渋谷生まれの『シブヤフォント』の魅力

シブヤフォント

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渋谷区で全国初となる「障害者によるアートデータの公共化」事業が行われています。

渋谷区内で住んでいる、働いている障がい者の方と、区内の専門学校・桑沢デザイン研究所の学生が協力しあって、障害者の方が書いたフォントや、描いたデザインをアレンジし、フォントやパターンとしてつくり出したのが、『シブヤフォント』です。

このシブヤフォントは、個人的な利用に限り、無料でダウンロードができます。そのほかにも、有料版もあるのですが、有料版で得たお金は、手数料を除いて支援施設への支援金として活用されるそうです。

1月には、渋谷区役所新庁舎内の、各フロアや部屋の案内表示に、シブヤフォントやグラフィックパターンが使用されました。

シブヤフォントを使うことで、区役所の殺風景な硬いイメージから、楽しく明るい区役所になったと好評です。

グッドデザイン賞受賞

2019年のグッドデザイン賞を受賞したシブヤフォントは、審査委員からは、

フォントへと落とし込むまでに相当の苦労があったと思う。デザインを学ぶ学生達が関係を持ち、製作するまでの教育的な観点や後の展開方法に至るまでデザイン的視点の眼差しが形となっていると思う。併走された教職員の方々と関係者の協働はクリエイティブのアウトプットに表現されている。ここから、渋谷区全域そして他地域へと方法論が共振していくように持続する形態となるよう願っている。

引用:障がい者理解に向けたソーシャルアクション [障がいのある人が描く文字や絵柄をフォント・パターン化したパブリックデータ「シブヤフォント」]

と高い評価を受けました。

地域と繋がる

シブヤフォントを作る過程で、デザイン学校の学生と、障害者との交流が生まれました。

それまで障害者と接点のなかった学生たちも、この交流をきっかけに、地域の障害者施設のレクリエーションの参加したりと、障害者の方との繋がりが増えています。

ゆくゆくは、シブヤフォントを使い、「渋谷を代表するお土産」を作ることを目指しているそうです。

今後のビジョンとしては、まだまだフォントやグラフィックのデータを増やし、年賀状や挨拶状のテンプレートなど、より使いやすいデータも提供していきたいと考えているという。さらに、同データを活用した商品化もどんどん進め、障害者支援施設で製造している商品のみならず、多くの企業に採用を呼びかけていくという。

障害者だからできること、渋谷だからできること。

シブヤフォントの事業のように、地域と障害者がつながることが、渋谷以外の市町村にも根付いていけばいいなと思いました。

参考:シブヤフォント公式サイト

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TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。