ごみ収集車がリチウムイオン電池やスプレー缶の誤った捨て方で発火。全国で増加。 

ごみ収集車 発火 リチウムイオン電池

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

リチウムイオン電池は、スマホなどの多くの小型家電に使われています。

繰り返し充電できる優れものですが、廃棄された電池が原因とみられる火災が、ごみ収集車やごみ処理施設で増加しています。

加熱式たばこなどと、同じ程度の危険があるのに回収対象外の製品もあることで、早期の対策が迫られています。

また、スプレー缶なども取り扱いや分別の仕方を間違えた結果、発火してしまう事例が増加しています。

火災の影響で数ヵ月に渡り、業務に支障が出たごみ処理場もあり、関係者は適正な廃棄への協力を呼びかけています。

今回はごみ収集車やごみ処理場で起こる火災について、様々な視点から考えていきます。

ごみ収集車などで火災が増加。原因は一体何?

東京都多摩市にある多摩ニュータウン環境組合が携わる「多摩清掃工場」のストックヤード(一時保管所)では、職員が集められた小型家電を1つずつ確認します。リチウムイオン電池が入ったままの家電を発見すると、電池を取り除き、絶縁処理も行います。

同「多摩清掃工場」でも近年、リチウムイオン電池に原因となる火災が増加。2016年度は1件でしたが、2021年度は12件と増えています。従来の主因のスプレー缶から、リチウムイオン電池への置き換わりが起こっています。

リチウムイオン電池はスマホやパソコン、携帯扇風機、カセットボンベ、乾電池といった小型家電製品に入っていることが多く、同多摩ニュータウン環境組合では、使い捨てライター、スプレー缶も含め、不燃ごみに混入されていないかも入念にチェックしています。

2022年に入ってから2022年12月5日までに、リチウムイオン電池が関係する火災は東京都内で116件発生し、ノートパソコンを廃棄しようと工具で衝撃を与えたり、スマートフォンを自分で分解してバッテリーを交換したりする時などに火災が起こるケースがありました。通常のごみと一緒に捨てられたリチウムイオン電池によるごみ収集車の火災も相次いでいます。

東京消防庁によりますと、通常のごみと一緒に捨てられたリチウムイオン電池によるごみ収集車の火災は、2022年に入って2022年12月5日までに23件発生しており、2021年の1年間の18件を超えてしまいました。同じ原因でのごみ処理関連施設での火災は同期間で12件となり、こちらも2021年の2件を大幅に上回っています。

また、使い終わったスプレー缶を廃棄しようと、室内で缶に穴を開けたりガス抜きをしたりした時に発火したケースも相次いでいるといます。

名古屋市の事故の例

名古屋市天白区では2020年3月、不燃ごみを回収中の収集車から急に、発火しました。

作業員などは集めたごみを全部外に出して、火は消防で1時間半後に消し止められましたが、火災の熱でごみ収集車の側面の塗料が直径7cm程度焼け落ち、亀裂ができました。

名古屋市消防局によれば、ごみの中に不燃物ごみとして出されたスプレー缶が混入しており、ごみ収集車の中で押し潰された時に発火したとみられます。

名古屋市ではスプレー缶やリチウムイオン電池などは「発火性危険物」に分けられ、ほかのごみと一緒に収集車の中で押し潰さず、荷台に載せたり助手席の専用のかごに入れて回収しています。

名古屋市環境局作業課の係長の男性は「ごみ収集車の火災で最も多くなるスプレー缶は、名古屋市では穴を開けずに廃棄できるので、最後まで使い切り『発火性危険物』に分けて出して欲しいです。また、リチウムイオン電池には『スリーアローマーク』という目印が貼っていて、環境事業所や電気店などに設置している専用のリサイクルボックスに入れて下さい」と呼びかけています。

参考:ごみ収集車から出火増加 誤って出されたスプレー缶が原因 NHK NEWS WEB(2020年)

スプレー缶が分別されずに、ごみ収集車に入っていた想定で実行された実験の映像を確認すると、スプレー缶が押し潰されて、あっという間に発火しました。

スプレー缶の正しい捨て方は、

①まず重要なことは、風通しの良い屋外でガス抜きを行うこと。室内でガス抜きをすると、コンロや給湯器などに移り、燃え広がる恐れがあります。

名古屋市消防局の実験でも、スプレーの噴射は少ない量でも、コンロの火に移りました。

②そして、スプレー缶の中にまだあるガスは完全に出し切ること。シューという音が聞こえなくなるまでガスを出し切るのが大事なポイントで、名古屋市では穴はあけなくて大丈夫です。

