人手不足?人員過剰?中小企業と大企業の差

杖をついた男性

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こんにちは、金次郎です。

 前回もコンビニエンスストアに続いて郵政公社も人手不足で土曜配達を来年から止めると言う事を書きました。

ここまで来た日本の人手不足、郵便の土曜配達を中止!

しかし、大企業の中には経営立て直しの為に、社員に早期退職希望者を募っている会社もあるんです。
 一体この国はどうなっているのでしょう?

人手不足倒産、7月で200件越える

 中小企業では、今年7月時点で227社が人手不足から倒産してしまいました。
 理由としては、社長や幹部社員の引退や死亡など「後継者不足」が134件で1位ですが、より待遇の良い会社を求めて辞めて行った社員の補充が上手くいかない「人手不足」での倒産が51件と後継者不足に次いで2番目の理由です。
 倒産件数は、現時点で去年と同じ件数で推移しています。
 業界としては「サービス業」が一番多く74件で、次いで建設業が39件です。
 飲食店や福祉等サービスの仕事は「給料が安いのに、労働時間が長く仕事がきつ過ぎる」と言う事で社員が辞めていきますが「サービス業は仕事がきつい」と言う業界情報は、インターネットの掲示板サイトなどにたくさん掲載されており、インターネットで情報を集める今時の日本人には知られ過ぎていて、求人を出しても応募者がいなくて倒産と言う感じです。

大手企業は希望退職者を募っている

 人手不足で倒産している中小企業とは逆に、大手企業では早期退職者を募っている会社が多くあります。
 昨年6月には、大手電機メーカーのNECが3000人の早期退職希望者を募ったところ2170人の応募があったとの事です。
 NECに続けと言わんばかりに、今年に入ってからはカシオ計算機・富士通・日本コカコーラ等の大手企業が続々と早期退職者を募っています。
 特にどの企業も45歳以上の社員が対象になっている会社が多いです。
 これはどう言う事かと言うと、アメリカやその他海外の新興国からの追い上げが厳しくなる中で、「技術革新」や「働き方改革」をよりスピードを早めて進めなければいけないのに、若手以外の中堅社員以上の高齢社員は、そのスピードに対処出来ない社員が多いからと言うのが理由です。

 以下の記事は今年5月のですが、大手電機メーカー富士通では事務部門の社員3割に相当する5000人を営業部門へと配置転換しました。
 中には経営統合したSE子会社のSE(システムエンジニア)が総務や経理に配置転換された方もいて「技術者が総務や経理で何をすれば良いのだ」や「ソフト開発をやらせないから稼げないんだ」と不満を漏らす声も。
 これは、日本の法律上では会社は理由も無しに社員を解雇できませんから「嫌なら退職届を書いて退職して下さい」と言う風に気持ちを持って行かせようと言う会社側の魂胆がありました。
 その結果、2850人が退職届を出し退職しました。

・2850人削減へ 大規模早期退職者を出した富士通の社内事情(日刊ゲンダイ) https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/money/254946

 

大企業も中小企業も理由は違えど悩んでいる

 60歳定年制(現在は年金支給開始年齢に合わせて65歳)と言うのは、昔は意味がありました。
 1970年当時の日本人の平均寿命は男性69歳で女性75歳でしたので、60歳で会社を定年退職しても、あまり老後の事は考えなくても良かったのです。
 しかし現代は、男性81歳・女性87歳と長寿命化していますし、今も寿命は伸び続けており「人生100年時代」も考えなければいけません。
 でも、老後の生活を支える年金制度が、この国では事実上破綻寸前です。
 それで、現安倍内閣の厚生労働大臣が「年金支給開始年齢を68歳に引き上げたらどうか?」と言う提言に対し、安倍総理は「どうせなら、きりが良い70歳にしたら」なんて解答しています。
 定年退職しても、年金支給開始年齢がどんどん後ろにずらされるし、何時まで年金制度が機能しているか分からないから、取り合えずどこかで働き続けなければいけない。
 それを考えると「中小企業よりも、定年後の再雇用制度がある大企業の方が安全かな?」と皆さん思うのでしょう。
 しかし大企業も慈善事業で会社を経営して社員を雇用しているわけではありません。
 国内だけでは無く、世界の同業他社と渡り合う為には、労働生産性を上げて行く努力を常にしなければなりません。
 成果と言う卵を産まなくなってしまった高齢社員をどう雇用していくか?
 大企業も、頭を悩ませています。

終わりに

 私が新卒で入社した会社では、40歳近くになって「人をまとめる能力が有るな」と認められると「管理職になりませんか?」と声を掛けられました。
 その辺りの年齢で声掛けを受けられなかった社員は、定年まで平社員として勤務します。
 勿論、管理職になるだけが労働者の労働能力を表すものではありません。
 平社員でも、特殊な技術や高度な作業処理能力が有れば会社は雇い続けてくれます。
 しかし、この声掛けも受けず特殊技術や作業能力も無く、ただのほほんと会社に居て年齢に合わせて給料だけ上がって行く高給取りの高齢社員をどう言う風に退職届を書く様にしむけるか?
 求人をかけても応募者がいないと悩んでいる中小企業、対してバブル経済の時に過剰に採用した社員をどう辞めさせるかと悩んでいる大企業。
 後、人手不足で悩んでいる会社の人事担当者は、私たちの様な障害者の雇用にも目を向けてみて下さい。
 内閣府が公表している「平成29年度版 障害者白書」によると、現在日本には身体・知的・精神の3つの障害者を合計すると858.7万人の障害者がいます。
 その後の厚生労働省の推計によると936.6万人とされており、これは日本の総人口の7.4%になります。
 子供や65歳以上の方を除いた障害者で、平成28年6月1日現在38.6万人の障害者が働いており、会社の規模によって違いますが1社には総社員の約2%は障害者が働いている計算になります。
 先月の参議院議員選挙でも2人の障害者が当選しました様に、機会が有れば働きたいと思っている障害者は沢山いますので、人手不足と悩んでいる人事担当者の方たちは、是非私たちの様な障害者にも目を向けてもらえると嬉しいです。

参考

・人手不足倒産、7月時点で200件超え 「よりよい待遇」求め転職増加か(ITmediaオンライン)
https://www.itmedia.co.jp/business/articles/1908/08/news125.html

・「48歳で会社を辞める」時代がやってきた  NEC、富士通…大企業で相次ぐ早期退職者募集(文春オンライン)
https://bunshun.jp/articles/-/13301

・「70歳までの就業機会の確保を図る」安倍首相(NHK政治マガジン)
https:://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/9983.html/531360058777945185

・人材不足解消のカギは 障がい者・難病患者の雇用(創業手帳)
https://sogyotecho.jp/employment/

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