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病院で時々漢方にお世話になる、わたしの話
わたしは度々、病院にお世話になっています。
主に西洋医学の薬を服用しますが、漢方を飲むこともあります。
風邪の時にお世話になる近所の耳鼻咽喉科。
その病院では漢方の処方が中心です。
それから色々な漢方に興味を持ち始めました。
漢方医学と西洋医学の違い
西洋医学に用いられる薬、東洋医学で用いられる漢方。
この二つには違いがあります。
例え話をしましょう。
大きな大きな森があると想像してください。
木々がうっそうと生い茂り、動物たちも沢山います。
その森の中の一角である異変が起きます。
その一角の木々の枝が次々に枯れていってしまうのです。
この枯れていく木々をどういう方法で解決するか?ということですが西洋医学の考え方をもつS先生と、漢方の考え方をもつK先生から解決方法の提案がありました。
西洋医学の考え方、例えば…
西洋医学的な考え方は、その「症状」に注目します。
S先生は、枯れた木そのものを虫眼鏡で観察したり、枯れた部分の葉を顕微鏡で見てみたり…、そうやって解決方法を探しました
すると、枯れた木は、ある害虫に食い荒らされていることで枯れていることがわかりました。
S先生は、その害虫に対して即効性のある殺虫剤で虫を退治しようという解決方法を提案しました。
東洋医学の考え方、例えば…
漢方的な考え方は、その「原因」に注目します。
K先生は、枯れた木だけではなくできるだけ「森」全体を見ようとしました。森全体をチェックするために色々な視点からチェックをする計画をたてました。
K先生は、森の水源である川の状態はどうだろう?
木々の養分となっている土壌の状態はどうだろう?
森に住む動物たちの変化はどうだろう?
枯れた一角でない他の所はどういう状態だろう?
などなど、沢山のチェックを一つ一つ行っていきました。
チェックを行っていくと木が枯れているだけでなく森の外部である動物が激変していることもわかりました。
森の外に道路が出来たので動物が移動できなくなってしまっていました。
移動できなくなった動物はこれまである害虫を食べていました。害虫は天敵が居なくなったため異常繁殖して、いつも以上に木々を食い荒らし、森の一角で枯れる木が出てきたというわけだったのです。
K先生は、森の外の道路に動物が行き来できる通路を設けて、少しづつ少しづつ動物の移動を元の環境にもどして気長に自然に森がもとにもどるようにしようという解決方法を提案しました。
どうでしょうか?
なんとなくイメージができましたか?
どちらが良くてどちらが悪いという話ではありません。
両方の違いを知り、そして漢方というものを少しでもイメージしていただければと思います。
病院の処方と薬局で購入する漢方の違い
漢方薬に含まれる生薬成分は同じです。
医療用漢方製剤が医師の診察に基づいて選ばれるのに対し、ドラッグストアなどで売っている一般用漢方製剤は、服用者自身で選び、購入することができます。
なお、一般用漢方製剤は安全性を考慮して、1日の服用量中の成分量が少ない場合があるようです。
漢方薬の飲み方
漢方は基本的に食前もしくは食間に服用するのが基本です。
水または白湯で飲むようにしましょう。
わたしは、お湯に粉末を溶かして飲むようにしています。
母いわく、それが一番効果があるとのこと。
また、わたしのかかりつけ薬剤師さんは、食前に飲み忘れることがあったら食後でも構わないと言っていましたよ。
…などなど、分かり切ったように言っていますが、わたしが飲んだ種類の漢方は限られています。
わたしが服用したことのある漢方をご紹介できたらと思います。
①悪寒がする時の風邪のひき始めに「葛根湯(かっこんとう)」
風邪のひき始めに良く効くとされている代表的な漢方、「葛根湯」。
ぞくぞくし出したり、頭痛がして、肩や首すじがこってきて頭が重苦しくすっきりしない時に用いることが多い漢方で有名ですね。
葛根湯は、体を温めることで風邪の諸症状を改善します。
人間の身体は通常37℃前後に保たれていますが、ウイルスに感染すると免疫力を活性化させるために、体温を上げようとします。
しかし、かぜ症状が長引き、高熱になるとと体力を消耗して辛いものです。
かぜ症状を長引かせずに改善するには、ひきはじめの段階でなるべく早く体温を上げることが有効です。
