全タイプのインフルエンザに効く、mRNAワクチン開発中! 

mRNAワクチン インフルエンザ

この記事は約 7 分で読むことができます。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

2023年の冬は、新型コロナウイルスと3年ぶりの流行のインフルエンザの同時流行で、発熱外来など病院が逼迫している現代。鎮痛剤も同時流行で手に入りづらく、感染した時の薬がない状態の方もいらっしゃるかと思います。

インフルエンザに対し、新型コロナウイルスワクチンにも使われているmRNAワクチンを、どのタイプにも効くインフルエンザ用も開発しようとする動きが、世界中で活発化しています。

従来とは違い、鶏卵を使わないmRNAワクチンとはどういうものなのか?今回はこのインフルエンザのmRNAワクチンについて、お知らせします。

各企業が、どのタイプにも効くインフルエンザのmRNAワクチンを開発中!

製薬大手のモデルナは2021年7月7日、全ての季節性インフルエンザに効くmRNAワクチン、「mRNA-1010」の開発初期の臨床試験を行うことを明らかにしました。

この度、モデルナが発表したインフルエンザ用のmRNAワクチンも、新型コロナウイルス用のmRNAワクチンと同じ種類の枠組みで働くワクチンとなります。

モデルナが計画する臨床試験では、約180人の健康な成人を対象に行います。安全性を確認し、接種した時の副反応や免疫の付き方などを評価することも掲げています。

mRNAワクチン技術は、ペンシルベニア大学のカタリン・カリコさんとドリュー・ワイスマンさんの2人が開発しました。コアとなる考え方は凄くシンプルで、ウイルスからたんぱく質の遺伝コードを抜き出し、それを注射します。ウイルスのたんぱく質は何でも大丈夫で、新型コロナウイルスのケースは通称「スパイクたんぱく質」が使用されます。

その遺伝コードとなるものがmRNAで、人の体内に投与されると細胞内でスパイクたんぱく質が合成されます。mRNAは身体の免役システムが体内で合成されたウイルスのパーツをマークとして記憶し、体内に吸収されるとあっという間に分解され、合成されるたんぱく質の量はそれほど多くないといいます。

そして、合成されたこのスパイクたんぱく質を免疫系が「異物」と識別し、それに対抗する抗体を産み出します。新型コロナウイルスのmRNAワクチンを接種した人は、この「スパイクたんぱく質」によって本物のウイルスを撃退することが可能となります。これが「免疫が体内にできる」という仕組みなのです。

mRNAには、原液で投与すると激しい炎症を引き起こす問題が起こりました。カリコさんとワイスマンさんは、mRNAを化学的に変換させることで激しい炎症を解決できました。また、mRNAにはそれを覆うものが必要ですが、2人は「リポソーム」という脂質ナノ粒子が利かせることも見つけ、実用化しました。

モデルナが開発するmRNAワクチンは、ウイルスのパーツであるたんぱく質の遺伝子を枠組みとしたmRNAと呼ばれる分子を接種したことで、細胞内でウイルスのパーツを産み出すタイプのワクチンです。これまでのインフルエンザワクチンでは、卵の中でインフルエンザウイルスを培養して、無害化してから体内に接種することで免疫を産み出す「不活化ワクチン」が主流でした。

ですが、モデルナによりますと、これまでのインフルエンザワクチンの効果は40%〜60%程度となり、突発的な変異を発生させてしまう可能性がありました。WHOは、インフルエンザの重症者数は世界全体で毎年約300万〜500万人に上り、29万〜65万人が亡くなっていると推定されています。

そして日本国内でも、コロナ禍以前はインフルエンザの感染者数が毎年1000万人程度とされ、数百人〜2000人がインフルエンザが直接の死因となっていました。インフルエンザの流行での「超過死亡」という概念をベースに推計した結果、日本国内での死亡者数は毎年約1万人と推定されています。

ペンシルベニア大学のスコット・ヘンズリーさんらの研究チームはmRNA技術を活かして、従来からある20種類のインフルエンザウイルス全てに対応が可能な「ユニバーサル(万能)ワクチン」の開発を促進しています。ワイスマンさんもこれに賛同しています。

このmRNAワクチンはなぜ、これまでのインフルエンザワクチンより遥かに優れていると言えるのでしょうか?

毎年作られるインフルエンザの予防接種では、4種類のインフルエンザウイルス株から採取されたたんぱく質が混合されて接種します。この4種類の株のかけ合わせは、インフルエンザウイルスの進化に対応しながら毎年調整されます。ですが、このように掛け合わせて産み出されたワクチンが、その年に流行した株と上手に適合せず、効果が薄い年も起こりました。

また、インフルエンザワクチンの従来の製造方法ではウイルスを鶏卵で培養することが必要で、その時にウイルスが上手に増殖しないことがありました。そのケースでは、メーカーは流行が予測される株と適さない、別の株を使わざるを得なくなります。

この問題に対して、mRNAワクチンでは、鶏卵でのウイルス培養は不要で、標的とするインフルエンザの株も4種類だけに限らずに済みます。開発中のユニバーサルワクチンは、20種類の既知のインフルエンザウイルス株を全部使い、これらの株、さらにはこれから先新しく出現する株に対しても効果を発揮します。

参考:開発進む「インフル万能ワクチン」、実用化へ政府は支援策を Forbes JAPAN(2022年)

mRNAワクチンの研究でペンシルベニア大学のチームは、20種類全てのウイルス株を1つのワクチンに挿入しました。その後マウスとフェレットを対象とした臨床実験で、このmRNAワクチンに「病気の兆候を劇的に解消させ、死から守る」効果があることの確認ができました。使った株と違うインフルエンザウイルス株にマウスやフェレットに使った臨床実験も、同じ様の効果がありました。

その年に流行するであろうと推測を立てるmRNAワクチン開発に向け、インフルエンザの型を予測する手間が大幅に省け、ユニバーサルワクチンへの道を開拓する可能性を見出しています。

インフルエンザと私。

これは私が高校生の時の話です。私が通学した高校では、高2の時に成績優秀者で希望する人が、カナダに短期滞在できるプランがありました。私も行きたいなと思って、申し込もうとしました。しかし私は出来る科目と出来ない科目の差が大きく、何よりカナダに行く為の旅費が高額でした。両親から「悪いけど、こんなに高い旅費は出せないよ」と言われ、行くことを断言しました。

私のクラスに成績も優秀で、旅費も出せてカナダに行った男子がいました。ここからが凄いことになりました。元気そうに帰って来てから、暫くその人は学校には来ませんでした。実はカナダからインフルエンザを持ち帰ってしまっていたのでした。

その人のインフルエンザはクラス中に広がり、私もかかってしまい何日か休みました。私は大学以外では学校を休むことはなかったので、学校に上がって、小中高合わせて、初めて高校で欠席というものをしました。インフルエンザは私を看病していた母にも移ってしまいました。

私のクラスは学級閉鎖、その後学年閉鎖、さらには学校閉鎖と、その人がカナダから持ち帰ったインフルエンザは、学校中に拡大してしまいました。1番最初にかかったその人は回復後、何事も無かったかの様に学校に来ていました。

その時以来私はインフルエンザにはかかっていなくて、毎年ワクチンも打っています。このmRNAワクチンが開発されたら、今の様に爆発的な感染力は持たなくなるかと思います。早くこのmRNAワクチンが主流になって欲しいものですね。

noteでも書いています。よければ読んでください。

→HOME

mRNAワクチン インフルエンザ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。