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どうも、こんにちは、ゆたです。
最近めっきりと寒くなり、朝起きても布団から出たくないなーってなりますよね。
でも結局は諦めて、のそのそと布団から起き上がりますが。
しかし、どうしても朝に弱い人もいると思います。
それ、実は『起立性調節障害』かも知れません。
思春期に多い? 起立性調節障害とは?
起立性調節障害は、自律神経の働きが不調になることで起こる障害です。
自律神経には、血管を収縮させたり、心臓の動きをコントロールしたりすることで血圧を調整する働きがあります。
自律神経の乱れによって、起立性調節障害になると様々な症状が現れます。
主な症状例
- 立ちくらみ、あるいはめまいを起こしやすくなる。
- 立っていると気持ち悪くなる。
- 入浴時あるいは嫌なことを見開きすると気持ち悪くなる。
- 少し動いただけで動悸あるいは息切れがする。
- 朝なかなか起きることができず、午前中は調子が悪いと感じる。
- 食欲不振になり、顔色が青白くなる。
- 頭痛あるいはへそ周りの痛みを時々訴える。
- 倦怠感あるいは疲れやすい。
- 乗り物酔いしやすい。
朝がなかなか起きることができない原因としては、本来ならば、横になった姿勢から立ち上がると、重力の影響で血液が下半身に集まり、自律神経の働きで下半身の血管が強く収縮し、下半身の血液が心臓に戻りやすくして、血圧が回復し、脳への血流も保とうとします。
しかし、自律神経の働きが悪いと、血液が下半身にたまりやすく、脳への血流が減少してめまいを起こし、ひどい場合には起き上がることすら困難になる恐れがあります。
ただ、夕方以降では自律神経の働きが良くなり、症状が治まることもありますし、楽しみなイベントがある日などは朝から元気なこともあったりします。
なので、毎朝起きれない、というわけではありません。
怠けているなんて言わないで! 起立性調節障害の本当の怖さ。
起立性調節障害は10〜16歳で発症することが多く、中学生では約10人に1人がその症状があると言われています。
朝が起きられず、午前中も体調が悪いとなると、学校は休まざるを得なくなりますよね。
それが一日、二日ならまだしも、一週間、一か月と休んでしまうと、不登校の原因になってしまいます。
周りからは、「さぼりだ」、「怠けている」と誤解され、一番苦しんでいる当人も罪悪感を持ち、尚のこと登校しにくくなります。
高校一年生のKさんは中学三年生の時、朝起きると吐き気や腹痛を催し、しばらくすると起きあがるのも難しくなりました。無理して起きると強いめまいを感じたため、耳鼻科を受診し、詳しい検査を受けたところ、起立性調節障害と診断されたそうです。
Kさんは「週に1回、行ったか、行ってないかくらいのペースだと思います。普通に高校に行って、勉強して帰る生活を送りたいのに、ひとりだけ家で寝ている。ダラダラしていると思ってしまい、置いていかれているような気持ちになってしまうことが多いです」とコメントしています。
この障害の本当の怖さは、日常生活が送れなくなって、周りに置いて行かれていると感じ、強く自分を責めてしまうことにあるのだと私は思います。
諦めないで!起立性調節障害は治る!
起立性調節障害は結局、治らないのか、これから一生付き合っていかないといけないのか。
結論から言うと、起立性調節障害は治る可能性がある障害です。
まずこの病気は、本人と保護者がよく病気を理解することが大切であり、治療はそれ相応の時間がかかります。
主な治療法は生活習慣を整えること、そして昇圧薬・漢方薬などの薬物療法を行うことです。
これを続けることで、「1年後に半数、2〜3年後に約8割が良くなる」というデータがあります。
生活習慣を整える中での工夫として、ゆっくり立ち上がる、水分や塩分を取る、睡眠を十分に取る、体をできるだけ動かすことなどが勧められており、夜更かしをしたり、不摂生な食生活のままだと、どれだけ薬物療法を行っても上手くはいかないといいます。
参考:思春期に多い起立性調節障害~周囲の理解が必要(大阪医科薬科大学 吉田誠司助教)~
何より、周りのサポートが一番大事。
起立性調節障害は、自力で治せるほど簡単な障害ではありません。
家族や学校など周囲の方が体の病気であることを理解したうえで、安心して過ごせる環境をつくることが大切なのです。
冗談でも、さぼっているだけだ、なんて言葉は言ってはいけません。
苦しんでいるのは、本人なのですから。
最後に。
この記事を書くにあたり、実は私の知り合いの娘さんが起立性調節障害に悩んでいて、興味を持ちました。
あまり学校に行けず、凄く悔しい思いをしている姿を間近で見て、私は気の利いた言葉も言えず、ただ良くなるといいね、と励ます程度でした。
起立性調節障害は身近な障害です。案外皆さんの知り合いにもいるかも知れません。
その時には決して、責めないであげてください。
私のように直接何かしてあげることは難しいこともありますが、それでも話を聞いてあげるだけでも、心の支えになることがあります。
起立性調節障害に悩まされている方々がいつか、気持ちよく学校に行けると信じ、この記事を〆させて頂きます。
以上、お相手はゆたでした。
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