保温を心がけ、栄養に富んだ消化によい食べ物をとり、からだを安静にすることが大切です。
②喉が痛い時の風邪のひき始めに「銀翹散(ぎんぎょうさん)」
こちらも風邪のひき始めに用いられる漢方です。
わたしには葛根湯よりこちらのほうが合っているようです。
のどの痛み、口が渇いて水が飲みたくなるといった症状に合います。
かぜの症状が出はじめた時に服用する点では葛根湯と同様ですが、さむけのあるかぜに葛根湯が効くのに対し、のどが痛いタイプに銀翹散は適しています。
また葛根湯とは違い、銀翹散は体が熱っぽい時に適しているようです。
のどの痛みがでやすい時期は、乾燥する冬だけでなく、エアコンを多用する夏は、部屋が乾燥しすぎている場合があるため、湿度の調整も大切です。
銀翹散は、のどや体表の炎症を抑えながら、かぜによるのどの痛みに効果を現します。
ただ、わたしが調べた限りでは、病院で処方されるようなツムラのものは無いようです。
ドラッグストアで購入するしかないようですね。
③喉の違和感に「桔梗蕩(ききょうとう)」
こちらはのどの痛みに特化した漢方のようです。
わたしも銀翹散の存在を知る前には、病院で処方されていました。
銀翹散とどう違うのかは、わたしもはっきり分かりませんが、扁桃炎(風邪で体が弱っているときに病原菌やウイルスに感染するもの)に効果があるようです。
わたしは銀翹散を飲むタイミングが遅くなってしまった時に服用しています。
桔梗湯の飲み方には特徴がありまして、ただ飲むのではなく、のどの痛い部分に届くようにガラガラとうがいをして、それから3回程に分けてゆっくり飲み込む方法が一番だということです。
味は甘くて、漢方の中では非常に飲みやすいので、子供でも服用しやすいのではないでしょうか。
④こみあげる咳に「麦門冬湯(ばくもんどうとう)」
こちらは咳の症状に特化した漢方で、広く咳の治療に用いられる古典的な処方です。
比較的体力が低下した、咳により顔面紅潮する人で、口やのどが乾燥してイガイガし、痰があまり出ない乾いた咳がコンコンと続くようなとき、あるいは切れにくい痰をともなう咳、空咳などに使われます。
かぜのあとに残って長引く咳や、声がしわがれたときにも用いられています。
気管支炎、気管支ぜんそくなどの病気の治療薬としても使われることもあります。
⑤脈打つ片頭痛に「呉茱萸湯(ごしゅうとう)」
繰り返し起こる頭痛、なかでも片頭痛に有効な薬として知られます。
片頭痛は発作性の激しい強い痛みが特徴で、ズキンズキンと頭が痛み、しばしば吐き気をともないます。
「呉茱萸湯」は片頭痛の漢方治療では代表的な薬で、特に吐き気がともなうときに適しています。
またうなじや肩のこりをともなうような緊張型頭痛や、頭痛に伴う嘔吐などにも使われます。
西洋薬の鎮痛薬で、胃腸障害などの副作用で治療の継続がむずかしい場合に使用されることもあります。
ただし、「呉茱萸湯」は大変にがい漢方薬です。
⑥ストレスや不安で眠れない時に「柴胡加竜骨牡蛎湯(さいこかりゅうこつぼれいとう)」
比較的体力はあるが、神経質で、ささいなことが気になって、抑うつ、不安、イライラ、不眠などがあるような、精神的に不安定な人に用いられる薬です。
経症、子どもの夜泣きなどがあるときに処方されます。
高血圧に伴う不眠、神経性の心悸亢進(しんきこうしん)の改善に使われれることもあります。
よく遠足の前日になかなか眠れなかったりするような、そんな感覚の時に適しているようです。
わたしは、そんな感じで精神が高ぶる感じではないのですが、なんとなく緊張して眠れないがあるので、毎日服用中です。
古くから薬として使われていた漢方。
日本では294種類もの漢方があるんですよ!
西洋の薬と比べて副作用が少ないので、今でも漢方を中心に処方する病院もあります。
特に、薬は胃腸に少なからず影響するものですから、漢方薬を希望するひとも多いようです。
もちろん、全く副作用がないとは言い切れないので、一度お医者さんへ相談してみるのもいいと思います。
体調不良の症状を緩和するひとつの選択肢として、漢方を考えてみてはいかがでしょうか。
↓あなたに合った漢方は?(漢方薬のきぐすり.com 漢方薬・生薬大辞典)https://www.kigusuri.com/kampo/jiten/genres/list-shohou/
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