孤独や孤立、孤独死を感じる若者の急増。孤独支援にメタバース活用の動きも。 

若者 孤独死

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

今、若い人が孤立や孤独を感じ、自殺や孤独死などする人が、後を絶ちません。

2022年に自殺した小中高校の児童・生徒は512人で、過去最多だったことが2023年2月28日、文部科学省の調査で明らかとなりました。今までは2020年の499人が最多でした。厚生労働省などの統計(暫定値)からまとめました。

内訳は小学生が17人(2021年比6人増)、中学生が143人(2021年比5人減)、高校生が352人(2021年比38人増)。特に高校生の男子は207人と、2021年より38人増えました。月別では、6月(60人)、9月(57人)、3月(47人)の順に多かったといいます。

今回のこの記事では、若い人がどういう時に孤独を感じるかというアンケート結果と、若い人の孤独への支援を2つ、私が孤独を感じた事についてお話します。

若い人が孤独、孤独死を考える時

滋賀県大津市膳所にある株式会社林商会は、「若者の孤独死についての意識調査」としてアンケート調査を行いました。

(N=300名に質問。2021年6月15日~2021年6月18日に行ったインターネットの意識調査のデータ)

①20代や30代で孤独死したケースがあることをご存知ですか?

はい…141名

いいえ…159名

パーセントは「はい」47%、「いいえ」53%と、若い人の孤独死のケースを知らなかった人の方が少しだけ多いデータとなりました。半数強は、若い人が孤独死するという事実を知らないと言えます。

②今の暮らしで孤独死に関して不安に思うことはありますか?

かなり不安に感じる…16人

時々不安に感じる…76人

そんなに不安に感じない…63人

全く不安はない…145人

総合的には、かなり不安に感じる(5%)、時々不安に感じる(25%)、そんなに不安に感じない(21%)全く不安はない(48%)と、どちらかというと不安に思わない人が6割以上でした。

ですが居住状況ごとに分析していくと、状況が異なることで不安度が違うことが明らかとなりました。

▼実家暮らし

かなり不安に感じる…8人

時々不安に感じる…24人

そんなに不安に感じない…23人

全く不安はない…46人

▼一人暮らし

かなり不安に感じる…6人

時々不安に感じる…25人

そんなに不安に感じない…17人

全く不安はない…26人

▼同居・同棲(寮など含む)

かなり不安に感じる…2人

時々不安に感じる…27人

そんなに不安に感じない…23人

全く不安はない…73人

一人暮らしをしている層だけ「全く不安はない」の割合が低く、反対に「時々不安に感じる」の割合が高い傾向でした。

反対に同居や同棲をしている層は「全く不安はない」が約6割と、不安を感じないことが先目なデータとなりました。

画像引用・参考:【意外と意識は高い?!】若者へ聞いてみた!“自分も孤独死するかもしれない”と意識したことはある? PR TIMES(2021年)

この記事では、同居・同棲、実家暮らし、一人暮らしの人がどんな時に孤独を感じるか、生の声も書かれています。詳しい内容は参考リンクをご覧下さい。

若い人への孤独の支援①in山梨県

若者の自殺を減らそうと、山梨県は県内全ての大学に相談窓口の番号などを印刷したトイレットペーパーを配ることになり、6日、山梨大学で設置作業が行われました。

トイレットペーパーには、自殺防止の相談窓口の電話番号や「うまく話せなくてもいいからほんの少し言葉にしてみませんか?」といったメッセージが印刷されています。

引用:若者の自殺を減らそう メッセージ付きトイレットペーパー配る NHK NEWS WEB(2022年)

山梨県健康増進課の課長の男性は「コロナ禍を経てでの暮らしの困窮や孤独や孤立などで自殺リスクの高止まり傾向が懸念される要因です。トイレの中では1人になることで、悲しいことや困りごとなどを思いつめてしまう場合もあるので、相談場所になればと思いトイレットペーパーを作りました」と説明しました。

若い人の孤独への支援②in福岡県

福岡県は、仮想空間『メタバース』を使い、中高生ら若者向けの居場所作りを提案します。孤独を感じる気持ちなどの悩みをシェアし、身近に交流を図ることで精神的な心の安定を促進し、自殺リスクの低下にも結び付けたい思惑です。2023年夏頃に、『メタバース』内に開設が目標です。福岡県によりますと、こうした『メタバース』を使った仕組みは都道府県では全国で初となります。

