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こんにちは、金次郎です。
2年前に「遂に週休4日制の会社現る!」と言う記事を書きました。
遂に週休4日制の会社現る!
この時は、みずほフィナンシャルグループ(みずほ銀行)が、週休3日と希望すれば週休4日も選択出来る様にしました。
また、私が新卒で勤務していた会社も、土日に加えて月曜も休みの週休3日にした事も書きました。
記事を書いてから2年、大企業で週休3日制を取り入れると表明する企業が相次いでいます。
政府も「多様な働き方が経済を活性化させる」と前向きに支持しており、2021年の「骨太の方針」の中に「企業における週休3日制の導入を促進し普及を図る」と閣議決定しました。
欧米では「生産性の向上につながる」として既に広まっており、日本の企業でも「世界に追い付け」とか「良い人材を確保の為に」と改革を進めています。
週休3日制を取り入れている企業
ただ単に週休3日制と言っても、企業によって労働条件が異なります。
状況を一部見てみましょう。
週の労働時間は変えず、出勤日の勤務時間を増やす会社
・日立製作所(本社社員1万5000人が対象)
・ファーストリテイリング「ユニクロ」(勤務地域限定の正社員)
週休3日で収入が減る可能性が有る会社
・塩野義製薬(従業員の「学び直し」を後押し)
・みずほフィナンシャルグループ(希望者には週休4日も有り)
・Yahoo(育児・介護の事情が有る正社員向け)
詳細は検討中の会社
・NEC(本社など2万人が対象)
・パナソニック(本社など5000人が対象)
(社会人の教科書)「週休3日制・週休4日制導入企業36選」
https://business-textbooks.com/3-4-days-week/
何故?休日を増やすのか?
これは、「欧米が始めたから」と言う理由だけでは無く、仕事と生活の「ワークライフバランス」を重視する労働者が増えた事も、企業が週休3日制を導入する気になった事を後押ししています。
休日が増えれば、育児や介護の時間が取れますし、また余暇を楽しむ事で、仕事と趣味などの時間のバランスが保てます。
更には、新型肺炎の流行も休日を増やすきっかけになりました。
感染対策の1つとして、出社する従業員を分散させるという意味合いからです。
また、科学的にも「週50時間以上働くと労働生産性が下がり、63時間以上働くとむしろ仕事の成果が減る」ことが確認されています。
「The Productivity of Working Hours(労働時間の生産性)」
John Pencavel(ジョン・ペンカベル)2014年
更に睡眠時間も
6時間未満では、狭心症や心筋梗塞の有病率が上昇し
5時間以下では、脳・心臓疾患の発症率が上昇します。
そして睡眠時間が4時間以下になると、冠動脈性心疾患による死亡率が、
睡眠時間7時間以上8時間未満の人の約2倍になる事が分かっています。
(平成16年度版「厚生労働白書」)
週休3日制のメリットとデメリット
では、休日が増えると良い事ばかりなのでしょうか?
週休3日制のメリット(良い点)・デメリット(悪い点)を見てみましょう。
・メリット
1・働き方の選択肢が増える
休日が増える事で、自身のライフスタイルに合った働き方を選びやすくなります。
例えば、「配偶者の休みに合わせて休日を取る」とか「3連休になるように休みを設定し、
単身赴任先から帰りやすくする」などが可能になります。
2・人手不足の解消につながる
働き方の選択肢が広がれば、これまでは出産・育児や介護などを理由に退職せざるを得な
かった方も、仕事をし続けられる可能性が出て来ます。
離職者が減るので、人手不足の解消にもつながります。
3・生産性向上につながる
休日が増える事によってプライベートが充実しますので、仕事にも前向きに取り組めるよう
になり、従業員のモチベーションアップや生産性向上が期待できます。
・デメリット
1・今までの仕事量をこなせない可能性
1日8時間勤務のまま週休3日制にすると、当然1週間当たりの労働時間は少なくなってし
まいます。
そのため、週休2日の時のペースで仕事をすると業務が停滞してしまう恐れがあります。
また、今までの仕事を1日少ない4日間でこなさなければいけなくなるので、残業時間が増え
てしまい、精神的に追い詰められて、ストレスを抱えてしまう可能性も有ります。
2・コミュニケーション不足に陥る可能性
社内外の人達と会う時間が少なくなりますから、コミュニケーション不足になります。
現在ですら、新型肺炎のせいでテレワーク(在宅勤務)が増えたことで、社内や取引先の
お客様とのコミュニケーションが取りにくいと言う事を感じている企業も多いはずです。
その結果、業務が円滑に進まなくなる可能性が有ります。
3・就業時間や給与の管理が複雑化してしまう
選択式週休3日制を導入した場合、2日休みの人と3日休みの人が混在する事になりますから
勤怠管理が複雑になります。
そのため、就業時間の管理や給与体系が複雑化してしまいます。
終わりに
序文で書きました様に、私が新卒で入社した会社も第1回目の緊急事態宣言を機に、週休3日制
に移行しました。
同期入社の仲間たちとは、今でも年賀状をやり取りしていますが、総務部門に居る仲間は
「勤怠管理が複雑になり、部内はてんやわんやの状態です」と書いていましたが、システム部門
の仲間は「テレワーク(在宅勤務)になり、自宅でのほほんと仕事しています」と対照的な事を
書いていました。
今のところ、週休3日制を取り入れたり導入を検討しているのは大企業の一部です。
中小企業では、社員の人数も少ないし「週休3日制を取り入れるのは難しいかな?」なんて
思っていますが、中小企業でも顧客管理や社員の勤怠管理の部分を「顧客管理ソフト」・「給与
計算ソフト」等を活用し、業務をデジタル化すれば週休3日制を取り入れる事も可能かも知れま
せん。
参考元
(ITメディアONLINE)格差が広がる日本 週休3日の“貴族”と、休みたくても休めない“労働者”
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2204/22/news028.html
(三菱電機ソリューション)週休3日制はいつから?導入の目的からメリット・デメリットまで
https://www.mdsol.co.jp/column/column_121_1911.html
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