災害が起きて断水も発生!そんな時に身近なもので簡単に作れる簡易トイレ‼︎ 

災害 簡易トイレ

この記事は約 9 分で読むことができます。

こんにちは、翼祈(たすき)です。

2024年1月1日に、令和6年能登半島地震が発生してから、断続的に続く断水。被害が大きかった石川県の志賀町では、ほぼ全域で断水し、東京都と神奈川県横浜市から職員を派遣して急ピッチで復旧作業が進められています。

避難所では仮設トイレが置かれつつありますが、断水が解消されないと、トイレができても水が流せないことで、掃除ができず、悪臭が立ち込めるといった、不衛生な環境に置かれてしまいます。

この記事では簡易トイレの作り方など、個人でできる災害発生時のトイレのことについてお届けします。

自宅でできる簡易トイレの作り方

災害が発生して断水している時に困るのが、トイレです。自宅でどうやってトイレを備えておけば良いのでしょうか?専門家などが推奨するのは【携帯トイレ】です。中でも「自宅のトイレの便器に取り付けて使う袋タイプ」が特に推奨されています。

水洗トイレが使えない場合も、身近にあるものを使用して簡易トイレを作ることも可能です。

【携帯トイレ】は最低3日分、できれば7日分あると安心できます。

例を挙げると、1日に5回行く人であれば、5回×3日=15回分。7日で35回分です。

4人家族であれば3日で60回分、7日で140回分となって、1箱10回分入りの【携帯トイレ】ならば6箱~14箱…多いと思われるかもしれませんが、災害発生時のトイレの不安は心身共に影響を及ぼすことを考えると、多めに【携帯トイレ】を用意しておくことが大事になります。

ではどうやって使用するのでしょうか?

東京都が発行する防災ハンドブック「東京防災」によりますと、洋式トイレが前提で、災害が起きた際に壊れていなければ、便器に大きめのポリ袋をすっぽりと便座の上から被せます。

便座を下げてもう1枚ポリ袋を被せ、吸水性の高い素材を入れます。

凝固剤があれば最適ですが、袋の中に細かく砕いた新聞紙や、猫砂、紙おむつ、ペット用のトイレシーツでも代用可能です。

用を足した後のポリ袋はしっかりと結びます。

感染症から身を守るためには、使用後はきちんと密封して捨てます。

断水していても排水できる時には、バケツ1杯の水で排泄物を流せます。

トイレットペーパーは、ごみとして廃棄します。

水洗トイレの復旧、ごみ収集再開までは自宅などにポリ袋を保管しておきます。
廃棄は地元自治体の指示に従って下さい。

捨てる時、災害が発生した直後は自治体などのゴミの収集も遅れてしまうので、しっかりポリ袋を結んでまとめておき、その後ゴミの収集などが始まったら自治体の指定に合わせて捨てる様にして下さい。

参考:ポリ袋2枚で「簡易トイレ」、断水時の急場しのぎに…便器壊れた場合は段ボールやバケツでも 読売新聞(2024年)

段ボールトイレの作り方

段ボール箱やバケツの内側に二重にポリ袋を被せるだけで、簡易トイレが出来上がります。

便器が壊れてない時は、厚手の丈夫な段ボールで箱を作って、上にだ円形に穴をくり抜いて使うこともできます。何度も使うとダンボールの強度が落ちてくるので注意して下さい。

また、被せるゴミ袋を二重にすると段ボールが汚れづらくなります。

バケツでも簡易トイレの代用が可能です。ですが、これらを簡易トイレとして使用する際は体重をかけすぎない様に注意を払って下さい。

ポリ袋の中に入れるペットシーツやおむつなどがない時は丸めた新聞紙などを使用しますが、吸水性が低いことで汚くなりやすいことから、衛生管理に気を付けてよりこまめに替えて捨てることが必要です。吸水性は落ちますが、環境用クロスやアルコールを含んだティッシュなどでもペットシーツやおむつの代用が可能です。

便器が壊れている時は、同じ要領でこの様に簡易トイレを作って、難を逃れて頂きたいです。

参考:災害時のトイレ不足 水が流せない…簡易トイレの作り方と注意点 災害列島 命を守る情報サイト(2024年)

トイレに一緒にあると便利なもの

①トイレットペーパー

【携帯トイレ】に気を取られ買うことを忘れがちです。災害が発生すると物流が途絶え、品切れになってしまう恐れもあることから備蓄しておいた方が良いでしょう。

1人当たり1ロール/1週間が消費の目安だといいます。

最近ではシングル巻きやダブル巻き以外にも、3倍巻きなど長巻きのタイプも販売されていて、長いだけではなく、比較的スペースを取りません。

②ポリ袋(45リットル)

【携帯トイレ】で便器に被せるポリ袋は、【携帯トイレセット】の中に同封されていない場合もあることから、自分で備蓄しましょう。コンビニやスーパーでも有料で貰える買い物のレジ袋では、小さい45リットル程度のポリ袋だと最適です。

