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こんにちは、翼祈(たすき)です。
ジェンダー平等が訴えられる今、特に2023年に入り、日本各地のミス○○や、○○大使などを廃止して、女性だけではなく、男性も起用する動きが活発化しています。
そんな中、夏の甲子園でも、現在の多様な社会に合わせ、ジェンダー平等へと乗り出します。
全国高校野球選手権大会の開会式・閉会式の入場行進でプラカードを持ちながら先導するなどの式典誘導役について、2023年夏から通称「プラカード嬢」を、性別関係なく女子生徒以外でも担えることができる様になりました。高校野球を主催する日本高校野球連盟と朝日新聞社が2023年6月12日、明らかにしました。
1949年から兵庫県西宮市立西宮高校の女子生徒が務めて来ましたが、日本高野連は「時代性を踏まえて、主催者と同兵庫県西宮市立西宮高校が協議した結果、2023年から選考会への応募は性別に関係なくできることとしました」と説明しました。
今回は夏の甲子園を、2023年から式典誘導役を、ジェンダー平等に踏み切った詳しい経緯について、お話します。
2023年の夏の甲子園から、男子生徒も式典誘導役で選ばれる可能性がある理由
2022年夏の第104回大会まで、夏の高校野球大会の開会式、閉会式などの式典で国旗、大会旗、校名プラカードなどを掲げて歩く式典誘導役は1949年の第31回大会から、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場の地元、兵庫県西宮市立西宮高校の校内選考会で選ばれた女子生徒が担って来ました。
ですが、時代性を顧みて、主催者の日本高野連と同兵庫県西宮市立西宮高校が協議した結果、2023年夏の甲子園大会から性別に関係なく担えることができる様にしました。選考会への応募は男子生徒にも門戸が開かれました。
2022年は、応募した118人の女子生徒から選考会を経て、補欠を含んだ69人の女子生徒が選出されました。2023年夏の甲子園からは、同兵庫県西宮市立西宮高校に通学している生徒であれば性別に関係なく選考会に応募可能になります。選考会の結果次第では、女子生徒以外がプラカードを掲げて入場行進する可能性もありそうです。
2023年8月6日に開幕する第105回全国高校野球選手権記念大会からジェンダー平等を導入することに関して、朝日新聞高校野球総合センター長の男性は「数年前からジェンダー平等が課題になっていました。兵庫県西宮市立西宮高校側との話し合いで決定しました。どちらから(話を切り出した)というわけではありません」と述べました。
ここ数年は新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受けて、高校野球大会自体が開催できるか否かなどの対応が急務で、話し合いが進まなかったということです。
同兵庫県西宮市立西宮高校は1、2年生を対象に2023年6月下旬から希望者を募集します。2023年7月11日、7月12日で選考会を開催し、同2023年7月20日に決定します。
応募があった上で、選出されれば男子生徒による初めてとなる夏の甲子園での式典誘導役が実現します。
同兵庫県西宮市立西宮高校では2023年度から女子生徒の制服でスラックスが選択可能になったということです。
同兵庫県西宮市立西宮校の油井光伸校長は日本高野連を通じて「1949年の第31回大会から70年以上、本校の女子生徒が、夏の全国高校野球選手権大会に携わって来ました。長きに渡る伝統は大切にしたいという気持ちもありましたが、時代性を踏まえ、主催者の日本高野連と本校が協議した結果、今回の形と取ることに致しました。今後も社会の変化を反映した新しい夏の甲子園大会を共に創りあげる一助となる様に、協力していきたい、と思っています」とのコメントが発表されました。
参考:夏の甲子園の「プラカード」先導役、女子以外にも門戸 今年から導入 朝日新聞デジタル(2023年)
高校野球への参加に性別を関係なくする取り組みは浸透しつつあります。春の選抜大会は、出場する高校の生徒が入場行進のプラカードを掲げていて、2008年から出場する高校の生徒会長や野球部員などが男女問わずプラカードを掲げて式典誘導役をしています。
女子部員も2022年夏の全国選手権大会から、「ボールパーソン」を担い、試合中の「ボールボーイ」や試合前のシートノックでノッカーの補助や、ファウルボールを拾うなどができる様になって、2023年春はノッカーも可能になりました。通称「ボールボーイ」は「ボールパーソン」と改名されるといった、時代を反映し日本高野連は運営に舵を切っています。
