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こんにちは、翼祈(たすき)です。
生まれて来る赤ちゃんには、「先天性心疾患」という、生まれた時から心臓の病気のある子もいます。
赤ちゃんは100人に1人の割合で、「先天性心疾患」を抱えて生まれてきます。「先天性心疾患」には、重要な血管の位置が逆転して血液中の酸素が不足する「大血管転位症」や、血管が狭まったり、心臓の壁に穴が開いたりする「ファロー 四徴症」などがあります。
成長によって回復する時もありますが、心不全を発症する様な重症の場合は、出産直後に手術ができないと命に関わります。
この様に、「先天性心疾患」には、1つのカテゴリーには括れないほど、様々な病気があります。その「先天性心疾患」を、AIで検知しようという取り組みが、2024年6月から始められようとしています。
「先天性心疾患」を迅速に発見するため、AIを活用して胎児の心臓の異常を検知する超音波検査の支援システムを、国立がん研究センターや理化学研究所などの研究チームが開発しました。研究チームは、システムの精度を確認する実証実験を、東京都と広島県の7医療機関で2024年6月内にも開始する見通しで、早期の実用化を掲げています。
今回は、国立がん研究センターや、理化学研究所などの研究チームが開発した、「先天性心疾患」の検知AIについて取り上げます。
国立がん研究センターや、理化学研究所などの研究チームが開発した、「先天性心疾患」の検知AIの中身
「先天性心疾患」は、胎児期に超音波検査で異常を発見する必要がありますが、胎児の心臓は2cm程度(妊娠中期)と小さく、動きも速いことで、正確に診断できる専門医は限定されてしまいます。出生前に「先天性心疾患」だと診断できているのは、4~5割に留まるというデータもあります。
そのことを受けて、国立がん研究センターや、理化学研究所などの研究チームは、胎児の正常な心臓の超音波検査画像、およそ1万2000枚をAIに学習させ、血管と心臓の18ヵ所に関して、形や位置が正常であるかを検出する技術を開発しました。あるべき形や位置でない場合は異常として選別します。最終的には医師が総合判断をします。
実証実験は、2024年6月から東京都にある昭和大江東豊洲病院などトータル7つの医院や病院で、妊娠18~36週の妊婦350人を対象に実施します。各施設50人ずつ実施することで、医師の熟練度や病院の規模によって、支援システムの性能や精度に差が出ないかなどを検証します。
参考:胎児の心臓の異常をAIで検知…先天性の心臓病発見のための支援システム、月内にも実証実験 読売新聞(2024年)
研究を主導する、産婦人科医で、理化学研究所革新知能統合研究センターの小松正明さんは、「『先天性心疾患』の早期発見で助けられる命があります。新しい技術を活用した実験結果をデータとして反映させることで、AIの精度を一層高め、より良い治療に結び付けていきたいです」と説明しています。
その後、
昭和大学や理化学研究所などのグループは「AI」に胎児の超音波検査の画像、約1万2000枚を学習させ、心臓の異常を速やかに検知させて医師の診断をサポートするシステムを開発し、2024年7月に国が承認しました。
開発されたシステムは超音波検査の機器に接続して用いて、妊婦健診を受ける時に確認すべき周囲の血管や心臓など18ヵ所の部位が正常に機能しているかどうかを画面上に表します。
産婦人科医44人がシステムを用いて実証実験をした結果、異常を正確に診断を行えた割合は78.4%で、システムを用いず医師単独で診断した場合と比較しても5%近く高かった傾向でした。
参考:AIで胎児の心臓の異常 検知するシステム実用化 早期発見に期待 NHK NEWS WEB(2024年)
研究グループの参加者で昭和大学江東豊洲病院の小松玲奈医師は、
「胎児の先天性の心臓の疾患の中には、産まれてから迅速に手術を行わないと、健康や命に深刻な影響を及ぼす事例もあるので、早期発見はカギとなります。AIのサポートを受けることで、より沢山の赤ちゃんの健康や命を救うことにしていきたいです」
と説明しました。
最近書いてきたもの
私は様々な医療系の記事を書いて来ましたが、心臓の病気はそんなに多く書いていません。
今年に入り、現在公開中の映画[ディア・ファミリー]の中での娘さんがかかっている、三尖弁閉鎖症を治すために、お父さんが人工心臓から、世界で17万人を救った、IABPバルーンカテーテルを開発という記事 や、
2024年6月12日から医療現場で使われる様になった、日本製の心臓パッチという記事を書きました。
上記の2つとも、開発までに、様々な試練や苦労があった末に、素晴らしい医療用製品の開発に至りました。
この記事にAIというものは、ここ数年で成長を続けている分野で、色んなものに使われることが増えました。最近は、医療分野のみならず、CMなどでもAIを使うメーカーも増えてきましたよね。
私はそんなに使ったことがありませんが、どんどんAIに学習させることで、凄い分野になってきたと思います。それが悪い方に使われるとなるととても悲しいものですが、こちらの記事では「先天性心疾患」の異常を学習させ、検出するというとても良い取り組みだと思いました。
AIが最近悪い方に活用され、それは悲しい話ですが、久しぶりに、「『先天性心疾患』の子ども達を減らせるかもしれない」と思うと、AIの話題で笑顔になれた、そんな内容でした。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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