③ヘッドライトやランタン

トイレには窓がない個室が多く、停電すると景色が真っ暗です。暗いと不安も感じやすいですし、見えにくくてトイレに失敗したら、片付けをする水も手に入りづらいので大変です。掃除をする時に両手を塞がないためにも懐中電灯ではなく、ヘッドライトやランタンが推奨されます。

④ペーパータオルやウェットティッシュ

災害が発生している時は、断水していることも多いことから、用を足した後に手を拭くのに活用できます。

参考:災害用のトイレ どんな種類が?どう使う? 災害列島 命を守る情報サイト(2022年)

トイレを我慢することで発症しやすい病気

脱水症状を予防するためには、水1リットル、塩小さじ半分(およそ4g)、砂糖大さじ4(およそ40g)で、身体への吸収がよい経口補水液を作っておくことも効果が高いです。

東京都にあるNPO法人「日本トイレ研究所」の代表理事の男性は、「トイレを我慢して水分を摂取するのを控えると、脱水症、尿路感染症、誤嚥性肺炎、エコノミークラス症候群などのリスクを上げてしまいます。水分をこまめに摂取して頂きたいです」と発信しています。

参考:断水、トイレどうする 身近なものでオムツも作れる 朝日新聞デジタル(2018年)

「日本トイレ研究所」の公式ホームページでは、「トイレ対策の徹底は衛生面や健康面の管理、避難所の安定的な運営にも役立つと想定されています」と掲載されています。

避難所に求められる、避難所の質

過去の災害が発生した時の避難生活が原因で亡くなる災害関連死が相次いだことがあったことで、避難所・避難生活学会の専門家や医療従事者たちが提唱しているのが『TKB+W』というテーマです。「トイレ・キッチン・ベッド」そして、「ウォーム(暖房)」の頭文字を取った造語で、避難所運営の質を向上させるためには、重要な鍵とされています。

◉T=トイレ:安心して利用可能なトイレ環境の維持を確保すること

1番目はトイレです。

災害が発生した時には断水でトイレが使用できず、衛生的で悪かったりする以外にも、外に設置された仮設トイレに行くことを水分摂取を控え、避ける事例が増えます。

ですが、水分や食事を摂取する量を少なくしたり、トイレに行く回数を控えたりしてしまうと、色んな病気を誘発することが懸念されています。

このことを受けて安心しつつ、利用可能なトイレ環境の維持を確保することが重要な鍵です。

体育館など屋内の便器に紙おむつなどの凝固剤を入れたポリ袋を被せると用を足した後1回ずつ縛って捨てることも可能で、水を使わず、トイレを汚さずに使用可能です。

◉K=キッチン:冷たい食事ではなく、温かい食事を確保すること

2番目は、キッチン=食事です。

炊き出しが行われていない避難所では、「冷たい食事」の提供が続くことが必然と多くなります。

特に高齢者には冷たい食べ物はなかなか飲み込むことができず、食欲が落ちてしまうので、体力が低下して、高血圧や低体温症など、病気を発症するリスクが上がります。

温かい食事を摂るのに効果的な方法のは炊き出しによる食事の提供となりますが、避難所の運営者がキッチンカーを手配したりと、温かい食事を確保することも対策として提唱されており、災害が発生した時の協定を締結する自治体と、キッチンカーを運営する業者も増加傾向です。

◉B=ベッド:身体を暖めて過ごすこと

3番目はベッドです。

避難所の冷たい床で寝ていると体温が奪われて低体温症となることや、ホコリなどを吸い込んで肺炎に発症するリスクが上がります。

さらに固い床だと熟睡できなくて心身にストレスがかかるだけでなく、血圧の上昇で循環器系の疾患を発症するリスクも上がります。

例を挙げると、床にマットや毛布を敷いたり、段ボールで作られたベッドを使ったりして身体を暖めて過ごすことが重要です。

◉W=ウォーム(暖房):暖房機器を確保すること

最後4番目は、暖房です。

特に冬に発生した災害での避難生活では低体温症などを発症する危険性があり、暖房機器の確保がキーワードとなります。

避難所が寒いと眠りが浅かったり、眠れなくなったりすることで、体力が落ちて色んな病気を誘発するリスクが上がります。

など、だそうです。2週間以上経っても断水が解消されず、被害の大きかった石川県輪島市では6割程度しか被害の全容がまだ分からず、いかに大規模災害が発生したかが分かります。

「TKB+W」は理想系であって、すぐさま全部を取り入れることは難しいかもしれませんが、多くの避難所で実施して頂きたいです。

関連記事

「TKB+W」 避難所運営の質を高めるキーワード NHK NEWS WEB(2024年)

noteでも書いています。よければ読んでください。

→HOME

災害 簡易トイレ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

ABOUTこの記事をかいた人

左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も2交代制で担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。