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芸能人に嫉妬した。
いきなり、私の人生に現れた彼。
初めて見た時から、釘付けになった。
顔がかっこいいとかスタイルがいいとか。
それだけではない。そんなんじゃなかった。
彼は自由に生きていた。
現れた感情は、悔しさだった。
悔しい。
涙が出るほどに悔しかった。
またか、と思った。
だけど、今までで一番強い感情だった。
よく人に嫉妬する。
タバコを吸っている人、ピアスを開けている人、色気のある服を着ている人…
ダークで、どこか寂しげで、色気がある人たち。
そんな人に出会う度に、私の心は大きく揺れた。
憧れたり、嫉妬したり。
嫉妬は辛い。
苦しい。
その芸能人もそんなダークな雰囲気の人だった。
なぜそんな人に惹かれて、なぜそんな人に嫉妬するのか。
長年、心理の先生と話し合ってきた。
日常生活が出来ないほど、仕事が手につかない程、嫉妬で苦しむ日もあったからだ。
詳しい事は書けないけれども、母が禁止してきたものを、自由にしている人に嫉妬しているのではないか、との事だった。
母は厳しい人だった。
この間の心理の時間、思い切ってその芸能人に対する感情を打ち明けてみた。
芸能人に本気で嫉妬するなんて、馬鹿らしいし本当におかしい事なのに、先生は笑わずに、それどころか、真剣に聞いてくれた。
二人で話し合った。
先生は、その人達に似たものが、私の中にあるから嫉妬するのだ、と教えてくれた。
私にその人達の要素があるなんて、とっても嬉しかった。
それから、こうアドバイスしてくれた。
「その人達の真似をしたらいい。」と。
先生に言われた事を実践する事にした。
ファストファッションの店に駆け込んだ。
あの芸能人が着ているような服を探した。
まず目についたのは、真っ黒のレザー調のミニスカート。
かなり短くて、色っぽい。
それから、次に派手な大きなつばのついた帽子を手にとった。
次に見つけたのは、胸がはだけそうな、サテン生地のシャツ。
最後に、不良っぽい銀のイヤーカフを手にとった。
途中何度も、母親の声が聞こえた気がした。
そんなものはあなたに似合わない。
下品。
私は嫌い。
だけど、振り切った。
夢中だった。
一筋の希望にかけてみようと思った。
ダメもとでもいい。
試してみようと。
両手にいっぱい服を持って、試着室に入ってみた。
途端に恥ずかしい気持ちで一杯になった。
やっている事が馬鹿げている。
もし、似合わなかったら?
私にはどうせこんなもの似合わない。
私らしくない。
私は、母親が言うように、清楚で真面目な女の子。
あの人達には到底近づけない…
私は失敗した時の保険の為に、これはコスプレなんだ、遊びなんだ、と思う事にした。
ドキドキしながら洋服を着てみた。
顔を上げて、恐る恐る鏡を見た。
時が止まった。
何も聞こえなかった。
そこには、ずっとずっと会いたかった人がいた。
とてもとても似合っていた。
私はずっとこれを求めていたんだ。
私はこの手で自由を掴んだんだ!
嬉しくて嬉しくて、何枚もケータイで写真を撮った。
大切な親友に、その写真を送った。
「いいじゃん!」
親友はそう言ってくれた。
幸せだった。
泣きそうなくらい幸せだった。
私はもう大人。
新しい人生を築こう。
自由に生きよう。
そう心に決めた。
帰り道、私は大きな紙袋を下げて、ずっと憧れていた人の曲を聴きながら歩いた。
その歌声が、今までで一番近くに聴こえた。
最近はnoteでも記事を書いています! よければこちらも読んでみてください! TANOSHIKA piasu|note
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私はスポーツ選手に嫉妬してしまいます。
若い頃、運動にたけていたし、それが人間関係で挫折して、何もやらないまま、51歳になってしまいました。
私の病気は完治しないと言われていますが、少し体調の良いときもあるので、ウォーキングから始めて、走れるようになりたいと思っています。
夢はマスターズ(アマチュアの大会)、おばあさんになっても参加できるので、挑戦したいと思っています。
コメントありがとうございます。その夢への眼差しに感動しました。パワーをもらいました。私も、これから新しい人生を築いていこうと思います。応援しています。