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こんにちは、翼祈(たすき)です。
2016年に厚生労働省が実施した[平成28年 生活のしづらさなどに関する調査(全国在宅障害児・者等実態調査)]では、発達障害だと診断を受けた人は、日本国内におよそ48.1万人(その中で、障害者手帳を持っている人は76.5%)と推計されたといいます。
では、発達障害の中の1つ、自閉スペクトラム症(ASD)の方は、日本にはどの程度いると思いますか?
自閉スペクトラム症(ASD)の方は、日本にはおよそ100人に1人いるとのデータがあります。性別では男性に多く、女性のおよそ2〜4倍の発症頻度です。
女性では知的障害を伴っている場合が多い傾向ですが、言語の遅れや知的障害を伴わない女性では、社会的困難の現れが目立たないことから、過少評価されている恐れもあります。
主な症状では強いこだわり・対人関係が苦手といった特徴を持ち併せ、近年では、早い人では1歳半の乳幼児健康診査で自閉スペクトラム症(ASD)の可能性を指摘されるケースもあります。
私もASDがあるのですが、仕事をする上で、納得のいくまで検索するといった強いこだわりが、今のWEBライターとして仕事においては、非常に良い方に働いているなと感じています。
この記事では、2024年10月から放送がスタートする、自閉スペクトラム症(ASD)の人物が出るドラマの紹介です。
俳優の柳楽優弥さんが、TBSで2024年10月期の金曜ドラマ枠で放送される『ライオンの隠れ家』に主演を担うこととなりました。共演で、坂東龍汰さんが自閉スペクトラム症(ASD)の弟役で、柳楽さんと初共演を果たします。
また、5ヵ月に渡ったオーディションで選出された、子役の佐藤大空(たすく)君が謎の男の子役で出演します。
2024年10月11日から毎週金曜日の22:00~22:54にドラマが放送されます。
本作品は、先が読めないスリリングなサスペンス展開と、温かなヒューマンドラマが絡み合う完全オリジナル脚本のドラマとなっています。
今回はこのドラマのあらすじと、長年発達障害の支援をしている団体のことを取り上げたいと思います。
あらすじ
本作の主人公・小森洸人(ひろと)は、市役所で働く優しい青年。両親を事故で亡くしてから、自閉スペクトラム症の弟・美路人(みちと)と2人で暮らしている。平穏な日々を過ごしていた洸人と美路人はある日、謎の男の子“ライオン”と出会い彼を預かることに。やがて2人はある事件に巻き込まれ、生活が一変していく。
ここからは20年に渡って、発達障害のツールを支えた、兵庫県の企業【おめめどう】について紹介したいと思います。
「えらぶメモ」や「みとおしメモ」などの開発といった、発達障害当事者の「視覚支援」を支えた、企業【おめめどう】
発達障害などを抱えている人たちのコミュニケーションと暮らしをサポートする「視覚支援」のツールを手がけている、兵庫県丹波篠山市味間奥にある企業【おめめどう】が、創業20周年を迎えました。
奥平綾子社長が、息子の自閉スペクトラム症だと診断を受けたことがきっかけで、「視覚支援」を実践し始め、現場の声を活かしながら製品開発を続けてきました。
「視覚支援」は、現在日本各地で利用され、認知症のサポートに活用されるなどといった、さらなる【おめめどう】の製品の浸透を見せています。
1995年、奥平さんは、当時3歳の次男が自閉スペクトラム症だと、医師から診断を受けました。障害に関して学び始め、アメリカで開発された自閉スペクトラム症の人とその家族をサポートする《TEACCH(ティーチ)プログラム》と出逢いました。
奥平さんは、「自閉スペクトラム症の傾向を抱えている人は、状況が明確に整理できないと混乱する場合があります」と述べ、絵や文字などで視覚化するコミュニケーションは音声よりも状況理解がしやすく、具体的に伝えることで混乱や不安が軽減できるとします。
当時地元の地域では《TEACCHプログラム》の実例がほとんどなく、奥平さん自身で「視覚支援」ツールを自作することからスタートさせました。講演活動にも意欲的に励みましたが、「話を聞いてくれても、『視覚支援』の実践の輪はなかなか浸透しませんでした」と、その当時を振り返ります。
