精神科医療の課題について:パート1

この記事は約 7 分で読むことができます。

こんにちは、改めましてM. Jです。

以前よりは進んでいる感じのある精神科医療ですが、自殺をする人がなかなか減少しないこと、精神的な病気の重症化を防ぎづらいことなどの課題があります。

その要因として「精神科受診への壁の厚さ」が考えられます。

要するに、精神科への受診がしづらい、抵抗感があるのです。

どのようにしていけば、自殺が大幅に減っていき、精神的な病気の重症化を防ぐことができるかという視点で考えていきたいと思います。

前回の記事「自殺を防ぐ方法」とセットで、精神科医療について考えていくことができればと思います。

今回は、精神科医療の課題について以下の項目に沿って、記事にしていきたいと思います。

  • 精神科への受診を拒否する方が多い現状
  • 精神科受診への導入
  • 精神科への受診を促進する効果的な方法!
  • 精神科医療の行くべき方向  →  行政への提案

精神科への受診を拒否する方が多い現状

さて、この記事をご覧の皆さんは精神科医療についてどのくらいご存知でしょうか?

「ある程度は知っているけどよくわからない」という方が多いと思います。

なかなか自殺者が減少していかない原因の一つとして、精神科受診への壁の厚さがあります。

以前よりもメンタルクリニックは増えたとはいえ、精神科受診への壁はまだまだ厚いです。

「病院へ行きたがらない人、病院に行くことを拒否する方」は、実際に多いようです。

家族の中に、精神的な症状がある人がいるのに精神科への受診を拒否されるというケースは多く、かなり困っている周りの人や家族も、多く存在しています。

精神の病気のある方は、その病気の特性として、「病識の低さ」があります。
病識とは、「自分が病気である」という認識のことです。

発症して間もない時期に医療につながらず、未治療のまま時間が経過したケースでは、病状が固定化し、医療につながることや病識をもたせることも非常に難しくなっていきます。

そこで、今回は上記のように「受診したがらない方をどのようにして導いていくか」について考えてみましょう。

精神科受診への導入

精神科へ受診したがらない方に対して、どのように対応していけばよいのでしょうか。

精神科へ受診したがらない方への対応で最も重要なことは、周りの人や家族(以下、周りの人)が「保健所」または「精神保健福祉センター」(以下、公的機関)に相談に行くことがよいと考えられています。 

精神保健に関する相談は、本人が居住している管轄の公的機関にすることが適切です。

公的機関の役割は次の通りです。

  • 主に「心の健康相談」や「診療を受けるにあたっての相談」
  • 「病院」や「障がい者福祉サービス事業所」「自助グループ」の紹介

のちに精神医療を受ける場合には、周りの人が公的相談機関に相談してから、本人を精神科受診へ導入していくほうが有効です!

周りの人が、このような方に対して精神科受診を導入する方法は次の通りです。

本人の現状を正確に伝えるー精神疾患について

 公的機関に相談に行く前に相談内容の整理をしましょう。
 内容を整理することによって、公的機関の担当者から具体的なアドバイスや協力を得ることができます。本人の生活状況は、精神疾患の有無や支援内容を考える上でとても重要です。

「どんな助けを求めているか」を伝える

 一般的に精神疾患は、身体疾患に比べて「後回し」にされがちです。周りの人や家族が「相談に行こう」といった時点で、問題はそれなりに大きくなっていることが多いです。

 また、公的機関に相談したからといって、1回で全てが解決するわけではありません。公的機関に何度も足を運び、目の前の問題を1つ1つクリアする覚悟が必要です。

相談するポイント

何に困っているのか:「アドバイスがほしい」「自宅訪問してほしい」など

具体的にどうしてほしいのか:「本人の様子を見てほしい」「会って話をしてほしい」

「医療機関への紹介」「本人へ受診を進めること」など

緊急に解決すべきことがあるのか:「医療保護入院」「措置入院」への対応など

参考:トキワ精神保健事務所ー精神疾患に関する相談の第一歩 

精神科への受診を促進する効果的な方法!

