『爪Qシール』。青森県弘前市開発のQRコード。認知症の高齢者を探せる様に爪に貼る!

QRコードのあるスマホを持つ、ヒヨコ

この記事は約 9 分で読むことができます。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さんは、認知症の高齢者の方が、どれ位外出してから自宅に戻って来なくて、行方不明になっているかをご存知ですか?

去年、認知症やその疑いがあり、行方不明になった人は、全国でのべ1万9000人余りと、これまでで最も多くなったことが警察庁のまとめでわかりました。500人以上が亡くなって発見されています。

引用:“認知症”行方不明 のべ1万9000人余 過去最多 備える工夫は? NHK NEWS WEB(2024年)

この様に、数が年々増え続けていることで、大きな社会問題になっています。

この記事では、認知症で行方不明になる高齢者の人をこれ以上増やさない様に開発された、QRコードについての話題となっています。

今回は、青森県の『爪Qシール』がどういったもので、耐久性などがあるかなどを説明します。

青森県の『爪Qシール』でできること。耐久性などは?

QRコードのマーク

認知症などで家に帰れなくなった高齢者らの迅速な保護につなげようと、青森県弘前市は、事前に高齢者の爪にQRコードが印字されたシールを貼ってもらう取り組みを推奨し、今月から同市民へのシールの無料配布を始めた。発見者がスマートフォンで読み取ると、身元を特定するために市が割り振った3桁の登録番号などが表示される。

「爪Qシール」と名付けたシールは1センチ四方で、QRコードをスマートフォンで読み取ると、登録番号と、市の電話番号が表示される。登録番号を市に伝えると、市が身元を割り出せる仕組みだ。

市はこれまで、登録番号が書かれたキーホルダーやアイロンで服などに貼り付けるシールを配布してきたが、外出時に身につけていない場合も多いなど課題があった。今回のシールは、入浴や手洗いでQRコードがしわにならないよう加工され、約2週間剥がれないという。

引用:青森・弘前市が高齢者の爪にQRコード、スマホをかざすと3桁の登録番号表示…認知症による行方不明対策に 読売新聞(2024年)

また、青森県とは別に、2024年10月5日に、北海道帯広市で、靴や傘など身に着けるものにQRコード付きのシールを貼って、認知症の人に模した方を早期発見する、訓練が行われました。

詳しくは、下記の参考リンクをご覧下さい。↓

参考記事

認知症で行方不明の高齢者 QRコードで早期発見へ訓練 北海道 NHK NEWS WEB(2024年)

その他の取り組みの紹介

バーコード決済をするスマホ

2024年9月20日に、全国の認知症の行方不明者の家族11人が、支え合い、情報発信をするために、代表理事の江東愛子さんが当事者のNPO法人「いしだたみ・認知症行方不明者家族等の支え合いの会」を、2024年8月に発足させたことを説明しました。

ウェブサイト(https://npo-ishidatami.org/)に認知症の家族が行方不明になった時の対応マニュアルを掲載していたり、オンラインでの「集い」や相談事業の実施も予定されています。

私が行方不明になった(※家出をした)時。その時、母は何を思った?

私は今はしませんが特に20代の頃、よく家出をしました。

それは家族と喧嘩などをして些細な衝突があって、その反動で、「もう家に戻らない」と、突発的で衝動的にそういうことをしていました。

川の土手に行って、川に近づき、「もういっそこのまま…」と、携帯も持たず、いっとき寝ていたこともありました。それ位、常にメンタルが不安定でした。

何度も家出を繰り返して、その度両親が探しに行って、何とか今生きているわけです。

この最後の自分の感想は、初めて家出をした、19歳の大学1年生の9月中旬ごろ、夏休み最後の日にした話です。過去の記事でも少し触れたと思いますが、この記事では母の目線も入れながら、書きたいと思います。

私が家出をした言い分は、

家族に「大学の寮で相部屋の人や先輩から嫌がらせを受けている。だから大学の寮には戻りたくない」と言っても、

「そんなことあるわけないじゃない。だから寮に明日戻るよ」

と言って、聞く耳をもって貰えなかったからでした。

「またあの嫌がらせのある閉鎖的な空間に戻りたくない!」

と、確か1万円もなかったと思いますが、僅かな現金とパンなど食べ物と、生活に困らない様にドライヤーなど生活用品などをリュックに敷き詰めて、

この時少し知り合いだった、長崎県にいる当時流行っていたSNSで交流のあった女性を頼りに向かおうと、家出をしました。

ここからは、母目線の話をしていこうと思います。

私が朝7時に起床すると、娘は既に起きていました。この日は大学の寮に戻る、夏休み最後の日。私が「バスで戻るの?」と聞くと、娘は「戻らない」と言いました。

座敷のカーテンを開けていると、娘は外に行って、家に向かって、一礼をして何も持たずに出かけました。

「どこに行ったんだろう?」と思って、娘の部屋に入ると、持って帰っていたリュックがない。机に置いてあった紙を裏返すと、「もう戻りません」と、家出を思わせることが、色々書いてありました。

