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私は、中学一年生のある日から、学校に行けない子どもになりました。
学校の代わりに、フリースクールに通い、そのまま、通信制の高校に入学しました。
私は、そんな不登校生活を送ってきて、あることにずっと不安を抱いていました。
それは、自分がほとんど「性教育」を受けてきていない、ということです。
避妊具の存在を知らないまま大人になった。
学校に通っていると、自ずと保健の授業で「性教育」を受けるのは普通だと思います。
そこで、おそらく、みんな性行為についてや、また高校では、避妊についてなどを学ぶんだと思います。
しかし、私が最後に学校で性教育を受けたのは、中学1年生の時。
その時に、「卵子と精子の大きさ」を学んだ記憶があります。
みんなはキャーキャー言いながら、でも真剣に、興味深げに、学んでいました。
それから、その私にとっての最後の「性教育」は、「妊婦さんの体験」をするというものもありました。
たしか、隣のクラスの男の子が妊婦さんのお腹に見立てたものをお腹に装着して、「わー、思ったより重い!」と驚いていて、女の子たちが楽しそうに笑っていました。
私にとっての最後の「性教育」の授業はそれで終わりました。
私は、それ以降の、性行為をどういう風にするのか、とか、性行為とはそもそも何なのか、とか、あとは、避妊の仕方、性病について、女の子の自分の守り方など、誰にも教えられないまま大きくなりました。
恥ずかしながら、私は大人になるまで、避妊具が一体どんなものなのか、どのように使うのかがわかっていませんでした。
というか、避妊具というものがこの世にあることさえ知りませんでした。
不登校の子にも性教育をして欲しい
私は、高校生の頃、自分の性への知識の乏しさに少しだけ不安を抱いていました。
友達もいなかったので、周囲に私に正しい性知識を教えてくれる人は誰ひとりいなかったのです。
また、通信の高校だったため、詳しい性教育を受けませんでした。
その頃から、なんだか自分自身が危ういのではないか、もっと性に対して知識を深めた方がいいのではないか、といった漠然とした気持ちがありました。
それから、こうも思っていました。
不登校の子ども達にも、できたら「性教育」をしっかり行って欲しいなあ、ということです。
中には、フリースクールなどで性教育をしっかり教えられているところはあるかもしれませんが、少なくとも私の通ってきた複数のフリースクールでは、性教育は一回もありませんでした。
通信の高校でも、簡単なテストに「精子と卵子の受精の様子」くらいが出てくるぐらいだったと思います。
一番大切な、避妊の正しい仕方、性病などの知識を教えてくれる人は誰ひとりいなかったのです。
私は避妊や性病、他にも性的な様々な危険のことを知らずに大人になっても、妊娠したり、犯罪に巻き込まれることは「たまたま」ありませんでした。
でも、今考えるとすごくゾッとします。
一歩でも違ったらと思うと、もしかしたら人生が変わっていたかもしれません。
何より、性行為とはどのようなものなのかも、ほとんどあやふやな知識で、メディアから流れてくる間違った情報も含めたものを、知識にしてしまっていました。
知識がない、ということは、女の子にとってはもちろん、男の子にとってもとても危ないことなのではないでしょうか。
私は、性知識がないことで、妊娠はもちろん、性病、それから犯罪に巻き込まれる可能性もぐんと人より大きかったと思います。
フリースクールでの性教育
調べてみると、フリースクールで性教育をしているところはいくつかあるようでした。
いくつか例を紹介します。
フリースクールでこれから性教育を行いたい方は、ぜひ参考にしてみてください。
実践的な性教育
こちらは東京都のフリースクールの性教育の授業の様子を書かれた記事です。↓
避妊、感染症から、性自認まで子どもたちが学んだようです。
コンドームの付け方を練習したり、実際にタンポンを触ってみたりと、かなり実践的で勉強になるものだな、と個人的に思いました。
基礎的なことから生命の神秘までの性教育
他にも、実際にフリースクールに性教育をしに行った、フリーランスの看護師と保健師さんの記事も見つけました。↓
この方は、授業で基礎的な体の仕組みなどから教えて、男性特有の臓器の取り扱い方(男性器のことについてなど)、女性特有の臓器の取り扱い方(子宮、卵巣についてなど)についても子どもたちに教えたそうです。
こういった男女の体の違いや、特有の取り扱い方などを学ぶのも、私は不登校時代にしたかったなあ、と思っています。
また、授業では、精子と卵子の受精の確率などといった話もしたそうです。
人の誕生って、神秘的で素晴らしいことでもあると思うので、素敵だなと思いました。
そういった神秘的な生の誕生話も織り交ぜることで、「性」に対するなんとなくの嫌なイメージも軽減されそうだな、と私は思いました。
性教育はなぜ必要なのか。
性教育がなぜ必要なのか。
性教育は、子どもたちにどのような影響を与えてくれるのでしょうか。
性教育は子どもの自己肯定感を上げることができる?