2023年春の選抜大会では、出場した山口県立光高等学校の女子部員が初となる試合前のシートノックの補助でグラウンドに立ちました。徳島県立城東高等学校の女子部員が初となるノッカーを担いました。
その後、
2023年8月6日に開幕される、第105回全国高校選手権記念大会の開会式で、代表校名入りのプラカードや歴代優勝校旗を持つ式典誘導役に関して、2023年7月20日、兵庫県西宮市立西宮高校で、選考結果が発表され、男子6人を含んだ生徒129人が選出されました。1949年の第31回大会より、兵庫県西宮市立西宮高校の女子生徒が担ってきましたが、2023年の夏の甲子園から女子生徒以外も対象となりました。
6人の中で、5人が歴代優勝校旗を持って開会式に入場をします。もう1人は2023年8月3日の組み合わせ抽選の運営のサポートなどを担当します。開会式の入場行進で、代表校名入りのプラカードを持って、出場校を式典誘導役として先導する、夏の甲子園で初となる“プラカードボーイ”の選出は来年に持ち越しとなりました。
2023年7月11日、7月12日の選考会に応募し参加した生徒の243人の中で、22人が男子で、リズム感や歩き方などを基準に選出されました。
歴代優勝校旗を持つことになった男子生徒Aさんは、「男子生徒として初代になるので、新しい試みにチャレンジできるのは良い機会だと思います。高校野球を観ることが好きで、親に『やってみたら?』と背中を押されて応募しました。ジェンダーの平等などもありますが、単純にやりたいと思える人ができる可能性を与えられたことは、素直に良いことだと感じています」と述べました。
歴代優勝校旗を持つ男子生徒Bさんも、「是非やりたいと思っていました。合格して足が震えました。性別を問わないということを知って選考会に応募しました。まさか自分が選ばれると思っていなかったのでとても驚いています。本番までに体調に気を付けて、日頃から姿勢を意識したいと思います。甲子園の土を踏めばまた足が震えるかと思いますが」と語りました。
歴代優勝校旗を持つ男子生徒Cさんも、「西宮高校の長い伝統を自分が受け継ぐことができて凄く嬉しいです。男子生徒、女子生徒関係なく、主役となる選手たちをサポートできるようにしっかり踏みしめて甲子園を歩きたいです」と言いました。
代表校名入りのプラカードを持つことになった女子生徒Aさんは、「親戚中に期待されていたので選ばれてとても幸せです。入学した時から式典誘導役をやりたいと思っていました。受験より選ばれることに自信もありました」と笑顔で述べました。
また、女子生徒Bさんも、「高校に受験で入学する時から式典誘導役は目標だったので素直に嬉しく感じます。去年、代表校名入りのプラカードを持つ予定だった姉が新型コロナウイルスに感染して、式典誘導役をすることができなかったので、その姉の分も甲子園を歩きたいです」と語っていました。
参考:夏の甲子園開会式、男子も誘導係に…優勝校旗持つ2年生「合格で足が震えた」 読売新聞(2023年)
2023年8月6日、
第105回全国高校野球選手権記念大会は2023年8月6日、兵庫県西宮市にある阪神甲子園球場で開会式が実施され、2022年夏まで女子生徒のみに限定されていた、代表校名入りのプラカードや歴代優勝校旗を持つことなどをする「式典誘導役」の一部を男子生徒が果たしました。今大会から性別の条件が廃止されたことがきっかけでした。
兵庫県西宮市立西宮高校の男子生徒は開会式で、歴代優勝校旗を手に持ち、行進しました。
参考:夏の甲子園 男子生徒も開会式の「式典誘導係」務める 条件撤廃 毎日新聞(2023年)
私と甲子園。
昔、学校の応援で、甲子園に行ったことがあります。弾丸旅行的な感じで、スケジュールもハードの中、応援をしました。
初めて行った甲子園は、やはり神秘的というか、応援はできても、中に立てるのは出場した野球部の男の子がほとんどというイメージがあって、それ以外の男の子は立てないイメージもありました。
今年の夏の甲子園から、男の子も入場行進でプラカードを持てることは良い取り組みだと思います。今はジェンダー平等で、男女の垣根を無くそうという動きが多いですし、今までにもプラカードを甲子園で持ちたかった男の子もいたかもしれないので、このジェンダー平等に関しては本当に良かったと感じています。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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