ツールを自作することには壁があると気付き、文字を書いたり写真や絵を添えたりして活用するスケジュール表やカードのフォーマットの製品化、販売を計画しました。2004年に自閉スペクトラム症のお子さんを育てるご両親などと共に【おめめどう】を起業しました。
今後の予定を時系列に記して整理する「みとおしメモ」や、質問と回答の選択肢を記して意志を聞く「えらぶメモ」など、多様なツールを開発しました。当事者などへの相談支援や、製品化に込めた想いを毎日発信するメルマガもおよそ20年継続してきました。
中でも巻物状のカレンダーは広く普及したといいます。1ヵ月を横ひと続きで見ることができて、見通しや振り返りが立てやすいといいます。近年は認知症の人でも見やすいと、巻物状のカレンダーを利用する人が増えています。
東日本大震災を経て、奥平さんは、「アナログが大事なことにも目が向いたことも大きかったです」と、スマホなどを使用したより便利なサポートツールもありますが、ペン1本さえあれば使用できる【おめめどう】の製品は、「使用するスキルや場所の敷居が低い」という強みを発見できました。
参考:発達障害、コミュニケーション支え20年 対話用メモや生活支援カレンダー製品化 丹波篠山の「おめめどう」 神戸新聞NEXT(2024年)
【おめめどう】企業から20年を振り返り、奥平さんは、「ちょっとずつ『視覚支援』の理解は広がってきました」と説明し、節目を迎えたことに喜びと手応えを感じつつも、「『視覚支援』というツールを次の世代にバトンを繋ぐためにも、ツールを未来へ残す手だてを考えていきたいです」と前を見つめています。
講演会に参加しました
noteには書かせて頂いたのですが、2024年7月に、東大の先生が進行する、発達障害がテーマのオンライン講演会に参加しました。
おおよそ内容はnoteの方に書いたのですが、質疑応答で書いていないところだと、「発達障害と双極性障害の選別の仕方は、どんなことがありますか?」とか、「現在大きな議題に上がっている、DCD(発達性協調運動症)は、一般的な不器用とどういう違いがありますか?」などの話もありました。
このオンライン講演会のアーカイブ動画視聴は期限が過ぎたのでもう見れませんが、発達障害の最新の研究内容や治療法、当事者の支援の仕方など、まず普通では知れない話も多くありました。
話が全体的に難しかったので、ほぼ見返せなかったのですが、今思えばここでしか聞けない話も多く、もっと試聴して、今の自分や仕事などに活かせば良かったと、今になって、反省しています。
私は発達障害の当事者ですが、発達障害がSNSで多く呟かれている時、好意的な言葉より、どうしても悪意的な言葉が投げかけられている。
それは私が発達障害だと診断を受けてから10年以上経っても変わらず、当事者が増え続けていることに、どんどんマイナスな言葉が向けられてしまう。
発達障害の治療法や治療薬の開発は進みましたが、世間一般には悪い方に考えられてしまい、生まれつきの脳の障害ではないか?と言われていても、当事者でないとそのことは考えないし、届きもしない。
当事者として、ずっと歩み寄れない、見えない壁が目の前にある様な感覚です。混じ合うことも、かなり難しい。
そのことで、他の疾患ではない、発達障害の当事者にしか分からない、生きづらさも、やはりあると思いますよ。
この記事では、自閉スペクトラム症(ASD)について取り上げました。キャラクター紹介を読んでいて、自閉スペクトラム症(ASD)の男性が、アートを描く事業所?で仕事をしているとの設定に、凄く一般的なリアルさを感じました。
実際に、自閉スペクトラム症(ASD)の人は、絵を描くアーティストの方が多いので。
発達障害は2023年にも書きましたが、多くのドラマや映画で近年題材として使われています。このドラマが、自閉スペクトラム症(ASD)含め、発達障害の人と、そうではない人と、歩み寄りに至って欲しいー、とそう強く思いました。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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