発達障害児の個性に寄り添って髪を切る、ストレスフリーなおもてなしヘアサロン

発達障害 ヘアサロン

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

障害を持つお子さん、特に発達障害の感覚過敏を持つ子は、「髪の毛を触られるのが嫌」「バリカンやハサミの音が苦手」と、なかなかその障害があるゆえに、その子に合った美容院探しもとても大変な様です。

そんな中、最近発達障害やその他の障害に寄り添った、障害児向けの美容院が全国で徐々に広がりを見せています。

今回はそんな障害児向けの美容院を一部ではありますが、ご紹介させて頂きます。

岡山市にある、障害児をもてなす美容室【Tsumiki】。

 

2022年1月に岡山県岡山市に開店した美容室【Tsumiki】が、障害を抱える子どもを持つ親御さんから人気を獲得しています。

入口には手すりがあり、店内も車椅子やストレッチャーを使う方が利用しやすいバリアフリー仕様となっています。音に過敏な子どもに配慮した防音室やキッズスペースなども兼ね備えている美容室です。

発達障害などがある子ども達は、「髪の毛を触られるのが嫌」「ハサミの音が苦手」など、不得意も十人十色。2人の美容師は親御さんと打ち合わせで苦手な部分を触らないように意識したり、音の出ないハサミを使用して、子どもの「嫌」を少なくします。

美容師スタッフは1人は介護福祉士の資格も持ち、もう1人はダウン症の子を持つお母さんです。スタッフの美容師自身の経験を活かして「子ども達と親御さんを支え合う」接客を保持しています。

例えば、子ども達にヘアカットの流れを絵で解説する「視覚支援カード」。店長の女性が自宅で息子とコミュニケーションを図る時に使用しているものをヒントに考案したといいます。

参考:いろんな個性が集まる場所に…障害がある子どもの利用に対応 ストレスフリーな美容室 岡山市 KSB瀬戸内海放送(2022年)

店名の【Tsumiki】には「さまざまな形の積み木が組み合わさるように、いろいろな個性の人が集まる場所」という思いが込められています。

発達障害児向けの、『ゆっくりさんのヘアサロンサーチ』

障害を抱える子どもさんを育てているご家族には、何かと悩みが尽きません。その1つの理由に、ヘアカットが関係しています。

障害を抱える子どもや大人の中には、「じっと座っていられない」「バリカンの音が怖い」などの様々な理由で、ヘアサロンに通えない方も多いのです。やむなく親の手で自分の子どもの髪を切るしかありませんが、そんなにきれいに切れません…。

そんな悩みを持った家族のために、障害を抱える方もOKヘアサロンをご案内するサイト『ゆっくりさんのヘアサロンサーチ』を創立したのが、NPO法人キープ・ママ・スマイリングの女性。

「『ゆっくりさん』とは、発達がゆっくりな人への親しみを表現したのが由来です。ゆっくりさんのヘアサロンサーチの資格を持つ人には特に対応して欲しい10項目を提示して、そのうち4項目以上の対応が出来ることを必須とし、他にも『ゆっくりさんの髪を切った経験値があること』など、条件を何個か設定して安心して訪れて頂けるサロンだけを紹介しています。

これらの項目は、実際に、発達障害を抱える子どもを育てるご両親にアンケートを事前に実施して選択しました。『こんなヘアサロンだったら子どもと気兼ねなく髪を切りに連れて行くことが出来る!』と、特にご要望の声が重なったものです」。

参考:発達障がいのある方も大歓迎なヘアサロンを紹介!「ゆっくりさんのヘアサロンサーチ」 CHEER!days(2019年)

発達障害児が安心して利用できる理美容室の紹介サイト『ゆっくりさんのヘアサロンサーチ』を経営する福岡市の社会福祉士の代表の女性が目指すのは、親も子も地域ぐるみで見守る社会です。

発達障害児の散髪のノウハウを綴った論文が受賞

発達障がい児の散髪を長年手掛けている、「サカイヘアーサロン」の代表、酒井泰成氏がそのノウハウをつづった論文が、全国理容生活衛生同業組合連合会が主催する「2021年理容業界振興論文奨励賞」を受賞されました。

3000字執筆した論文は、同業者へのノウハウ提供のほか、保護者の子どもへの接し方「ペアレントトレーニング」の重要性も説いている。「『どうして耳周りを切ってもらわなかったの』としかるのでなく、『前髪とえり足がすっきりして良かったね』と声を掛ける。できたことをほめる声掛けが大切。『もう少しで終わるから、最後まで切って』と親に頼まれることがあるけれど、深追いすると、次から触れなくなる。子だけではなく、親とのせめぎ合いもある」とも。

男性は、NPO法人そらいろプロジェクト京都が提唱する、障がいがある子のカットを手掛ける「スマイルカット」に参加している。

同連合会の会員は4万5000人。論文全文が、同連合会のウェブサイトで公開されている。

引用:発達障がい児散髪のノウハウ つづった論文が業界奨励賞 理容師「理解進めば」 丹波新聞(2021年)

上記の様に、論文には保護者とお子さんとの接し方に関する内容も含まれており、そのノウハウがたくさん詰まっているので、下記のページよりご興味ある方はご覧になってください。

参考:発達障がいがある子どもたちへのヘアーカット報告 酒井 泰成(兵庫県組合)

私の子ども時代は、

私の子ども時代は、切られるのが嫌とか、音が苦手とかは無かったですね。ただ、子どもの頃ずっと母と行っていた美容室がいつも同じ髪型にしか切って貰えず、それが変わり映えしないと嫌になり、そこに行くのを止めました。

その後行った所も今思えばあんまり髪を切るのが上手じゃなくて、ストパーとか、高校卒業後にパーマかけに行っても、金額が高い設定の割には、取れるスピードも早くてとても残念でした。

今行っている所は、たまたま歩いていた時に看板が出してあり、そこに書かれていたストパーの金額がその前のお店より安かったので、それから10年以上のお付き合いです。甲状腺機能低下症で髪が抜けて、多分髪質も細くなったと思いますが、天パっていうのはそのままで、髪が伸びているのに切りに行けない段階がいつも嫌ですね。

自分の話ばかりになりましたが、最近はこの様に障害に寄り添った美容院が出来て来て、それは凄く良い取り組みですし、障害名は同じでも、それぞれ特性があって全然1人1人が違いますし、こういう美容院が全国に広がってくれたら、私も嬉しいです。

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ヘアカット怖くないよ 飯塚の麻生さんが発達障害児対象の出張美容室 子育てで経験「人の役に」 西日本新聞(2018年)

“子どもを泣かせず髪を切る” 美容師が続けた15年の試行錯誤 NHK   NEWS WEB(2023年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。