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皆さんこんにちは。Pinkです。今回は「脳の不思議」について書きたいと思います。
先日友人と話していた時に、興味深い話を聞きました。
岡山大学ペインセンターで行われている鏡治療のことです。
鏡治療とは
事故や手術で腕や足を失った人の中には、幻肢痛と言って、無いはずの腕や足がまだ有るように感じて、しかも激しく痛む不思議な現象があります。
しかし、なぜそうなるのかはまだわかっていません。
ところが、この幻肢痛を軽減させる方法を考えた博士がいます。アメリカの神経科医であるラマチャンドラン博士です。
博士は鏡箱を考案し、健常な腕や手を鏡に映すことで、切断して無くなった手や腕がそこに実際あるように錯覚させ、視覚的な感覚を脳にフィードバック(具体的に教える)させることで幻肢痛を和らげることに成功しました。
「プラセボと知らずに服用すると、人は“飲んだ”という行為により無意識に効果が生じるものと思い込むことにより、実際には有効成分は入っていないはずなのに、身体が反応して効果が発現してしまうことがある」
以前「お薬の不思議」で書いたプラセボ効果ですが、いずれも脳に錯覚させる・脳が思い込むという点で、似ていると思いませんか?
人間の脳は不思議ですね。
実は残念なことに参考にしていた記事のリンクが切れていました。代わりに研究論文のリンクを参考サイトとして貼りたいと思います。論文なので難しいところもあるかと思いますが宜しくお願い致します。
参考サイト:博士論文 Virtual Reality 技術を基礎とした鏡療法による上肢慢性疼痛治療システムに関する研究
バーチャルリアリティ(人工実感)
岡山大学ペインクリニック(痛み専門の診療所)では、バーチャルリアリティという現代の技術を応用することで、治療に娯楽性(ゲーム感覚)が加味されます。
治療に集中(没入)できる結果、優れた鎮痛効果と治療期間の短縮を目指しているとのことでした。
バーチャルリアリティの世界を構築するためには特別な装置が必要となり、手や指の動きの再現にはデータグラブという手袋を使用するそうです。
残念ながら足の動きを再現するデータソックスのようなものは現時点ではない為、必然的に手や指の痛みの治療に限定されます。
幻肢痛や腕神経叢引き抜き損傷、複合性局所疼痛症候群(CRPS)などの手や腕の痛みの治療に「バーチャルリアリティ応用鏡療法」を試みています。
参考サイト:博士論文 Virtual Reality 技術を基礎とした鏡療法による上肢慢性疼痛治療システムに関する研究
まとめ
身体障害を持った方の治療法として、薬の服用や痛みを伴う治療の他にも、「バーチャルリアリティ鏡治療」というものがあることを知って、今後の医療に期待が出来ると感じました。
また、VRを使った幻肢痛緩和の研究も進んでいるようです。関連記事として、サイトのリンクを貼っています。ぜひ一緒に読んで頂ければ幸いです。
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noteでも記事を書いているので、よかったら読んでみて下さい!
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