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こんにちは、翼祈(たすき)です。
イカや貝、タコなど魚介類に多く含まれている「タウリン」は人間の体内でも作られ、肝機能を強化したりする効果や、コレステロールを減少させたりするとされます。栄養ドリンクの成分としても広く認知されています。
そんな「タウリン」ですが、研究で加齢などの老化以外にも、糖尿病や肥満にも効果があるとのことが明らかになりました。
「タウリン」の補充が老化予防に有望だと動物実験で確認できたと、アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームが2023年6月8日、科学誌[サイエンス]で発表しました。
コレステロールを減少させるなどの効果が知られていましたが、老化との直接的な関係はよく分かっておらず、「タウリン」には、加齢に伴い増加する免疫の衰えなどを改善するという研究データがあります。
ですが、人への効果は臨床試験で検証するまでまだ不明とし、アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームは「老化予防目的で、『タウリン』の過剰摂取しないで下さい」と注意喚起をしています。
まだ人への効果が分からないそうですが、今回は「タウリン」の効果を示した研究について発信します。
「タウリン」の投与でどれほど効果があるのか、マウスとアカゲザルで実験
アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームは最初に、年齢と加齢に伴う血液中の「タウリン」濃度の関係を分析しました。マウスやサルで老いに伴って低下し、15歳のサルは5歳に比較して85%減り、60歳の人間は5歳のおよそ3分の1に減ったなどとする、加齢で大幅に「タウリン」が減ることが明らかになりました。
老化の原因は「タウリン」の不足かはなのか、補充すれば老化を予防できる可能性があるのでしょうか―。アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームは、次に人間の45歳前後に相当する、14ヵ月のマウスに死ぬまで毎日1回「タウリン」の溶液を投与し、若いマウスと同水準の血液中の「タウリン」濃度にすると、寿命が10~12%、寿命の中央値がメスで12%、オスで10%延びて、人間の7~8年分に該当する値まで延びました。
寿命を延ばす以外にも、加齢で低下する身体の機能を高められるかどうかも分析しました。「タウリン」を投与したマウスは投与しなかったマウスに比較して、エネルギー消費量が増加し、骨量や免疫、筋力も増加し、うつ症状に改善が見られました。細胞レベルでは、年老いたまま居座り組織を傷付ける有害細胞が減少し、DNAの損傷も抑制しました。
最後に中年期のアカゲザルに1日1回、半年間「タウリン」を投与した結果、投与しなかったグループで比較して、肥満、骨密度と骨量が増えました。その上、 血糖値の低下や、膵臓や肝臓の機能低下を示す物質が少なくなるといった、加齢に伴う身体の衰えの改善も見られました。
参考:「タウリンは老化防止に有望」米コロンビア大など動物実験で確認…人への効果は不明 読売新聞(2023年)
ヨーロッパの中高年およそ1万2000人のデータでは、血液中の「タウリン」濃度が高い水準だと肥満や糖尿病の人が少なかったといいます。アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームは「『タウリン』が人にとって毒になるとも考えられず、口から補充できる点からも、臨床試験を行う価値は大いにあります」と説明しました。
この研究を受けて、
アメリカのコロンビア大学とドイツなどの国際研究チームは、人で効果のある「タウリン」の摂取量を1日3〜6gだと推計しました。欧州食品安全機関が、安全とする「タウリン」の1日の摂取量の上限とする同6gの範囲内にあるといいます。
福井県立大学の食品機能科学が専門の教授の男性は、今回の研究データを受け、「人に近いサルで、『タウリン』が老化予防に関連することを証明できた重要な研究データです。
ですが、人での効果や『タウリン』の1日の有効量は、これから先の臨床検証が必要になります」と述べています。
今は飲みませんが、私は中学の時部活をしていて、毎朝学校に行く前に栄養ドリンクを飲んでいました。部活を3年になって引退して飲まなくなりましたが、部活がなくなったのも相まって、体重も増えた様な気がしました。
まだ人への効果が分からない分、実証できない部分もありますが、面白い研究だと思います。今後研究が進み、人への効果が有るのか無いのか、続報が待たれます。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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