1階に降りて、リビングでパンを食べようとすると、前日に買っていた菓子パンが1つもありませんでした。

どこかでアルバイトでもする気なのか?、履歴書の紙も持っていったみたいでした。恐らく、パンやそれ以外のものをリュックに入れて、外に置いていて、持って出かけたらしい。

娘は昼になっても帰って来なかった。「まだ帰らないよ」と、夫にも伝えた。夫は、地元の駅周辺で探し出した。夫から「自転車を駐輪場に置いて、福岡市に行った様だ」と、連絡が入りました。

「夕方まで帰って来ないなら、俺が福岡に探しに行く。晩ご飯を早めに作ってくれ」と言われて、早めに晩ご飯を食べた後、夫は福岡へ。

私は娘の行きそうな場所を探し回り、そのうち周囲は真っ暗になりました。

心配しながら、私は待っていました。すると、母から電話が入りました。母は勘が鋭い人で、何かある時、いつも電話をしてきていました。

「あの子はどこに行ったか分からない。戻って来ないのよ」と、居なくなったことを伝え、話しながら嗚咽をし、涙が止まりませんでした。

母からは、「そんなことでメソメソ泣くな」と子どもの頃から厳しく言われて育ちましたが、普段は泣かない様に決めている私も、「もう娘に会えないかもしれない…」と思うと、悲しくて、涙を抑えることができませんでした。

その後夫から連絡が入りました。「福岡市役所の横の公園に居る。ベンチに腰かけている女の子がいて、後ろ姿があの子に似ている。声をかけてみる」。

数分後、

「やっぱりそうだった。連れて帰る」

と言って、電話を切り、二人で電車で帰宅をしました。

帰宅すると、娘は興奮気味で、ムッとした表情を浮かべていました。

私は娘と夫が居ない時、大学の寮に、「今日は戻れません。数日後に連れて帰ります」と、電話を入れました。

数日後、3人で大学の寮に行って、「こういう経緯があって、もう寮にはいれません」と、寮母に伝え、大学側と話し合いをし、数日後退寮が認められ、10月中旬アパートに引っ越しました。

一人暮らしを始めた娘は、理由はその当時分からなかったのですが、引きこもりになって、2〜3ヵ月で休学し、そのまま退学しました。

この後も、自宅に引きこもりになりますが、大小合わせて7〜8回、家出を繰り返しました。

以上、ここまでが母から聞いた話でした。

私が家出を繰り返したことで、母の性格が変わりました。それは不安な症状と、心配性が増したことでした。

母は私が怒ると突拍子もない行動をしてよく姿を消すことがあったので、私の帰りが遅くなると、かなり心配な気持ちになります。

心臓がドキドキして、頭がズーン、ガンガン痛むと言います。

かなり気分も悪くなってきます。

仕事で残業している時などにも「遅くなるなら連絡してね」と言っていても、残業がキリの良いところで終わるまで、連絡をして来ないことで、心配していると言っていました。

今は行かないですが、20代の頃、よく私が当てた映画の試写会に、交換同行という形で、ネットで一時的に知り合った人と、よく試写会で会っていました。

その時にも、「どこに行くの?本当に相手は女性なの?男性じゃないの?大丈夫なの?」と問い詰める母をよそ目に、「映画、楽しんで来るね」と言って、外出していました。

2020年代に入り、SNS社会が進んだことで、ネット犯罪なども増える様になりました。「女性と思って、会ったら男性だった」と事件に巻き込まれる方もいます。

20代の頃の私は、そういう危機意識が乏しかったですし、幸運なことに事件などに巻き込まれず、今、この記事を書いています。

母をこれほどまで苦しめた家出は、今はしようとまず思いません。

記事を書くことで、不安定だった感情が落ち着いているからです。

ここまで私の話になりましたが、私も意図的とはいえ、よく行方不明になっていました。

認知症の人は意図的ではないとして、「ちょっと散歩へ」と家族が目を話した隙に外出し、どこに行ったか分からなくなってしまう。

テレビなどで、高齢者の認知症の方が行方不明になっている情報を見て、今は徘徊したりそういう人が周りにいないけど、これは誰にでも起こり得る問題で、決して他人事で済ませてはいけないな、と感じました。

以前、防犯カメラに映っていた行方不明になった奥さんらしき人を探しに、何度もその場所を訪れてはご主人が聞き込みをして、違う県に進学などで行っていた息子さんたちが実家に戻り、「お母さんに会いたいし、お母さんの手料理を食べたい」と言っているのをテレビで見たことがあります。

何とか再会したいという気持ちだけで、このいつ終わるかも分からない問題に向き合っている家族の姿に、とても胸が痛くなりました。

特に年齢の若い認知症の人は、足腰が弱っていなかったり、体力があることで歩き回り、違う県に行ってしまうことも多いと、テレビで観ました。

それらのことを考えると、『爪Qシール』があることで、遠くに行ってしまう前に、その人を探すことができるのではないでしょうかー?

QRコード

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。