『メタバース』では、外出することや対面でのやり取りが要らず、心理的なストレスが軽くなることが最大の特徴です。

『メタバース』内に立ち上げることにした契機は、福岡県が中高生らを対象とした、自殺予防を目的としたSNS相談窓口を、2022年7月に開設したことでした。2022年12月までの約5ヵ月間にトータル3511件の相談が届き、人間関係や学校の成績、容姿など思春期に多い、共通の悩みが多かったといいます。

その悩みには、同じ境遇の人たちが交流する居場所を作ることで孤独感が和らぎ、精神的な安定になると判断しました。1対1でやり取りするSNS相談に対し、複数の人が同じ空間の『メタバース』で利用可能で、自分を好きなキャラクターになり、容姿を気にせず集まれる『メタバース』のメリットなどを踏まえて導入を決定しました。

参加対象は、このSNS相談のユーザーを想定しています。その際、▽個人情報を交換しない▽発言内容を外部に漏らさない▽暴言を吐かない―などのルールを守れると判断した時にのみ、『メタバース』内に入室できるパスコードを出します。

この『メタバース』は、平日夕方に週1回の開催からスタートし、クイズ大会などの交流のスペースやトーク会を行います。1回の定員は20人程度とし、利用状況を把握しながら最大40人まで定員を増やします。精神保健福祉士などの専門職員を『メタバース』内外に配置し、問題が起きた時にすぐ対応可能にします。

参考:【独自】アバターで交流、悩み共有 メタバースを活用した若者の居場所作り…福岡県が全国初の支援事業 読売新聞(2023年)

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福岡県が「メタバース」活用の自殺対策 ”全国初の取り組み” 福岡 NEWS WEB(2023年)

私が孤独を感じた時

色んなシーンであるんですけど、1番は高校の同級生からですね。私は高校は地元の高校に行かず、電車を使ってちょっと遠い学校に進学しました。

地元じゃないので、中学校が同じ人がほとんどおらず、クラスも別でした。高1の時はお弁当の時間に色んな人の輪に混ざりながら、点々としている間に、友達の輪が固まっていて、夏休みに入る前、「このままじゃ駄目だ!」と思って、二人組の人に話しかけて、それから輪の中にいる人が増えて、クラス替えもないので、3年間7人で過ごしました。

大学は皆バラバラになり、私は以前書いた通り、嫌がらせを受けて、大学中退、その後実家に戻り引きこもりとなり、高校の同級生から、「最近どうしてる?」と連絡を受けても、精神状態がかなり悪かったのと、「あの子は楽しいキャンパスライフを送っているんだろうな…」と考えただけでも、自分の置かれている状況と比較しても悲しくて、連絡を取りませんでした。

それでもずっと同級生のことが引っかかっていて、夢の中に高校生の姿でずっと出て来たりして、私は1ヵ所目のA型に就職した時に、「元気になれたよ。働き出したよ」と連絡を取る事にしました。

何人かと繋がって、高校卒業以来久々に話しました。1人は「障害者福祉で働いていた」とか、看護師になった1人には、自分の既往歴を話したりとか。

電話を終えた後、ずっと私を心配していた母と、「良かったねぇ。本当に良かった」と、抱き合い、お互いに泣きました。

しかしこれは長くは続きませんでした。4人中3人はあの日の1回限り、3回連絡して繋がらない人には家にいるのに居留守を使われたり、最後まで繋がっていた看護師の人も、最後は着信拒否にされ、完全に交流は絶たれました。

そうなった時も凄く泣きましたね。それでも夢の中に現れて、悪夢にうなされました。TANOSHIKAに入社して、始めの頃に書いた悪夢の記事、「ライターとしてここでやっていく」と決心し、自分の方向性が見えて来てから、悪夢を観ても、同級生は出て来なくなりました。

この間PMDDがあって泣いた時に母から、「人に対して、近付くなと壁を作っているよね。少なくともいじめを受けた中学時代からずっと」と言われて、自分ではその自覚はなかったです。

悲しいことが沢山ありましたが、記事の中に体験を書き出す事で、ヒリヒリした心の傷は少しずつ和らいだ気がします。辛くなったら、又この最後の部分にこれからも吐き出させて下さい。

関連記事

孤独・孤立に悩む若い世代増加 SNSが「逆に孤立感深める」ケースも 神戸新聞NEXT(2022年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。