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こんにちは、翼祈(たすき)です。
目や耳に障害がある子でもおもちゃが遊べる様に、『盲導犬マーク』や、『うさぎマーク』といったマークの付いている、【共遊玩具】という、障害のある子ない子みんなが遊べるおもちゃが存在します。
この2つのマークは、具体的にどの様なおもちゃに付いているのでしょうか?今回はこの2つのマークの事、付いているおもちゃの種類、共遊玩具の歴史についてお話しします。
共遊玩具の歴史
目や耳に障害のあるお子さんでも、みんなで楽しめるおもちゃ【共遊玩具】の誕生から2020年で30年になりました。この30年間で発売されたのは累計4千点を超え、現在は玩具メーカー18社が協力して毎年約150商品の新しい【共遊玩具】が販売されています。起動ボタンのオンなど遊びの中での動きを音や光、振動で伝え、障害のあるないに関係なくみんなで遊べるよう工夫しているのが大きな特性です。
【共遊玩具】の普及活動は平成2年、一般社団法人 日本玩具協会の内部に「小さな凸」実行委員会が発足したのがきっかけとなります。日本玩具協会の方針に沿って各メーカーが設計し、専門家らの審査に合格すれば、晴れて商品パッケージに盲導犬かうさぎのマークで表示。それぞれ目と耳の障害に考慮している証明となり、【共遊玩具】専用書にも載ります。
おもちゃの定番のオセロの例では、黒石の面に凹凸を付けることにより、目に障害のあるお子さんでも黒と白の識別が大丈夫になります。
参考:目や耳が不自由でも…「共遊玩具」誕生30年 計4千点超、障害に配慮 産経新聞(2020年)
盲導犬マークとは?
視覚に障害を抱えているお子さんには、触った感覚や音などの仕掛けを取り入れています。
画像引用・参考:一般社団法人 日本玩具協会
盲導犬マークのついているおもちゃ
①電池を使用するおもちゃへの仕掛け
電池のふたの位置とふたの開け方が手に触れて分かる様に凹凸を取り入れている。電池のプラスマイナスをどちらを入れたら良いのか、触った感触でも確認出来る。電池入れにビス止めを使っているケースでは、ビス止めの穴の外側に、輪っか状の凸を示す。
ビス止めを使かわないケースでは、△の凸を示す。
②電源仕様のおもちゃへの仕掛け
電源が入っているか入っていないか、触って確認が出来る。
電源の「入っている時」に凸を示す。
電源が「入っている時」、音(音楽)で発信する。
③色の識別が必然なおもちゃへの仕掛け
2つ以上の同じものを判断する必要のおもちゃは、見た目や色を使わずに、触った感触や凸になった目印、または音などで区可能にする。
④動くおもちゃへ仕掛け
遊んでいるお子さんから遠い所へおもちゃが動いても、音で居場所が分かる。
⑤その他のおもちゃの仕掛け
実物からデザインされたミニカーなどのおもちゃに関しては、なるべく実車に近付いた形状や特徴を捉えたものにする。
お子さんが遊んだ時と遊び終わった後で、視覚を用いらず識別可能とする。
ブロック形状のおもちゃにおいては、触わった瞬間倒れにくいアイデアを取り入れる。
必要に対応して、点字シールなども同封する。
参考:タカラトミー
こちらのおもちゃでは、点字の様な突起があることで、目が不自由な子ども達でも電源のどちらが入っているかいないかが理解出来る様な仕掛けになっています。
うさぎマークとは?
聴覚に障害を抱えるお子さんへ、音と同時に光、振動、動き、イラストや文字などの要素で補完し、音の調整、視覚や振動などを介して楽しめるように仕掛けがされています。
画像引用・参考:一般社団法人 日本玩具協会
うさぎマークのついているおもちゃ
①音への仕掛け
音が出ることが遊びの中で大事なおもちゃのケースにおいては、音が出ることと一緒に、振動、イラスト、動き、光、文字などで遊びを楽しませたり分かりやすいに仕掛けを取り入れる。
音の強弱や高低が個人で合わせられる様にする。またはイヤホン端子を添付する。(ですが、ピアノなどの音階がある楽器関連のおもちゃに関してはうさぎマークは付きません)
②ボタンへの仕掛け
光、動作などで、電源が入っているかいないかを鮮明にする。電源の消し忘れを音を鳴らすのではなく、オートオフ機能を用いる。
③会話ツール
おもちゃを介して筆談ほか、単語での会話の代わりを機能させる。
④視覚で仕掛け
おもちゃが発する単語や音声を、箱や取扱い説明書に示す。
参考:タカラトミー
こちらの商品では、耳が不自由な子ども達でも、光ったり振動で動いたりして、このおもちゃが電源が入っている状態かを表しています。
この2つのマークがついているものとは?
一般社団法人日本玩具協会が認定している【共遊玩具(きょうゆうがんぐ)】。目や耳が不自由な子どもでも、障害がない子どもでも一緒に遊べるおもちゃを指し、タカラトミーなどが毎年多くの共遊玩具を作っています。
最初は別のユニバーサルデザインの記事から入っていった、『盲導犬マーク』と『うさざマーク』。
元々このユニバーサルデザインの記事に最初に触れたのは、別記事で書いた[ほじょ犬マーク]からでした。そこからうさぎカードという今は読めない記事を発見し、その後この『盲導犬マーク』と『うさぎマーク』の事に行き着きました。
目や耳に障害のある子ども達向けに作られた【共遊玩具】ですが、写真で観た限り、本当に誰でも楽しく遊べそうな、素敵なおもちゃの数々でした。
【共遊玩具】が今年で誕生32年という長い歴史がありますが、これからもどんな障害のある子達でも、楽しく遊べるおもちゃをこれからも沢山作って頂きたいなと思いました。
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参考サイト
noteでも書いています。よければ読んでください。
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