美術家を狙った、「ギャラリーストーカー」の実態。体験者の話を元に考えてみるー。 

ギャラリーストーカー

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

皆さんは、「ギャラリーストーカー」という言葉をご存知ですか?芸能界や自衛隊などでの様々な業界で性加害問題が横行する中での、美術業界で発生する、性加害問題となります。

ギャラリーなどで個展を開催する女性の美術家は、観に来た男性から執拗にLINEが送られて来たり、身体を触られたりするトラブルに悩む事例が少なくありません。ジャーナリストの猪谷千香さんが、「ギャラリーストーカー」の実態を中央公論新社刊の『ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害』で1冊に仕上げました。

「ギャラリーストーカー」は昔から美術業界では認識されていましたが、表面的に問題視はされていませんでした。ストーカー行為をする加害者は、ギャラリーにとってはお客様でも、美術家にとってはコレクターでもあることが原因でした。

美術大学の教員やキュレーターが加害者になっているケースもあります。猪谷さんは、「影響力を持つ関係者が相手だと、美術家としては、これからも活動していく上では、起訴できず、泣き寝入りせざるを得ません。美術業界は、狭い範囲なので、被害の実態が表立って出にくいんです」と説明しています。

今回はなぜ「ギャラリーストーカーが起きるのか?」という背景と、私のもしかしたらストーカー事件に発展したかもしれない体験談について、お話します。

「ギャラリーストーカー」、なぜ起きる?

美術家が新作などを発表し、これから先の飛躍に繋げていきたい場所である画廊やギャラリー。展覧会は自身の作品を販売する以外にも、他の美術家や美術関係者と知り合い、交流を拡大させるチャンスでもあります。ですが、その中には展示とは関係なく美術家に好意を寄せて、美術家の作品を購入したことがきっかけで食事に誘ったり、つきまとう男性も存在するといいます。猪谷さんによりますと、「加害者」の多くが中高年男性だということです。

猪谷さんは、元全国紙記者の経歴を持ち、現在はWEBメディア[弁護士ドットコムニュース]の記者としても活躍しています。「ギャラリーストーカー」の問題に関心を抱いたきっかけは、2019年に愛知県内で開催された国際芸術祭[あいちトリエンナーレ2019]でした。芸術監督の男性が、男性に強く傾く美術界のジェンダーバランスを整えるべく、参加作家を男女同数にすることを宣言しました。以前美術記者をしていた猪谷さんは「美術記者をしていた当時は気が付かなかった、男性メーンの美術業界の構造にハッとさせられました。宣言を一過性に終わらせてはいけないと感じました」と回顧します。

2020〜2021年には美術や演劇といった創作現場で仕事をする人たちで構成された有志団体『表現の現場調査団』が、美術分野の性加害やハラスメントを実態調査を行いました。若手女性美術家の大半が「ギャラリーストーカー」の被害に遭っていることが判明しました。

猪谷さんが取材を進めていく内に、ギャラリーや画廊だけではなく学生の時から、美術業界の関係者からもハラスメントを受けている女性美術家が少なくありませんでした。本『ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害』では、複数の女性美術家の体験談の元に、深刻な被害状況を浮き彫りにします。

調査団が2022年発表した「ジェンダーバランス白書2022」によりますと、美術界で評論の執筆者や、著名な賞の審査員などの男女比率は、どちらも男性が7割を超過していました。「美術家は女性が多くいても、審査する立場は男性がメーンです。時間を要すかもしれませんが、教員や審査員のジェンダーバランスを美術業界全体で変換するしかないでしょう」と、猪谷さんは懸念します。

参考:美術界の女性被害 浮き彫り 「ギャラリーストーカー」 書籍に 「男性中心を変えていきたい」 東京新聞(2023年)

『ギャラリーストーカー 美術業界を蝕む女性差別と性被害』を刊行した後、読者から「自分も同じ様な性被害に遭った」などの反応が次々に届いているといいます。猪谷さんは、「このままではいけないと考えている人たちは少なくありません。美術業界の構造を転換しようと声を上げる活動がようやく出て来ました。ハラスメントや性加害を撲滅させる契機が繋がってくれれば」と切に願います。

私とストーカー。

今から10年以上前、A型に通う前の訓練所に行っていた時のことです。

その当時いたある支援員さんと利用者は、支援員さんは地元の人ではなく、それでもこの訓練所方面に仕事に来ていて、その利用者とは昔からの知り合いで、よく言い争う、犬猿の仲でした。

1回私が家に帰っていると、その利用者が後ろから着いてきて、自宅前まで来ました。そして、「お金貸してくれない?」とか、「ファーストフード奢って欲しい」と言われました。

私は訓練所でお金は発生していなかったですし、お金もなかったので、「無いので、帰って下さい」と言って、帰って貰いました。

次の日そのことを支援員さんに伝えると、「あの人は色んな場所で、人間関係や金銭関係でトラブルばかり起こして、かなり問題のある人だよ。○さんに何もなくて、良かった。近付いたら駄目だからね」と言われて、それを知らなかった私は事なきを得たことに安心と、同時に恐怖を覚えました。

あのままお金を貸していたら、自宅に上げていたら、と今考えるだけでも恐怖です。今思うと、ストーカー気質があった人だったのかもしれません。

これが私のストーカー体験談なのでした。

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。