ばあちゃん食堂「うきはの宝」-少子高齢化する地方を活性化する会社の主役は、おばあちゃん‐

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こんにちは、金次郎です。

 少子高齢化がどんどん進む日本。
 1970年代の第二次ベビーブーム時は、年間200万人以上の赤ちゃんが誕生していましたが、去年の新生児は80万人を割り込んでしまいました。
 また、若者は故郷を離れてどんどん都市部の会社に就職します。
 そんな国ですから、地方は人口がどんどん減って行き高齢化が加速度的に進んでいます。
 その様な過疎化する地方を活性化しようと言う会社が現れました。
 75歳以上のおばあちゃんたちが働く「ばあちゃん食堂」です。

地方の悩み

 私が住んでいる福岡県は、神奈川県と同じく人口100万人以上の政令指定都市が、福岡市と北九州市の2つもある県です。
 ただ県庁所在地の福岡市よりも先に政令指定都市になった北九州市は、八幡製鉄所(現:新日鉄)が撤退した以降は人口が減り続け、現在の人口は94万人ほどです。
 福岡県のその他の自治体も、地方の中心市以外はやはり人口減に悩んでいます。
 私が勤務するA型事業所は、筑後地方の中心都市久留米市に有りますが、そこから東の大分県方向に進むと有る「うきは市」。
 町村合併で市になったとは言え、農業が中心ですので高齢化がかなり進んでいます。
 今回ご紹介する「ばあちゃん食堂」の経営者である大熊充さん曰く「うきは市の高齢化率は全国平均よりも高く『約20年後の人口は、現在の半分ほどにまで減ってしまう』と言う推測も有ります。」と言います。 

ばあちゃん食堂「うきはの宝」立ち上げのきっかけ

 大熊さんは、おばあちゃん達と話しをするのが大好きだそうです。
 その中で、色々と話しを聞いていると、おばあちゃんたちの孤独感や生活が苦しい事を語ってくれるそうです。
 特に生活費が年金だけではきつく「あと月に2万〜3万円あれば、生活も楽になるんだけどねぇ〜」なんて話してくれるそうです
 孤独に関しては僕がボランティアで家を訪ねて話し相手になれば良いけど、お金をみんなに配るなんて事はできない。
 だったら「おばあちゃんたちと一緒に会社を作って稼げば良いか?」と思いついたそうです。
 特に食事に関しては、おばあちゃんたちは若い世代が知らない多くの知恵と経験を持っています。
 それを活かすために「ばあちゃん食堂(うきはの宝)」を立ち上げたそうです。

おばあちゃんのアイデアが商品に

 しかし、食堂のオープン直前(2020年春)に、新型肺炎の1回目の緊急事態宣言が出てしまい、食堂が開けなくなってしまいます。
 「どうしよう?」と大熊さんが考えていると、一人のおばあちゃんが「食堂がダメなら、ふりかけを作って売ってみようよ、タマネギの皮を集めてくれれば作るから」と提案しました。
 でも、タマネギの皮がなかなか集まらず、これは断念してしまいました。
 すると別のおばあちゃんが「これ、出汁を取った後のカツオ節で作ってみたの」と、佃煮みたいなふりかけを持って来てくれました。
 これが結構美味しくて、おばあちゃんたちの「もったいない精神」は面白いなと思い、このふりかけの本格的な商品開発に着手します

先輩起業家の後押し

 開発中は、作った商品をクラウドファンディング(個人投資家からの資金支援)をして、「ばあちゃん食堂」を運営する事など考えて無かったと言う大熊さん。
 ですが、ある人物の支援によって、おばあちゃんたちが考えた「ふりかけ」等の商品が日の目を見ることになります。

 その人物とは、九州の宮崎県で様々な事業を展開している村岡浩司さんです。
 村岡さんは、大学中退後に先ず雑貨やアパレル商品を扱う会社を作ります。
 その後、父が経営していた「お寿司屋さん」を受け継ぎます。
 それ以外にも、有名コーヒーショップチェーンに出資して県内に複数店のお店を出したり、お蕎麦屋さんなども経営もしています。
 村岡さんを一躍有名にしたのが、お寿司の「レタス巻き」です。
 これは、歌手で作曲家でもある平尾昌晃さんのために考えたお寿司ですが、徐々に話題になり日本全国に広まります。

参考:(ミキマネブログ)村岡浩司の経歴・プロフィール!一平寿し・九州パンケーキ社長【カンブリア宮殿】

終わりに 

 うきは市は、私が勤務する事業所が有る久留米市のお隣さんですが、車を持っていない私がうきは市に行くには、未だ電化されていないJR久大本線で行くしか有りません。
 しかも、この「うきはの宝」と言うお店が有る場所を地名からYahoo地図で見てみましたが、駅からはかなり離れている感じです。
 でも、この食堂の存在を知ってから、毎週日曜の夜に見ている朝日放送系列の「ポツンと一軒家」と言う田舎の山奥の一軒家を訪ねる番組とかが私の頭の中で交錯しています。
 あの番組でも「こんな山奥に人が住んでいるのか!」と言う場所に住んでいる人を紹介していますが「病気や障がいを持っている私が住むのは無理だな」なんて思いながら見ています。
 でも、そんな不便な場所でも頑張って生活している人がいるのも事実です。
 なので、後は「やる気と知恵次第だな」なんて思っています。

参考:(フクリパ)「ばあちゃん食堂」を運営するうきはの宝代表・大熊充さんに聞く!高齢者と地域でビジネスを成功させるコツと秘訣

参考:(Soar)主役は75歳以上のおばあちゃんたち!「ばあちゃん食堂」が目指す、高齢者と若者が協力してつくる新しい会社のあり方

参考:(ばあちゃん食堂こと「うきはの宝」)のホームページ

 

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