避妊、妊娠、射精、受精。責任の所在はいずこへ?~射精責任とは~

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はじめに

「射精責任」という書籍が話題となっているのはご存知だろうか?

著者ガブリエル・ブレア氏、翻訳:村井 理子氏、出版:太田出版

現在では、世界9ヵ国で翻訳、出版されている。

射精責任という書籍の存在を知って、どんな書籍だろうと調べていると、面白い内容が明らかになっていった。

本書には、こう書かれている。

「セックスをするから望まない妊娠をするのではありません。望まない妊娠は男性が無責任に射精をした場合にのみ起きるのです」

引用:予期せぬ妊娠は男性のせい?書籍『射精責任』が話題 「養育費の差し押さえなど、男性も逃げられないようにするべき」 | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

本書では、男女の身体の仕組みや、男女での避妊具の手軽さの違い、出産、子育ての現実などあらゆる角度から避妊をしない男性への訴えがつづられている。

読者の中には「タイトルみて驚いた人ほど読んでほしい」「共感したし、モヤモヤが晴れて勇気づけられた」と共感の声が上がる一方、「女性側も避妊はできるし、断ることもできる」と、男性にすべての責任を持たせることに批判的な声もある。

射精責任とは?

そもそも「射精責任」とは、本書では「女性の排卵はコントロールできないが、男性の射精はコントロールできる」と書かれている。つまりは、思いがけない妊娠は、男性の「無責任な射精」があるかないかにかかっている。ということである。

画像引用:予期せぬ妊娠は男性のせい?書籍『射精責任』が話題 「養育費の差し押さえなど、男性も逃げられないようにするべき」 | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

そして、「女性は妊娠から途中退場できない」「男性用避妊具は、驚くほど簡単に手に入る」などの考えが「28個の提言」としてまとめられている。

悲しい事件の数々

28個の提言の中で、「女性は妊娠から途中退場できない」という提言が私の心に突き刺さった。

そう、最終的には妊娠して、子供を産むのは女性で、逃げ出すことが出来ないこと。

しかし、男性の中には、パートナーの妊娠が分かったとたんに逃げる男性も少なくない。

逃げることのできない状況の中で、育った命が、残酷にも産み捨てられる。そんな悲しい事件があとを絶たないのは、「無責任な射精」をしてしまったことにも、原因があるのではないか?

男性主体の避妊

本書によると、女性が妊娠ができる受精可能な日数は一生で480日だが、一方で男性は毎日妊娠させることが可能で2万4800日となり、生殖能力はなんと女性の50倍になるという。

そのような現実の中、7人に1人の女性が「避妊をしたいと言ったが、相手がしてくれなかった。」と訴えてるいることが、NGOジョイセフ「性と恋愛 2021 ー避妊・性感染症予防の本音ー」の調査で分かった。

画像引用:予期せぬ妊娠は男性のせい?書籍『射精責任』が話題 「養育費の差し押さえなど、男性も逃げられないようにするべき」 | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

このデータを見て思うことは、避妊をするのが「男性」の役割であるという考え方である。

もし、お互いの合意の上で、キチンと避妊して、結果として妊娠してしまったら、男女お互いの責任になる。

そして、もし避妊をしてくれないパートナーだったとしたら、女性は性交渉は絶対にやめるべきである。

避妊しないことを女性側が許してしまったら、女性側にも責任があるし、妊娠する可能性があるのも女性だ。

そうなると、「不利益を被るのは女性」になってしまうのは言うまでもない。

また、女性側の避妊方法として必要となるのが、低用量ピルを飲んだりしなければならないが、低用量ピルは副作用があり、何より血栓症のリスクもある。

女性側も、避妊具を用意したり、積極的に男性側に避妊をお願いすることも大切になってくる。

さいごに

射精責任はもちろんあると思うが、『男性に100%責任がある』とは言えないと思うというのが正直な感想である。

男性主体で避妊をするのではなく、女性側も積極的に、そして一番の理想はお互いの協力を得て、避妊をすることが大切なのではないだろうか?

「避妊、妊娠、射精、受精」の中で、責任が伴ってくるのは、どの部分だとあなたは思いますか?

参考サイト

予期せぬ妊娠は男性のせい?書籍『射精責任』が話題 「養育費の差し押さえなど、男性も逃げられないようにするべき」 | 国内 | ABEMA TIMES | アベマタイムズ

性と恋愛 2021 ー避妊・性感染症予防の本音ー

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ABOUTこの記事をかいた人

TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。