老朽化する特養ホームが建て替えられない理由とは?東京都の例から考えてみるー。

特養ホームでご飯を食べさせて貰う、高齢者

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

超高齢化社会に伴い、特養ホームの需要は日々高まっていると思いますが、全国的にある問題を抱えています。

それは老朽化し再建が必要であっても、大規模修繕や建て替えの時期を迎えても着工できないことです。

加えて、長期間の工事では、特養ホームが「自宅以外の生活をする空間」であって、入寮する人が一時的に生活を送るそれ以外の場所を確保できないことで、思う様に再建が難しいということでした。

今回は、東京都の例を挙げながら、どう建て替えなどを進めていこうとしているかなどを発信します。

特養ホームの建て替えなどの問題に直面。東京都の回答は?

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建替問題対策検討委員会では、平成 22 年6月に実施した「東京都内特別養護老人ホームの建て替えの困難性に関するアンケート・聞き取り調査」の結果から、「今後、都内においては、特養等の新設のニーズが引き続き高まっていくと予測されるが、既存施設が地域において果たしている役割を考えると、新設以上に“建て替え”に力を注いでいくことが必要だ」と結論付けている。

引用元:提言Ⅱ 老朽化した社会福祉施設の建て替え問題に関する提言- 東京都社会福祉協議会 PDF資料14P

この引用元になぜ建て替えが必要なのか?という理由に関しては、簡単に説明させて頂きますと、

デイサービスやショートステイ、居宅介護支援事業所などが特養ホームにおける役割は大きく、かつ、社会福祉士や介護福祉士、看護師などの専門職が連携しながら支援をしている地域の大切な場所。

地域密着の特養ホームの存続が危ぶまれたら、入寮する人に対するダメージは大きく、移転先が無いことで建て替えられないと言えば、特養ホームの理念である『住み慣れた地域で暮らし続ける』という指針も失ってしまう

と書いてありました。

詳細は、引用元をご覧になって頂きたいです。

特養ホームは選ぶ前も、入寮してからも大変

老朽化の問題もありますが、超高齢化社会の日本では、入寮することもかなり難しいです。

私の祖母は、2024年6月から特養ホームに入寮しています。

90代という高齢でありますが、集団行動をしている以上、気を付けないといけないのが感染症です。

祖母は特養ホームに入寮する前に、デイサービスに行っていましたが、デイサービスと特養ホームの話し合いで、「デイサービスに行くことを再開した方が良い」と結論に至り、再開しましたが、祖母の横に座っていた人がコロナになって、祖母に移りました。

隔離部屋に入ったものの、相部屋の人にも移り、特養ホーム自体、コロナが蔓延して拡大し、かなり大変だったといいます。

今は冬。感染症が流行る時期なので、外出することが制限され、特養ホームから外には出られません。

今、福岡県は百日咳も流行っているといいますし、九州は感染症にかかる人も多く、大流行しているインフルエンザも現在5000人以上が入院しているそうです。

祖母は自宅にいるより食事もモリモリ食べて、元気になっているとはいえ、高齢なこと、他に身体が弱っている人もいると考えると、特養ホームの判断は正しいと思います。

私の祖母は肺炎の疑いで、入院治療を受けていて、退院が迫る中、母の弟、私の叔父さんが懸命に探した末、特養ホームに空きが出て、入寮することができました。

祖母が高齢で、認知症もあって、膝が悪いことで足腰が弱って自宅で転倒する回数も増えた中、入院がきっかけとはいえ、叔父さんは相当前から、特養ホームを探していたと思います。

最初は祖母の地元をかなり離れた遠いところ、もしくは県外も検討されていたと言います。

特養ホームは安住の地だと思われるでしょうが、集団行動なので、人間関係の構築が大切です。

先日、介護士が、ほぼ寝たきりだった90代の女性に、「早く仕事が終わりたかったから」という理由で、沸騰した味噌汁を無理やり飲ませ、喉などに重度の火傷を負わせ、完全にその女性は寝たきりとなり、逮捕されたというニュースを観ました。

特養ホームに入寮していても、色んな考えの方もいて、「安心」だと思っていた家族が、入寮した人の異変の報告を受けて、悲しみに暮れる日もある。

特養ホームなどは、骨折させるなど、日常的に虐待をする悪い人も中にはいて、事件が発覚するまで、家族も知らないわけで、良いところに入ったというより、運も大いに関わっていると思います。

祖母も今のところよくして頂いていますが、終末期など状態が悪化したら、違う場所に移らないといけないと言われており、今は住んでいる場所に入寮していますが、特養ホームの空き次第で、本当に違う県に行かないといけないかもしれない。

誰だって、「住み慣れた場所に留まりたい」、そう思っている。

でも、現実問題、かなり難しい問題も抱えている。

祖母は、「私がデイサービスでは1番年上で、仲の良かった人はみんな居なくなってしまった」と時折、自宅に行った時に行っていましたが、違う県に行ってしまえば、仲の良いとまでは言わなくても、同じくデイサービスに通う顔見知りの人ともお別れをしないといけない。

今でも祖母になかなか会えないのに、もっと会えなくなるかもしれない。

そのためにも、老朽化で、かつ別の移転先がないとはいえ、建て替えが1番望ましいと私も感じますね。

4つの介護ベッド

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、高眼圧症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。