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こんにちは、翼祈(たすき)です。
2022年6月に入り、7月から公開が予定されている、国立国会図書館のデジタル化に、福岡や熊本などの障害者施設の利用者の方も関わっていることも分かりました。
今回は私の小さい頃から当たり前に身近だった本の取り巻く環境がコロナ禍で変わって来ているという事で、近年の本の需要の高まりや愛媛県の読書券など、本にまつわるお話を色々お話ししていきます。
国立国会図書館のデジタル化、障害者施設が担当
絶版本など入手困難となっている貴重な書籍や資料をインターネットで閲覧できる、日本唯一の国立図書館となっている「国立国会図書館」の蔵書をデジタル化する事業に2022年7月から、福岡、熊本県などの障害者福祉施設8ヵ所が参加しています。日本財団が受注して障害者福祉施設に依頼する契約で、2022年度内に約3万冊分の画像データを同「国立国会図書館」に納品する予定でいます。現在は同「国立国会図書館」や他の図書館に足を運ばなければ閲覧が不可能ですが、ご自宅のパソコンやタブレット端末でも閲覧が可能となります。
他の障害者福祉施設の利用者も参加可能で、2022年7月以降、同「国立国会図書館」から蔵書が到着するのを前に、約30人が本番を想定した練習を2022年6月中旬から準備しています。一般企業が依頼する様な専門性の高い仕事で障害を抱える人の賃金の向上の狙いがあり、印刷会社への就職を希望する大野城市の女性は「ここで技術を磨きたい。国のプロジェクトなので、やりがいも大きい」と笑顔を見せました。
同「国立国会図書館」が保有する「入手困難資料」のうち、電子データ化が完了したものが対象。漫画や商業雑誌などは対象外です。本人確認のため身分証明書を提示し、個人として同「国立国会図書館」の利用登録をすることが必須です。サービス開始当初は閲覧機能しかありませんが、不正コピー対策を講じた上で来年2023年1月には印刷可能にする予定。
日本国内で発行された書籍全部は、同「国立国会図書館」への納入が、国立国会図書館法に基づく納本制度によって義務付けられています。そのため一度出版されたものに関しては一般的に所蔵されており、絶版本や発禁本まで勢揃いです(ただ、発行者が納本制度を認知していないなどの理由で納入されていないものもあります)。
これらの書籍の所蔵の総数は令和2年度で4560万9602点となっており、現在も同「国立国会図書館」やその別館などに赴くと閲覧可能です。コロナ禍で多くの図書館が休館し、インターネットでの閲覧を希望する声が多く寄せられたことなどがベースにあります。2025年度までの5年間に、希少性や利用頻度などをデータで示し、国内刊行図書をメインとした100万冊以上のデジタル化を進めます。
この事業を障害者の就労支援につなげようと、日本財団は2022年、印刷業に取り組む社会福祉法人「東京コロニー」(東京)に依頼し、約1200冊分のデジタル化を加速させました。その実績も踏まえ、2022年5月、約3万冊分の業務依頼に関して、複数の企業が申し込んだ一般競争入札に参加し、見事勝ち取りました。
資料的価値の高い絶版本は古本屋などで売買されることが多いですが、在庫のデジタル化が進んでいない聖域も多く、その古本市場から探すのも苦労をします。また、書籍によっては非常に高価となります。
参考:国会図書館蔵書本のデジタル化 福岡などの障害者担う…高い専門性 賃金アップ 読売新聞(2022年)
「高い精度が求められる業務ですが、障害者施設の技術は、その水準に達しています」と、日本財団公益事業部の男性は自信を見せます。
コロナ禍での本の需要が30%UP
2020年
2020年1年間の出版物の推定販売額は、コロナ禍で本の需要が高まったことなどから電子出版が前の年と比べて30%近く増加し、紙の出版と合わせた市場全体でも2年連続で前の年を上回りました。
出版業界の調査や研究を行う出版科学研究所のまとめによりますと、2020年1年間の出版物の推定販売額は、紙と電子の合計で前の年より4.8%多い1兆6168億円と、2019年から2年連続で前の年を上回りました。
