら、安心して育児と仕事の両立ができます。
2.管理職に育児経験者がいる
女性が多い職場でも、育児への理解が不足している場合は、無理な勤務を強いられる場合が
あります。
片や、管理職に育児経験がある人ならば、時短勤務や早退に対しての理解もあります。
逆に言えば、育児経験のある女性管理職がいる会社は、産休や育休を経てもキャリアアップ
が可能な会社である証拠ですから、出産後のキャリアを描きやすいです。
3.残業がない
「残業なし」を推進している会社を選ぶことも重要です。
残業が常態化している会社ですと、ワークライフバランスを保つのが困難になります。
育児などに問題が出るだけではなく、自身の健康面にも影響をおよぼすことがあるので注意
です。
4.有給が取得しやすい
有給が取得しやすいことも、働きやすい会社の条件のひとつです。
育児中の女性社員だけではなく、男性社員や独身の女性社員も同じように有給が取得しやす
い環境か?
その会社の有給取得率や、「どの社員も平等に有給が取れているか?」をチェックです。
5.チームプレイが主体
チームプレイで仕事に取り組む会社も、女性にとって働きやすい環境です。
個人的な仕事だらけですと、休みが取りづらくなります。
仕事が標準化されていてチームでカバーし合えるシステムならば、イレギュラーな事態が発生
しても協力が得やすいです。
6.キャリアアップを支援している
その会社で長く働きたいと考えている人は、キャリアアップできる環境が整っているかをチェ
ックしましょう。
キャリア支援制度を整備している会社ならば、自分が掲げた目標を達成する事に意欲が沸きま
す。
7.コンプライアンス(規則順守)意識が高い
コンプライアンス意識の高い会社なら、セクハラやモラハラといった各種ハラスメントが発生
しにくく、職場の秩序が保たれやすいです。
コンプライアンスの教育をしたり、問題が発生した時の相談窓口が有るなど、労務管理をはじ
めとした各種ルールがマニュアル化されているかもチェックしましょう。
8.多様性・個性を尊重する社風
多様性・個性を尊重する会社であれば、年齢・性別・立場に関係なく働けるでしょう。
そのような会社ならば、自分のスキルや個性を発揮しやすい環境です。
さまざまな人が集まる事によって、生産性が高まります。
参考:(マイナビAGENT)女性が働きやすい会社の特徴とは?転職先を探すときにチェックしたいポイント
終わりに
3月10日に、東京大学の合格発表がありました。
全合格者に占める、女性の割合が約23%と、過去最高の合格者数でした。
参考:(朝日新聞)女性割合は過去最高23%、東大合格発表 副学長「東大の姿勢浸透」
労働組合の中央組織である「日本労働組合総連合会(連合)」の会長も、現在は女性です。
政党では社会民主党の党首も、2人目の女性党首です。
この様に、女性の進出が目覚ましくなっていますが、一般企業での女性社員の待遇となると、未だに低いままです。
しかし、去年の3月にパートさんでも管理職になれる会社が有る事を書きました。
パートでも管理職になれる、イオンの人事改革と今年の春闘
女性の能力を認めて、戦力として活用しながらも、しいたげている会社が多い、日本と言う国。
会社経営者を含め、働いている男性諸君。
いつか女性からしっぺ返しを食らいますよ。
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