こちらの記事は、子どもへの性教育の取り組みを行なったり、子どものための電話相談員も務めてある方にインタビューをした記事です。↓
先ほどの授業で取り上げられたような、精子と卵子の受精のことや、生命の誕生の素敵さについて教えることで、子どもたちの自己肯定感も上がるのでは?と記してあります。
ただ、注意点としては、「あなたの命は親からもらった」ということを強調しすぎるのも危険と書かれています。
両親がいない子どもさんなどが、「自分はダメな子どもだったんだ」と思う可能性もあるからだそうです。
そこで、こちらでインタビューを受けている方はこう子どもたちに伝えているそう。
「親がしたことはセックスだけだ。受精も着床もあなた自身がしたことだ。そのときにはすでに親とは別の心臓が動いていて、親とは別のキャラクターとしてのあなたが存在しているのだ」
引用元:https://futoko.publishers.fm/article/2836/
これは、とても自己肯定感が上がる表現だな、と私は思いました。
素敵だな、と思います。
自分の性、体をプラスに捉えることで自己肯定感が上がる
性教育が自己肯定感を上げることに役立つと記載されていう記事も見つけました。↓
性教育は、自分の性、そして体に対してプラスに捉えることができるようになり、自己肯定感も上がるような効果もあるそうです。
性教育はこのように、性的な教育だけにとどまらず、自己肯定感を与えてくれるものにもなる可能性を秘めているのかもしれません。
不登校の子どもたちは、自己肯定感が自ずと低くなる傾向があります。
そんな時に、このような教えはとても、不登校の子どもたちにとっていいものになるのではないでしょうか。
発達障害の子どもには特に性教育が必要だと思う。
発達障害の不登校の女の子を持っている親御さんが性教育に悩んでいる姿の記事も見つけました。
発達障害の女の子は、性被害に遭いやすい傾向にもあります。
言葉をそのまま受け取ったり、近づきすぎたりして、誤解されることもあるからです。
こちらの記事でも詳しく、発達障害の子どもが性被害に遭いやすい理由などについて書いてあります。↓
「NO」としっかり意思を伝えることを子どもに伝えることを勧めています。
不登校の子どもの中には、発達障害の子どもたちも少なくないと思います。
そんな子どもたちが、将来、そして現在、性に関することで傷つかない為にも性教育は必要なのでは、と私は思っています。
不登校児に性教育をして欲しいです。
今回の記事は、少し書くのに勇気がいりました。
ただ、こんな人もいるんだよ!ということをぜひみんなに知って欲しいです。
それから、私は、大人になった今でも、元不登校児として、ぜひ今不登校の子どもたちに「性教育」を受けさせて欲しいなあ、と切に願っています。
具体的にはフリースクールなどで教えてもらったりなどです。
しかし、完全に引きこもっていて、フリースクール などにも行っていない子には、どうしたらいいかなと私も具体的な解決策が出てきていません。
そもそも、もしかしたら、私のように友達が少なく学校にも行けないケースは稀なのかもしれません。
でも、一人でも、私のように不安を持ちながら、また危険を抱えながら大人になる人を、これ以上増やしたくないなあと思ってこの記事を勇気を出して書きました。
私も、解決策を考えられる大人になりたいなと思います。
微力ながら、何かできないか、考えているところです。
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