太陽の光に当たれない難病「色素性乾皮症」の赤ちゃんの子育て

この記事は約 6 分で読むことができます。

こんにちは、金次郎です。

 10月10日は「スポーツの日」。
 スポーツをして健康に過ごそうと言う日に、テレビで見たショッキングな報道。
 新貝海陽(しんがい・うみひ)くん(1歳)は、生後2か月で病気に罹りました。
 それは、太陽の光を浴びると、皮膚がんになってしまう「色素性乾皮症(しきそせいかんぴしょう)」と言う難病です。
 両親や兄弟は、海陽くんが皮膚がんにならない様にと注意して生活しています。
 また、出来るだけ長生きさせてあげようと、父親は文献を読んだり、大学病院の先生と打ち合わせしたりと努力している様子を紹介していました 

「色素性乾皮症(しきそせいかんぴしょう)」とは?

 上記の様に「太陽の光に当たれない」と言うか、正確には紫外線を浴びると、浴びた部分の皮膚に火傷の様な症状が出て皮膚がんになってしまうと言う病気です。
 現在日本には、この病気に罹っている人が300人~600人ほどいると推定されており、今のところ確固たる治療法がありません。

 しかも、この病気のA群の平均寿命は20歳前後で、主な死因は先に書いた皮膚がんやA群特有の神経障害を起こしてしまう事です。
 一方V型の主な死因はがんですが、早期治療で30歳くらいまで生きる事ができるそうです。

 A群で、なぜ神経障害を発症するのかも解明されておらず、現時点では対処療法しか無く、定期的な診察が欠かせません。神経障害の一つとして「身体機能の低下」が起こるそうで、その始まりは「難聴」と言われています。

(MedicalNote)色素性乾皮症の治療と遺伝子検査について

両親や兄弟の苦労

 海陽くんの1日は太陽が沈んだ日没後から始まります。
 自宅の窓は、全てに紫外線をカットする特殊フィルムを貼っています。
 また、父親は紫外線量を測る計測機を常に携帯しており、計測した上で海陽くんを移動させています。
 父親の篤司さん曰く「この日陰で紫外線の線量は300ですが、線量500辺りで海陽は日焼けする可能性があります。晴れた日中だと5000とかの数値になりますけど、普段僕たちは線量10以下の環境で生活しています。」

 お姉さんの陽花ちゃん(6歳)も、ハイハイして動き回る海陽くんを抱きかかえ「太陽の光に当たっちゃダメよ」と日が当たらない場所に移動させます。

 病院の診察等で外出する時も肌に直接光が当たらないように、必ず手に靴下を履かせ、何着も服を重ねます。
 日光を遮断する為の防護服は、母親の真夕さんが見よう見まねで作成したもので、通気性の悪さを解消するために何回も改良し、現在ので6着目だそうです

治療法は見つかるか?

 父親の篤司さんは、海陽くんの病気が分かってから、暇さえあれば大学や色々な研究機関が発行した論文を読んで調べているそうです
 でも、最近は「色素性乾皮症治療」で調べるのを止めたそうです。
 それは「調べても現時点で治療法がない病気だから」と言う理由からです。
 現在は、治らないと言われている、認知症の「アルツハイマー治療薬」とか「アルツハイマー・10年後・治る」とかの資料を調べているそうです。
 更にこうも言います。
 「少しでも治療の手がかりが欲しいと、大学病院にも通って先生と話しましたよ。遺伝から発症するという「色素性乾皮症」ですから、最近は世界的に注目を集めている『遺伝子治療』にも感心を寄せています。」

遺伝子治療とは

 人間の身体は、父親と母親の遺伝子を半分ずつもらって構成されています。
 ただ、親の遺伝子を全て受け継いでいるわけでは無く、皮膚や肝臓などの体細胞は子供には受け継がれず生まれた子独自の遺伝子です。
 これら親から受け継がれない「体細胞」に限定して、他人の遺伝子を移植するのが遺伝子治療法です。
 ただし、「生殖細胞系列遺伝子治療」は、「人類の遺伝子プールに手を加える」ことになるので、現状では倫理的に許されておらず、世界的に禁止されています。

(遺伝性疾患プラス)日本でも既に始まっている!「遺伝子治療」とはいったいどんな治療? ―詳しく、そして正しく知ろう     

紫外線カット機能のあるブランド「HAYATOKURATA」

 この赤ちゃんほどでは無いですが、尋常性白斑(じんじょうせいはくはん)と言う病気の方も紫外線に当たると皮膚に白い斑点状の模様が出来てしまいます。
 原因は皮膚のメラニン色素細胞が抜けてしまうからですが、何故色素が抜けてしまうのか今も良く分かっていません。
 その為に、やはりこの病気を持っている倉田速音さんが「HAYATOKURATA」と言うブランドで、UVカット機能の有る洋服を販売しています。

(HAYATOKURATA)HAYATOKURATAとは?

(MedicalNote)尋常性白斑

終わりに

さて、私の歳ですと、難病と言えば富山県の「イタイイタイ病」とか、熊本県の「水俣病」などの病気を思い出します。
・「イタイイタイ病」は、鉱山の鉱石物質が川に流れだした為
・「水俣病」は、工場廃液が川や海に流失した為
 どちらもそれらが含まれた水を生活用水として、飲んだ為に発症する病気で「公害病」に指定されています。

(MedicalNote)イタイイタイ病

(MedicalNote)水俣病

 私の家族で、大病をしたと言うのを記憶を遡って考えて見るに、父の盲腸手術と母の胃潰瘍手術、私の脱腸手術くらいかな?なんて思っています(全て、私が子供の頃の事です)。
 弟たちも、手術を受けるほどの病気や怪我をした記憶は無いです。
 新型肺炎に関しても、親兄弟&甥っ子姪っ子誰も感染していませんし、親戚でも感染したと言う報告は無いです。

 今回の難病の赤ちゃんの報道番組を見ていて「紫外線に気を付けて生活していても、20~30歳くらいまでしか生きられないとか、親御さんの気持ちを考えると辛すぎるな」と思いました。
 早く治療法が見つかる事を願うばかりです。

参考元

(かんさい情報ネットten.)【特集】太陽にあたれない子 20歳まで生きられない…1歳の男の子が患った難病「色素性乾皮症」、息子の未来を探す両親の決意

HOME

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です