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こんにちは、金次郎です。
去年12月14日(土)の夜、福岡県北九州市のファーストフード店で起こった中学生殺傷事件。
犯人は入店するやいなや、レジに並んでいた2人を刺した後にすぐ店を出ます。
その間わずか30秒。
あまりに突然の出来事で、店員も最初何が起こったのか分からない状態でした。
しかし警察は、店や現場周辺の住宅に設置された防犯カメラ100台以上、更に現場近くを通行した車数十台分のドライブレコーダーの映像を解析して容疑者を見つけ、事件から5日後の19日(木)に逮捕します。
捜査状況の秘匿性が求められた為に、容疑者の特定ができるまで警察は新たな情報は出しませんでした。
それ故か、ネット上にはあらゆる偽情報や刺された中学生を誹謗中傷する発言が相次ぎます。
この様なネット上の誹謗中傷発言は、夏のパリオリンピックでも国際的に問題になりました。
今や子供までスマートフォンを持ちインターネットを楽しんでいる現代。
しかし、ネットを使う上でのモラルやリテラシー(読解能力・知識活用能力)も知らないうちに、インターネットを使っている状態です。
こんな状態をほっておくと、自分の子供たちもいつかは犯罪に巻き込まれてしまう可能性が有ります。
今回は、「手軽になり過ぎたインターネット事情」について書いてみます。
子供のインターネット使用状況
現代は、小学生でもスマートフォンを持っている時代です。
これは、新型肺炎が流行っていた時に緊急連絡用として子供に持たせた親が多くいたからです。
しかし、ただ持っている子供たちだけではありません。
スマートフォンを持っている子供たちで、インターネットを利用していると言う子供たちは以下のとおりです。
学校種別でみると、小学生(10歳以上)の98.2%、中学生の98.6%、高校生の99.6%がインターネットを利用していると回答しています。
引用元:(こども家庭庁)令和5年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(速報)(令和6年2月)(pdf形式 5ページ目)
この様な利用率ですから、スマートフォンを悪用している子供たちもいます。
SNSなどは、不特定多数の人に匿名で情報を書き込めますので、子供たちはそれが犯罪とは思わずに書き込んだりしますし、逆に被害者になってしまう事が多々起こる様になっている状況です。
最近のこどもたちは、生まれたときから身近に携帯電話やインターネットがあった世代です。
そのため、「使い慣れているはず」「インターネットの危険性についても知っているはず」などと考えがちですが、こどもがインターネットの世界で守らなければならないルール、人と人とが付き合う上でのマナーについての経験、知恵を十分に備えているとは限りません。
引用元:(政府広報オンライン)あなたのお子さんは大丈夫?スマートフォンにご注意を!ネット犯罪の落とし穴 後を絶たない、こどものネット犯罪被害(2024年12月6日)
SNSの危険性
SNSとは「Social Networking Service(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)」の略ですが、日本語的に訳すると「社会的なネットワーク構築のためのサービス」と言う意味になります。
代表的なSNSは、LINEやX(旧:Twitter)、YouTubeやニコニコ動画等が有りますが、元祖SNSで日本が開発したmixiなども合わせると、15種類ほどのSNSが有ります。
LINEやXなどの文書を投稿(つぶやき)する様なSNSは、投稿する前に書いた文章を推敲(読み返し)してから投稿しないと、あなたの文章を見た人から反感を買ったりする事が有ります。
YouTubeやニコニコ動画などの動画を投稿するSNSでは、テレビ画像や他人が撮ったものを投稿したりすると著作権侵害になってしまい下手をすると裁判沙汰になってしまいます。
参考:(Xserver)SNSとは?種類と特徴を分かりやすく解説【有名SNS一覧付き】(2024年2月9日)
子供が犯罪者になることも
未成年のインターネット利用者が増えるにつれて、子供たちが加害者になってしまう事も増えています。
