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こんにちは、翼祈(たすき)です。
牛や羊はゲップやおならで、地球温暖化を加速させるメタンガスを多く排出する動物です。今特に牛のメタンガス排出が大きな社会問題となっていますが、今『クライマタリアン』という、牛など食べず、CO2排出を余りしない鶏を選び、地元産の食材で食事を賄う環境配慮を意識したライフスタイルが世界に浸透しています。
『クライマタリアン』とは一体どういうものなのか?一緒に環境問題について考えていきましょう。
クライマタリアンとは?
生産から輸送、貯蔵に至るまで二酸化炭素の排出量が少ない食品(つまり気候変動につながりにくい食品)を選んで食べる人。たとえば、牛よりも豚やニワトリのほうが飼育中の二酸化炭素排出量は少ないです。輸送距離が短い地産地消も該当します。「クライマタリアン」とは、「気候」を意味する「climate」と「ベジタリアン」など食習慣を意味する言葉の合成語で、英語では「climatarian」と書きます。
クライマタリアンの実施の意義
気候変動に対する危機感が高まり、企業や個人がさまざまな市場が環境問題への配慮を考える中、新たなライフスタイルが海外で高い意識が拡がっています。その名も『クライマタリアン』です。
馴染みのない言葉ですが、2015年のNew York Timesで新たな食べ物に関する単語として紹介され、現在は日本のオンライン辞典でも掲載されています。ちなみに、Climate(クライメート)は気候という意味。クライマタリアンは、気候変動を引き起こすメタンガスの排出量を減少させることを目的としたライフスタイルを選択する人だというわけです。
クライマタリアンは、特定の食べ物を一切食べないわけではありません。しかし、牛肉などは生産過程のメタンガスの排出量(カーボンフットプリント)が非常に多いため、意識的に食べるのを止めたり、無くしていくことに努めます。それだけでなく、口にする食材はなるべく地元産で季節に適したものを食べる、というライフスタイルです。
参考:「クライマタリアン」って知ってる? 地球を救う新しい食のカタチです ホフポスト(2021年)
『クライマタリアン』を始める時、「焼き肉大好き」「チーズはやめられない」という人もいるでしょう。そういった場合は完璧を目指さず、食べる回数を減らしたり、代替品を試してみることから始めるのもいいかもしれません。
クライマタリアン・ダイエット
この食事法を考案した医師たちは、クライマタリアン・ダイエットが高血圧や自己免疫疾患といった一部の疾患の発症率を下げるのにも役立つと考えている。
グローバルな栄養管理アプリ『Lifesum』の医師たちが考案したクライマタリアン・ダイエットは、健康を促進し、私たち1人ひとりが二酸化炭素排出量を年間1.5トン減らすことで、気候変動問題を解決するために作られた。
食品は、世界の炭素排出量の20~30%を占める。そのうちの約57%は動物性食品、特に牛肉の生産と消費によるもの(植物性食品は29%)。だから、クライマタリアン・ダイエットでは、その地域で生産されたプラントベースの農作物を中心に摂取する。
クライマタリアン向け商品の売り上げ増加
「レストランのメニューに、お出しする食材に対し環境に配慮していますと表示したところ、お店での売り上げが増えた」。アメリカのサラダ専門店「Just Salad」で実際に起こった出来事です。2020年9月から店のメニュー表に、商品の牛肉などの生産過程のメタンガス排出量(カーボンフットプリント)を掲出したカーボンラベルを添付する仕組みをスタートし、環境に配慮した食品を好んで食べるクライマタリアン向けのメタンガス排出量が少ないメニューをお出ししたところ、これらのメタンガス排出の少ない商品の売り上げが20%以上増えたといいます。
このように今、メタンガス排出量を数字で示すカーボンラベリングは様々な業界の注目の的であり、2021年3月にはアメリカのビューティブランド「cocokind」が、製品パッケージにメタンガス排出量を記載したカーボンラベルを貼り出しました。「サステナビリティに関するファクト(sustainability facts)」と命名されたこのカーボンラベルには、食品製品の原材料調達から生産、流通、廃棄まで、食生活の各段階ごとにおける、メタンガス排出量記載のカーボンフットプリントが記載されています。
参考:商品の環境負荷が分かる。米コスメブランドの「カーボンラベリング」IDEAS FOR GOOG 木村つぐみ(2021年)
今後カーボンラベルが普及するにつれ、企業がカーボンフットプリントの削減に意欲的に取り組み、消費者の環境意識が高まるという、ポジティブな循環が生まれていくそうです。
この記事を書いたきっかけ
私は1つ記事を完成させた後、振り返りとか既に完成した記事で新しい関連する情報がないかを再検索します。この『クライマタリアン』の事は、牛のゲップの記事を書き終わって、再度検索した時に出て来た言葉でした。
『クライマタリアン』ですか。環境に配慮した取り組みなのは分かりましたが、日本では自給率が低く、ほとんどの商品を輸入に頼っている国なので、完全に自国だけの商品しか食べないという取り組みは他の国と違い難しいかもしれませんね。まだまだ浸透していない日本ですが、大豆ミートや、オートミール、植物由来ミルク、豆腐干など環境に配慮した食べ物がどんどん出て来ていますし、もしかするとこの『クライマタリアン』も浸透していくかもしれませんね。
参考記事
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noteでも書いています。よければ読んでください。
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