難聴者を助ける「補聴器」-種類やメーカー、使い方について-

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こんにちは、金次郎です。

 耳の聞こえが悪い人を助けてくれる「補聴器」。
 私が、この「補聴器」装着者になったのは、過去の記事でも散々書いてます様に、無茶な長時間労働を続けていたストレスや過労からです。
 補聴器自体は、その当時勤務していた会社の保健婦さんに勧められて着け始めました。
 会社を退職した後も、聴力は徐々に落ちて行き続け、2017年(平成29年)ついに「障害者手帳」が交付されるまで悪くなってしまいました。
 今回は、その難聴者を助ける「補聴器」について書いてみます。

補聴器とは?

 「補聴器」は、本体機械の中に内蔵されているマイクが、音を大きくしてくれる事で難聴者の聴力を補ってくれる医療機器です。
 昔は、マイクが拾った音を単に大きくするだけの「アナログ補聴器」が主流でした。
 現在は、補聴器に内蔵されているマイクロプロセッサーが、拾った音を分析して、雑音を軽減しながら音の周波数ごとに増幅を行い、より鮮明に音を聞き取りやすくする「デジタル補聴器」がメインで販売されています。

 「補聴器」は、治療法が確立していない老人性難聴や、生まれた時から聴力が弱い人、更には私の様な過労などからも起こる突発性難聴など、色々な要因で聴力が低下してしまった人が使用します。
 この様に、聴力が落ちてしまった人のコミュニケーションツールとして、家族やお店の店員さん、街ゆく人たちとの会話がスムーズにできる様に助けてくれます。
 ただし、加齢や生活環境によって聴力が落ち続けて行ったりしますので、定期的に出力調整が必要ですし、補聴器を使用していると耳垢など汚れが付着しますので、補聴器店でのメンテナンス(掃除や真空乾燥機による乾燥)をする必要が有ります。 

補聴器の種類

 補聴器は大きく分けて、「気導(きどう)補聴器」と「骨導(こつどう)補聴器」の2つの種類があります。

気導補聴器

 内蔵のマイクが音を大きくして、イヤホンを通して外耳道から伝える補聴器です。
 この、気導補聴器にも
 ・耳かけ式 (本体を耳たぶにかける)
 
・耳穴式  (本体ごと、耳の中に入れる)
 
・ポケット式(イヤホンから線が延びて、本体はポケットの中)
 など色々な様式があります。
 ただ、これらのタイプは全て耳穴をふさぐために音がこもりやすい欠点がありますので、音のこもり感が気になる人には、耳穴を完全にはふさがないオープン式の補聴器も有ります。
                                        

骨導補聴器

 頭蓋骨(ずがいこつ)を振動させることによって、音の信号を耳の奥に有る内耳から脳へ伝える補聴器です。
 以前は、めがねの柄の部分に振動する部品をつけ頭蓋骨を振動させるものがメインでしたが、今は耳かけタイプのものも有ります。
 こちらの補聴器は、中耳炎や耳硬化症など、鼓膜や鼓膜の振動信号を内耳に伝える耳小骨の異常によって引き起こされる
「伝音難聴」「片側性難聴」の人が使用します。
                                                                                   近年は、生まれつき外耳道が無い人や耳垂れなどがあるために外耳道に補聴器を装着する事ができない人の為に、耳の軟骨を振動させて音を内耳に伝える「軟骨伝導補聴器」や頭蓋骨にインプラントを埋め込んで直接内耳に音を伝える「骨固定型補聴器」なども開発されています。

補聴器を作っている会社

 現在、補聴器を作っている会社は世界に11社有りまして、日本に4社そして海外には7社有ります。
 しかも海外のメーカーは、ほとんどがヨーロッパの国です。

海外の補聴器メーカー

 ・oticon(オーティコン)デンマーク110年以上の歴史あるメーカーです。
 ・Resound(リサウンド)こちらもデンマークの会社で、補聴器製造は1940年代からです。
 ・Widex(ワイデックス)デンマークで60年の歴史を持つ補聴器に特化した専門メーカーです。
 ・signia(シグニア)  130年以上の歴史を誇るドイツの会社です。
 ・PHONAK(フォナック)1947年にスイスでスタートした補聴器メーカーです。
 ・SterKey(スターキー)補聴器先進国アメリカの補聴器専業メーカーです。
              創立は50年前にまでさかのぼります。
 ・Beltone(ベルトーン)現在はデンマークのGNヒヤリンググループの一員です。

日本の補聴器メーカー

・リオネット(リオン株式会社)

 戦後1948年には「小林理研製作所」として日本で初めての量産型補聴器を開発しました。

・コルチトーン        

 1957年に創立した60年以上の歴史をもつ国内老舗メーカーです。

・パナソニック株式会社    

 大手家電メーカー、パナソニック(旧名:ナショナル)の子会社ですが 50年以上の歴史があります。

・MakiChie(マキチエ工業) 

 2019年に補聴器工業会に会員登録された国内メーカーですが創業は1977年でして、会社の前進は 「キコエ製作株式会社」で品質保証の国際基準であるISO13485を取得しており、病院や聾学校などで活躍しています。

参考:( 【認定補聴器専門店】THe補聴器専門店 中村【補聴器メーカー情報】日本国内で流通する補聴器メーカーについて特徴と歴史、製品についてまとめてみました。

取り扱い上の注意点

 補聴器は精密機器ですので、汗や埃が補聴器内部に入ると故障の原因になります。
 例えば、音が聞こえづらくなったり、装着して手を当ててもハウリング音がしなくなってしまうなどの症状が出ます。
 そうならない様に、夜寝る前には電池式なら電池を外して、電池カバーの蓋を明けたまま補聴器用の乾燥ケースの中に入れてから寝ます。
 電池カバーの蓋を開けたままにするのは、補聴器内部までしっかり乾燥させる為です。
 充電式の場合は、乾燥だけでなく充電する時間も必要です。
 補聴器に使われるボタン電池は小さいですから、無くしたり誤って飲み込む等の事故を起こさない様に気をつけてください。

終わりに 

 私が現在着けている補聴器は、右が電池式の「耳穴型」で、左が充電式の「耳穴型」です。
 以前着けていた「耳掛け型」の補聴器は、オーバーホールに出した時に店員さんから「工場から『回路の一部が壊れています』と報告が来ました」と言われ、買い替えを勧められました。
 その時に「左耳の補聴器は、公費負担の対象になっていて安く買えますから、最新の充電式にしませんか?」と言われて充電式の補聴器を作りました。 
 とは言え、難聴にならなければ補聴器を作る必要も無かったので、補聴器本体のお金+電池代もかからなかったはずです。
 最初に書いた様に、定期的に補聴器屋さんでメンテナンスをしてもらっていても、電器機械ですから経年劣化で性能や出力が落ちて来ますので、買い替えを続けなければなりません。
 健常者に比べて、お金がかかってしまうのは障害者の悲しい定めですね。 

参考:(メディカル ノート)補聴器

  

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