実は、精神科受診を導入するのに「最も効果的な方法」があります!

『精神科の医療機関の職員が、地域に出向くこと』です!医師や看護師、精神保健福祉士などが医療機関から出て、公的機関など地域にいる周りの人や本人の近くに行くことが効果的だと考えています。

現在、精神科の医療機関の職員は、どのようにして地域に出向いているのでしょうか?

実際に、久留米市保健所では以下のことが行われています。

 ◆保健師、精神保健福祉士による相談

  • 8時30分〜17時15分 月曜日〜金曜日:祝日・年末年始を除く

 ◆精神科医による相談(予約制)

  • 13時30分〜15時 木曜日:祝日・年末年始・お盆・第5木曜日を除く

参考:久留米市ーこころの健康相談

◇これは、久留米保健所のパンフレットです。

とてもいい取り組みだと思います。

しかし、土日と祝日などに相談できないので、相談する日時の制約があります。

これは久留米市単独の取り組みなので、県民全員が利用できるわけではありません。

市町村によって、受けられる精神科の医療には「格差」があります。

よって、このような取り組みは、保健所ごとではなく、市町村ごとにあったほうがいいと思います。(市役所、町役場など)

また、土日や祝日なども開かれていて、毎日相談出来るようになった方がいいと思います。

どうして『精神科の医療機関の職員が出向くこと』で精神科への受診が促進されるのでしょうか?

このことによる効果は、以下の通りです。

精神科の医療機関の職員が出向くことによって、本人が「精神科の医療について知ることが出来る」というプラスの面があり、精神科に対しての「抵抗感」が軽減されます。

周りの人も「精神科の医療について知ることが出来る」プラスの面があり、安心して精神科への導入をしやすくなります。

精神科の医療機関の職員が「地域の精神科患者の状況を把握することができる」という大きなプラスの面があり、本人に対して「精神科医療への導入」がしやすくなります。

「医療と地域活動をつなぐ方法を社会に提示することができる」という大きなプラスの面があり、精神科医療はかなり充実してくことが考えられます。

精神科医療の行くべき方向 ➡️ 行政への提案

一般的に、精神科への受診はまだまだ「壁が厚い」です。

このような壁は、なぜできてしまうのでしょうか?

最も大きな要因として、精神科の医療機関のシステムが本当の意味で「地域の活動の促進」に向いていないことが考えられます。

一体「地域に出向いている」精神科の医療機関の職員は、どのくらいいるでしょうか?

地域に出向かない限り「精神科医療」は充実していかないと思います!

行政に対して次のようなことを提案していきましょう!

精神科の医療機関の職員が、地域(公的機関など)に出向いて「地域の人の精神状態を把握していくこと」を推進する。

精神科の医療機関の職員が、地域(公的機関など)に出向いて「精神科への受診をしやすくするシステムづくり」が必要なことを訴えていく。

精神科の診療報酬に「精神科導入加算」や「社会活動加算」を導入する。

 精神科の医療機関の職員が本人に対して精神科への受診を導入するした時に加算することができる。また、公的機関で相談と具体的な行動をした時に加算することができる。 

 いずれも、公的機関の職員の立ち会いが必要なことに加え、書類の記載が必要ですが、診療報酬が入ってくると、精神科の医療機関の職員が地域(公的機関など)で活動しやすくなると思います。

そのようにすることが出来れば、一般の方の精神科受診への壁は取れていき、精神科医療はもっと充実していくと思います。

今後について

興味があることや、今後書いていきたい記事のテーマとして精神科医療の課題について(パート2)、若い頃からの転倒予防について、異性とのコミュニケーションがあります。

皆さんに役立つ情報を届けていければと考えています。
今後ともよろしくお願いします!

HOME

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です