睡眠不足な日本人-女性の4割は、1日6時間未満の睡眠-

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こんにちは、金次郎です。

 皆さんは、1日何時間くらい寝ていますか?
 私が中学生の時の担任の先生は「人は8時間寝て、8時間働いて、8時間は食事やお風呂など自分の為に使うのが1日の過ごし方だ」と言っていました。
 まあ、こんな過ごし方は理想では有りますが、中々実践出来ませんよね。
 独身と結婚している人では時間の使い方は違いますし、子供がいればまた変わって来ます。

寝不足民族の日本人

 厚生労働省が行った「国民健康・栄養調査」によりますと

・1日の平均睡眠時間が6時間未満の人の割合
 ・男性 37.5%
 ・女性 40.6%

だそうです。

 この調査では、ほぼすべての世代で
・「睡眠によって、十分な休養が取れていない」
 人が増えている傾向にあります。

 睡眠する事で、身体に休養を与えてあげないと疲れはとれませんが、睡眠時間が
・「あまりとれていない」
・「まったくとれていない」
 と答えた人は、30代では33.4%にもなります。

 筑波大学国際統合睡眠医科学研究機構の柳沢正史機構長によりますと

「十分な睡眠時間とは、性別や年代によって変わってきますが、20代後半以降ならば6~8時間は必要です。睡眠は先ず寝る時間の量を確保することが第一歩になります」と指摘します。
 また
「日中に眠くなることが有るのは当たり前と思っている人が多いですが、居眠りをしたり、仮眠をとらざるをえなかったりする状況は、明らかに睡眠不足です」と話します。

 厚生労働省は、来年2024年度から2032年度まで行う予定の「健康日本21」
・睡眠で休養がとれている人の割合を2019年の78.3% ⇒ 80%
・睡眠時間が6~9時間(60歳以上は6~8時間)の人の割合を54.5%  ⇒   60%

とする目標を設定しました。

参考:(朝日新聞)日本人は「睡眠不足」 女性の4割が睡眠6時間未満 先進国で最下位

各国の睡眠時間

 では、日本人は他の国々の人達と比べて、どのくらい寝不足なのでしょうか?
 OECD(経済協力開発機構)による「世界における時間の使い方(Time use across the world)」と言う調査報告に「睡眠」の項目があります。
 「睡眠」の項目では、日本を含む世界33カ国の平均睡眠時間が示されています。

 では、睡眠時間の長い「ベスト5」と、短い「ワースト5」の国を見てみましょう。

      ベスト5             ワースト5 

1位 南アフリカ 9.21時間 1位 日本 7.36時間
2位 中国 9.03時間 2位 韓国 7.85時間
3位 アメリカ 8.85時間 3位 スウェーデン 8.03時間
4位 エストニア 8.83時間 4位 デンマーク 8.15時間
5位 インド 8.80時間 5位 アイルランド 8.18時間

 日本は世界一睡眠時間が短い国で、お隣の韓国もワースト2位です。
 この日本と韓国2つの国の共通点は、どちらも非常に教育熱心な国と言うことです。
 更に、日本と韓国は「寝る間を惜しんで頑張る」と言うのが「美徳」とされている国でもあります。

参考:(ふとん・寝具の西川)世界一睡眠時間が長い国はどこ?平均睡眠時間もチェック!

睡眠不足による影響

 では、睡眠不足になると、どの様な症状が出て来るのでしょうか?
 以下の様な症状が出たら要注意です。

・通勤中、電車やバスに乗車中、居眠りする
・仕事から帰宅したら、ソファーで寝てしまう
・車の運転中、信号待ちでウトウトする
・仕事中に、あくびが多い
・休日は、昼近くまで寝てしまう
・朝、目覚まし時計がないと起きられない
・やる気、気力が落ちている
・頭痛、吐き気が続いている

参考:(阪野クリニック)睡眠時間が足りないときの症状について

子供の場合は、発達障害の可能性も

 特に、発達障害の子供はそうでない子に比べ、睡眠の問題を抱えている確率が高いことがデータで示されています。
・布団に入っても、中々寝付けない
・夜中に何度も起きる

 発達障害の子は、生まれつき脳の働きに偏りがあることで様々な症状が生じます。
 ですので、東京にある瀬川記念小児神経学クリニックの理事長で小児科医の星野恭子さんによりますと「睡眠の問題をきっかけに来院した子供を診察すると、発達障害を持っている事が分かるケースも有ります」と言います。

参考:(朝日新聞)寝付けない、起きられない… 子どもの睡眠障害、発達障害の可能性も

睡眠の質を上げるには

 何と言っても「生活習慣の見直し」をすることです。

 学生さんは、勉強時間の獲得はもちろんですが、休憩しないと頭の回転が遅くなるので、学習効率が落ちてしまいます。
 1日のスケジュールで「無駄にしている時間がないか?」を考えて生活時間を見直してみましょう。

 社会人の方は、とにかく睡眠時間を確保するように努力しましょう。
 例えば「今までより30分早く寝る」など、生活習慣を変えてみましょう。

 呼吸や脈拍で睡眠の深さを測るアプリケーションや時計も増えています。
 株式会社「ポケモン」が、今年の7月に、眠ることでポケモンを捕まえることができる「ポケモンスリープ」と言うアプリケーションを出しました。
 世界中で1千万人以上の人がダウンロードしていて、「今までより規則正しく寝れる様になった」という声がたくさん寄せられているそうです。

「ポケモンスリーブ」に関しては、仲間のライターさんが詳しく書いていますので、ご覧ください。

Pokémon Sleepは睡眠の質改善に役立つのか?睡眠×ゲームの着眼点が面白い!

終わりに 

 私は、最初にパニック発作を起こして入院した時に、やる事も無く1日中病院のベットに寝かされていましたので、運動不足からか段々と眠りにくくなって行きました。
 それで、病院から睡眠導入剤を追加で処方され、以降退院しても睡眠導入剤を飲まないと寝つけない体質になってしまいました。

 現在処方されている睡眠導入剤は6時間タイプなので、大体5〜6時間で目が覚めます。
 しかしたまに、疲れているのか母に起こされるまで寝ている時も有るほどです。

 今通院している精神科のクリニックでは、新型肺炎による行動制限中に「えらい待合室の患者さん増えたな、座る場所が無いじゃん」と言う日も有り、先生に尋ねてみました。
 すると「貴方が睡眠導入剤を飲む様になった理由と同じ様なものでね、行動制限から運動不足になって寝つけないと訴える人が増えたのよ」と言われました。

 過重労働や育児で、床に入る時間が日によって変わるので、男女限らず睡眠不足な人はたくさん居るでしょう。
 その様な不規則な睡眠を続けていると、誰にでも起こりうる不眠症。
 皆さんも、眠り(睡眠時間)について真剣に考えて、忙しくても睡眠をおろそかにしないで下さいね。 

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