このうち電子出版の売り上げは、3931億円と前の年を28.0%上回る大幅な伸びとなり、中でも電子コミックは前の年より31.9%増えて3420億円と全体の9割近くを占めました。
引用:コロナ禍で本の需要高まる 電子出版が前年比30%近く増加 NHK NEWS WEB(2021年)
2021年
私もコロナ禍で、何年か買っていなかった本と続きとかをかなり買いました。今も連載中のとか、買うの途中でやめていて、この機会に沢山買いましたね。
愛媛県と「読書券」
新型コロナウイルスの感染拡大でおうち時間が増える中、愛媛県は県独自のおうち時間の支援策として書籍の購入に使うことができる「読書券」を追加で発行する制度を決定しました。
この「読書券」は愛媛県内で本を購入する際に活用できる仕組みです。
去年2021年11月、おうちで過ごす時間の充実になればいいと、愛媛県は県民に対し1組2000円分を2万セット発行し、愛媛県民からの応募が相次いですぐに募集が一杯になりました。
関係者によりますと、新型コロナウイルスの感染が急拡大するなか、愛媛県は県独自の愛媛県民への新型コロナウイルスの支援策の一環として「読書券」を追加で発行する制度を決定しました。
「読書券」の総額は前回2021年と同じく2000円にする方向で調整を進めているということです。
また、応募については、2022年の年明けからの新型コロナウイルスの感染の第6波でクラスターの発生などによって保育園や学校などの休園も相次いでいることを受け、まずは子どものいる家庭の子育て世代を第一に優先することも検討しているということです。
参考:愛媛県が「読書券」を追加で発行へ NHK NEWS WEB(2022年)
これ、私の住んでいる県でも、是非ともして頂きたい取り組みです。この活動が全国に広がって欲しいです。
海賊版サイト
海賊版サイトで「タダ読み」されたマンガを売り上げ換算すると、2021年1年間で1兆円を超えるとみられることがわかった。
総務省の検討会に出版社などの業界団体(ABJ)が報告したもので、アクセス数上位の海賊版サイトに限った2021年の年間での「タダ読み」額はおよそ1兆19億円にのぼり、直近のマンガの正規の市場規模を大きく上回った。
コロナ禍以降アクセス数が伸び、前の年のおよそ5倍の「タダ読み」額となった。
これまで海賊版サイトアクセス時の警告画面の表示や、出版社の刑事告発などによる海賊版大手「漫画BANK」の閉鎖などの動きはみられたものの、状況は深刻化しているとみて、検討会では、2022年前半までにさらなる対策をまとめたい考え。
引用:海賊版サイトで漫画タダ読み 去年1年間で1兆円超の損害 FNNプライムオンライン(2022年)
こうした海賊版サイトの横行に、出版社はとうとう海賊版コンテンツの公衆送信・複製の差し止め及び損害賠償を求める訴えを起こしました。
出版社が提訴
引用:集英社、講談社、小学館、KADOKAWAがクラウドフレア社を提訴 コミックナタリー(2022年)
転載はバカボン
私は本は手元にずっと置いておきたいタイプなので、手に入らない本は中古でもなかったら諦めますが、ずっとこの問題は続いていますよね…
コロナ禍で本を巡る環境が更に変わった
本の需要が上がった記事の中に、雑誌の廃刊や出版社の倒産とかで、紙の本の売上が減ったりもしているとの事で、確かに今年2022年に入っても雑誌の廃刊や休刊の記事も沢山観ました。
私は電子書籍はほとんど買った事ないです。電子書籍でしか読めない本を買う位です。スマホで本を読むのは、アプリで読んでいる連載中の漫画を読む時に、読む位ですね。
私はかさばりますが紙の書籍が大好きなので、今の読んでいる雑誌が電子書籍に移行したりするというニュースを観ると、「これも今の時代になったからかな」と思う反面、やっぱり寂しいですね。本を手に取り、紙の書籍でしか感じられない、読了感とかも好きなんですよ。
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noteでも書いています。よければ読んでください。
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