「応急手当普及員」。心肺蘇生法やAEDの使用法など、講習を受けて取得できる資格。

応急手当普及員

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

タイトルにある「応急手当普及員」とは、消防局で開催されている応急手当普及員講習(合計3日間)を受講することで取得できる資格のことを指します。

応急手当講習】を修了した人には認定証が交付されます。

「応急手当普及員」が受講する講座を、【応急手当講習】と言いますが、家族や友人、職場の同僚が突然、目の前で心臓停止したり、呼吸が止まったりしたら、あなたは救急車が到着するまでの間、応急手当をすることができるならー?

もし何も処置を行わなければ、助かる可能性は低くなりますが、応急手当を知っていると、命が救えます。

その様な場面で対応するためにも、【応急手当講習】を受講することが大事だと言えます。

「応急手当普及員」の資格は、最初の資格認定日から3年間で失効しますが、失効する年度内に「応急手当普及員」の再講習(180分)を受講すれば、さらに3年間資格が有効となります。

この「応急手当普及員」という資格を、聴覚障害を抱えている夫婦が、講習を受けて、取得したというニュースを先日観ました。

聴覚障害を抱えている奈良県香芝市に住む夫婦が、香芝消防署で「応急手当普及員」の講習を受けました。手話通訳を介して、心肺蘇生法や基礎医学(感染防止、人体の構造など)、大出血時の止血法、AED(自動体外式除細動器)を使用した除細動(電気ショック)などを学びました。

香芝消防署の聴覚障害を抱えている人への、【応急手当講習】を開催したのは初めてでした。

今回は、聴覚障害を抱えているご夫婦が、「応急手当普及員」になったきっかけを説明します。

聴覚障害のご夫婦が、「応急手当普及員」を目指した経緯

画像引用・参考:救命講習の計画(計画書の作成) 福岡市

「応急手当普及員」の成り手となったのは、木下江美子さんと和人さんご夫婦です。

和人さんは以前住んでいた大阪府内で、心肺蘇生法などを習得した「市民救命士」の資格を獲得していましたが、今まで奈良県内では、聴覚障害を抱えている人たちに対応した【応急手当講習】の開催がありませんでした。

「応急手当普及員」は講習や試験を経て消防本部が認定しますが、資格があることで、救命講習を開催できます。資格を取得した人は、所定の手続きを行うことで自身が開催した救命講習会で、所属する学校の学生や職員、事業所の従業員、地域の方、自主防災組織等のメンバーなどに対して指導をすることができて、さらに申請することで消防局で開催している救命講習と同じ参加証や修了証を発行することもできます。

和人さんは「『応急手当普及員』になれば聴覚障害を抱えている人たちへの救命講習も容易に行えるのではないか?」と考え、「応急手当普及員」の受講を希望しました。

メンバーになっている自主防災組織「チーム防災」の代表の女性などが香芝消防署に交渉し、実現できました。

江美子さんは「消防などで、手話ができる人が余りいません。少しずつ不安の種を減らすために【応急手当講習】を覚えて、お伝えすることができれば」、和人さんは「人の役に立つ知識を身に付けることができて楽しいです」と述べました。

参考:応急手当て手話で学んで…聴覚障害者に「普及員」資格の講習、消防署が実施 読売新聞(2024年)

香芝消防署の救急課長の男性は、「今は障害を抱えている人たちに十分に対応できていないのが実情です。今後は少しずつでも、対応できる策を模索していきたいです」と説明しました。

凄く大事な取り組みですよね

私の中で、この様な救命関係では、1ヵ所目のA型事業所の時、社長代理の男性が、消防団に入っていました。

消防団も、成り手が不足する中でも、非常時に備えて、日々訓練をしていると言っていました。

一度実際の火事の現場に出動して、消火活動を手伝ったと言っていました。

この記事のテーマの「応急手当普及員」は、私のかつての知り合いとは違い、障害を抱える人が担っているのが、大きなミソです。

もし火災が起きた時、目が見えなかったら、音が聞こえていても、目からの情報がないことで、危ないところに近づいてしまうかもしれないし、そのことで、身の危険が及ぶかもしれない。

耳が聞こえなかったら、目が見えていても、耳からの情報が入らないことで、どれだけ警報器が鳴っているか、例えば強風が吹いて、災害の勢いが増しても、どれだけあるのか、感じ取れないのかもしれない。

この記事を書いて、「応急手当普及員」という言葉を知りましたが、聴覚障害を抱える人が成り手となったことで、健常者の人が気付かない様なアプローチの仕方で、実際に災害が起きても、障害を抱える人たちの救助もスムーズに行くかもしれない。

私も障害者ですが、実際に自分の持つ疾患ではないと、なかなかその障害の大変さを、身体全体で理解することに、難しさはあります。

この「応急手当普及員」は誰でもなれるわけではないと思いますが、その人の抱えるパーソナリティが誰かの役に立つ。そんなことを客観的に考えさせられた、記事となりました。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。