ネット上での悪口や無視、仲間はずれなどから発展して、SNSで呼び出して暴行に及ぶなど行為がエスカレートしていく場合も出て来ています。
冗談のつもりで投稿した文書や画像が実は犯罪だったり、またお金欲しさに犯罪と知りながら応募してしまうケースも出て来ています。
・多くの人の注目を浴びたくて
少年は、スーパーの店内において、パンや菓子の包装紙にいたずらをする様子を撮影し、イ
ンターネット上に投稿した。・びっくりすると思って
自動的に110番させるコンピュータウイルスを作成し、インターネット上に拡散させて、ス
マホ使用者が意図しない110番発信を全国で多数発生させた。・自分の技術を自慢したくて
中学・高校の生徒の成績などをインターネット上で管理するシステムにアクセスし、生徒の
名前や住所、成績などの大量の情報を不正に盗み出した。
引用元:(政府広報オンライン)あなたのお子さんは大丈夫?スマートフォンにご注意を!ネット犯罪の落とし穴 こどもが加害者になることもあるの?(2024年12月6日)
子供がインターネットを適切に利用するために
インターネットの様な仮想空間で行われる交流も、実社会と同じく守らなければならない法律やルールがあります。
また、ネット特有のマナーやモラルを守る事も重要です。
子供たちが、いかに巧みにスマートフォンを使用していても、全員がネット上のルールやマナーが身についているとは限りません。
また、学生なら社会のマナーやモラルに関しても、知識が十分では無いでしょう。
親子で以下の様なルールを作りましょう。
・接続するサイトやダウンロードするアプリは保護者に確認する。
・下着姿や裸の写真は撮らない、撮らせない。
・個人を特定される情報を書き込まない。
・利用料金や利用時間を決める。
・知らない人と電話やメール、メッセージの交換をしない。
・困ったことがあれば、必ず保護者にすぐに相談する。
・他人のID・パスワードを勝手に使わない。
・ルールを守れなかった時のルールを決める。
引用元:(政府広報オンライン)あなたのお子さんは大丈夫?スマートフォンにご注意を!ネット犯罪の落とし穴 家庭内のルール例(2024年12月6日)
終わりに
インターネットがあまりにも、手軽になり過ぎたせいでしょうか?
総論に書いた中学生殺傷事件以降、ネット上には「私が犯人です」とか「知り合いの〇〇が犯人」と言うふざけた書き込みがたくさんされましたし「中学生が、夜に出歩くのが悪い」などと言う誹謗中傷投稿があちこちのSNSで散見されました。
下の記事は、去年9月に書いた記事です。
夏の高校野球やプロ野球、更にはパリオリンピックでもネット上の誹謗中傷発言が問題になりました。
今やネット上の悪ふざけ投稿や誹謗中傷発言は、世界中で問題になっている状態です。
去年、オーストラリアが16歳未満のSNS使用を禁止した事は記憶に新しいところです。
参考:(CNET Japan)オーストラリアで16歳未満SNS禁止法案–他国や日本への影響は(2024年12月29日)
上記参考記事を見ますと、フランスでも15歳未満の子供が保護者の同意なしにSNSにアクセスすることを禁止する法律が制定されています。
また、アメリカではユタ州で18歳未満がSNSを利用する際には親の同意を義務づける法律が成立していますし、フロリダ州でも14才未満のソーシャルメディアの利用を禁止する州法が成立している事が書かれています。
今の状態が続く様であれば、いずれ日本でも規制のための法律が出来てもおかしくはありません。
皆様も、ネットで嘘投稿や誹謗中傷発言をしない様に気をつけてネットライフを楽しんで下さいね。
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記事を読ませていただきました。子どもがネット社会の被害者になるだけでなく、加害者になる可能性もあります。社会では様々な事件や問題が多くあり、大人でも分かりにくいことをどう伝えるか?ということに繋がるかもしれません。個人的には、携帯電話にネットの誘惑やいじめに繋がりやすいことをしっかり教えたうえで使わせるのもいいことではないでしょうか。次の記事を楽しみにしています。
コメントありがとうございます。
日本も、子供にスマートフォンを持たせるけどネットの怖さを教えませんよね。
親として「ネットの怖さ」を教えてから持たせたり使わせるべきだと思います。
と言うか、分かっていない親も多いかもです。