③缶を振ると再びガスが発生することもあるので、「出して」「振って」を繰り返し行う方が良いとのこと。

④廃棄する時は、中が分かる様に透明か半透明の袋に入れて下さい。名古屋市ではジュースなどの空き缶と一緒に入れるのはできません。

東京都にある公益財団法人「日本容器包装リサイクル協会」によりますと、リチウムイオン電池は内部に可燃性の有機溶剤が含まれており、破損、変形すると発火するといいます。ごみを砕く時に破砕機で強い衝撃が加わることで、ショートして火災につながる可能性があります。

資源有効利用促進法では、リチウムイオン電池はパソコンやスマートフォン、ポータブル充電器など小型家電に内蔵され、繰り返し充電できる電池です。強い衝撃を加えると発火する恐れがあるので、リチウムイオンやニカドなどの小型充電式電池は電池や使用機器メーカーによる回収、リサイクルが義務付けられています。廃棄する時は一般ごみとして廃棄するのではなく、各自治体のルールに従い、全国の家電量販店やホームセンター、スーパーなど約2万1000ヵ所と、一部の役場などに設置の回収ボックスに出す必要があります。

ですが、リチウムイオン電池の捨て方の周知不足や、プラスチックで覆われ、外観からはリチウムイオン電池を内蔵されているのか見つけにくい製品もあり、家電にリチウムイオン電池が内蔵されていることを知らずに、粗大ごみやプラスチックごみ、不燃ごみとして出されている事例が多いといいます。加熱式たばこなどの様に、内蔵電池の取り外しが出来ない製品が増加しているのも、トラブル増加の背景にあります。

同「日本容器包装リサイクル協会」が2022年度、全国の不燃物処理施設に実施した調査結果では7割以上の施設が、ごみの中にリチウムイオン電池を含む電子機器が混ざっていたと回答を寄せました。内訳はモバイルバッテリーが最多で、おもちゃやゲーム機、加熱式たばこなども含まれていました。

参考:リチウム電池ごみ火災増 読売新聞(2022年)

名古屋市では「発火性危険物」として次のようなものを対象としています。

・カセット式のボンベ:スプレー缶と同様

・使い捨てライター:中身を使い切る

・電子たばこ:そのままごみ袋の中へ

・リチウム電池:両極をテープで絶縁してから捨てる(モバイルバッテリーなどに使われているリチウムイオン電池とは異なる)

引用:捨て方間違えると思わぬ事故にも…「スプレー缶」の正しい捨て方 名古屋では“ごみ収集車の火災”1年で20件 FNNプライムオンライン(2021年)

ごみ処理場での火災でかかった費用

1月18日、センターの第1工場で家庭から車で持ち込まれたごみをためておく施設(容量3200立方メートル)で火災が起きた。2日以上かかって鎮火し、電気系統や照明などの設備が焼けた。復旧費用は約6億5千万円。センターの予算は年間20億円ほどで、その3割にあたる想定外の支出となった。

引用:ごみの中の小さな電池で火災、損害は甚大 処理施設復旧に6億円超も 朝日新聞デジタル(2022年)

2020年のものなので少し古いデータですが、

「日本容器包装リサイクル協会」によりますと、リサイクルのための再生処理施設で発生した日本各地の発煙、発火トラブルは、2017年度56件、2018年度130件、2019年度が301件と倍増しています。

専門家は「電動工具、加熱式たばこなど、多種多様な製品に発火物となる物が現代社会で使用されて、事故も増加しました」とし、「ごみ収集車の火災が、作業員の人的被害や付近住宅への延焼に直結する可能性も起こり得るます。ごみ収集車から発火すると、周囲の地域住民の皆さまや作業員の命に関わる重大な事故に発展する可能性もあります。ごみは正しく廃棄する様に協力をお願いしたい」と呼びかけています。

この様に1人1人が意識を変えていくだけで、この事故は防げます。廃棄する時には、今一度廃棄の仕方を考えてみませんか?

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。