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こんにちは、金次郎です。
2年前に認知症になってしまった父の事を書きました。
将来、私はどうすれば?
病院で「軽い認知症」と診断されたのは4年前で、その後2年間でどの様な生活をしているのかを書きました。
あの当時は、母も「お父様は認知症です」と言われてショックだった様で、献身的に父を支えていました。
しかし、最近は認知症ゆえの行動の遅さや判断の悪さに、少しイライラしている様子で、父の問いかけに対して素っ気無い返事をしたり、「ウロウロしてないで、早くお風呂に入りなさい」と怒った様な口調で対応する事があります。
でもその後は、ケロっとして2人で笑いながらテレビを見ています。
まあ、母も80歳を越えていますので精神的・肉体的に疲れているのかも知れません。
しかし、この「認知症」と言うのは、高齢者だけの病気では無く30代~40代の働き盛りの方も、生活スタイルによっては罹ってしまいます。
それが今回ご紹介する「若年性認知症」です。
「若年性認知症」とは?
普通「認知症」を発症するのは65歳以上の高齢者の方ですが、65歳未満の方が同じ様な症状を発症した場合は「若年性認知症」と呼んでいます。
日本医療研究開発機構(AMED)による「わが国の若年性認知症の有病率と有病者数」(2017年度~2019年度)と言う調査では、18歳~64歳の人で「若年性認知症」と思われる方は3万5,700人存在していると言う結果が出ており、人口10万人当たり50.9人いると推計されるそうです。
働き盛りの世帯主が、この「若年性認知症」になってしまい働けなくなると、その家庭が経済的に困ってしまう事が「若年性認知症」の怖いところです。
そのため、厚生労働省を中心に省庁をまたぎ、若年性認知症コールセンターを設置したり支援コーディネーターの配置、雇用継続や就労支援等さまざまな施策を行っています。
高齢者の「認知症」と「若年性認知症」の違いと問題点
発症年齢が若いと言う事で、高齢者の「認知症」とは違い色々な問題も起こっています。
・若年性認知症の発症年齢は、平均51.3歳と働き盛りが多い。
・高齢者の認知症は、女性が多いのに対して、若年性認知症は男性の方が多い。
・高齢者の認知症は、アルツハイマー型認知症が約7割なのに対して、若年性認知症は血管性認知
症が全体の約4割を占めている。
この様に「若年性認知症」は働き盛りの年齢でなってしまう人が多いため、一家の大黒柱が働けなくなってしまうと、配偶者が介護に時間を取られてしまい、共働き世帯だと配偶者の収入も減ってしまったりして、生活が苦しくなってしまう事が多発しています。
また、多数の配偶者が子育てや家事・仕事に加えて介護をも一手に負う事になりますので、親の介護と配偶者の介護が重なってしまう「二重介護」のケースになる可能性もあります。
「若年性認知症」の型別割合と症状
若年性認知症の型別症状と罹っている人の割合を見てみましょう。
・血管性認知症(39.8%)
計算力や理解力・記憶力などの低下、運動まひ、歩行困難、排尿障害、感情のコントロールが
出来ない、抑うつなどの症状が有ります。
・アルツハイマー型認知症(25・0%)
もの忘れ、短気になる、趣味に興味が無くなる、時間や場所の感覚が衰える、匂いが解りにく
くなる、片付けが下手になるなど。
・前頭側頭型認知症(4.0%)
人格が変わったり非常識な行動が多発する、失語症、物事に共感や感情移入できない、食事の
好みが変わる、社会性の低下、同じ事を繰り返すなど。
・アルコール性認知症(4.0%)
長期のアルコール多量摂取が原因で脳が萎縮し、結果として認知機能の低下などが起こります。
また、慢性的な栄養失調が複合して起こる事があります。
・レビー小体型認知症(3.0%)
幻を見たり、手足の震えなどのパーキンソン症状、軽度のもの忘れ、1日の中で症状が軽く
なったり重くなったりの変動を起こします。
「若年性認知症」の診断
若年性認知症の検査には以下の様な事をします。
・問診 :本人および家族から症状や経過を聞き取り。
・神経心理検査 :MMSE(ミニメンタルステート検査)、長谷川式認知症スケール
(HDS-R)などを用いて認知機能を調べる。
・脳画像診断検査:脳に萎縮がないかを調べるMRIやCT、PET検査など。
・一般的身体検査:必要に応じて血液検査や心電図検査、感染症検査、X線撮影など。
治療方法
以前の記事でも書きましたが、治療法の研究や新薬の研究開発は進んでいますが、現在でも認知症を含めて若年性認知症の根本的な治療法は確立されていません。
しかし、薬物療法やリハビリなどの非薬物療法、生活習慣の見直し・改善などを組み合わせて、進行を遅らせたり、症状を軽減させたりする治療が行われています。
また、生活習慣の見直しを行う事を、認知症を扱う精神科では勧めています。
・食習慣
・栄養バランスのよい食事をとる。
・塩分をとりすぎない。
・動物性脂肪をとりすぎない。
・糖質をとりすぎない。
・よく噛んで食べる。
・カロリーのとりすぎをしない。
・野菜、果物をしっかりとる。
・生活習慣
・規則正しい生活をする。
・夜更かしはしない。
・禁煙する。
・過度な飲酒はしない。
・適度な運動習慣
・散歩などの軽い運動ではなく、ややきつめの運動を30分以上、週3回以上行う。
・有酸素運動(ジョギングやサイクリング、水泳等)が良いと言われています。
終わりに
こうやって生活習慣の改善項目を書いて見ていて「確かに父が、禁煙外来にまで通ってタバコを止めたのが、認知症と診断された4年前だったな」と思い返しています。
また、夕食時の晩酌も焼酎のお湯割りをコップ1杯だけに減らしています。
しかし、やはり飲み足りないのか、去年辺りから昼食時にミニサイズの缶ビールを飲み始めています。
私自身は、恥ずかしながら7年前に、精神系の薬を処方されているのに平日からお酒を飲むなどしていたので「問題飲酒」と先生から言われ、強制入院させられた事が有るので、それに懲りてお酒を飲むのを止めていました。
が、今年に入って「良く今まで飲酒を我慢したね。最近はアルコール度数3%何て言う軽いお酒も登場しているから、休肝日をちゃんと作って適量(350mlを1缶)を守れるのだったら飲んでも良いよ。」と先生から飲酒の許可が出ましたので、土日限定で飲まさせて頂いています。
タバコに関しても、今年はタバコ税増税5ヶ年計画の最終年で、今年も10月1日に値上げが決まっていますので「今や1箱600円とか、もうタバコも止めなきゃなぁ~」と思いながら吸っています。
身体に悪いと思いつつも、嗜好品と言うのは中々止められませんね。
でも「認知症」にはなりたくないと、葛藤を続けています。
参考元
(SOMPO笑顔俱楽部)【若年性認知症とは】原因や症状ともしもの対応|認知症の基礎知識
(TーPEC健康ニュース)若年性認知症も予防できる生活習慣
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