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こんにちは、改めましてM. Jです。
今回は、若い頃からの転倒予防についての記事を書いていこうと思います。
転倒を予防することを考えるのは「高齢者」だけでいいのでしょうか?
それは断じて「違います!」と伝えたいのです。
若い頃からの生活習慣は、大いに関係があると思います!
そういった「安易な考え方」をすることがどんなに危険なことかをお知らせしようと思います!
私が、以前病院で勤務していた時に聞いた話をもとに、以下の項目に沿ってお話しします。
- 転倒しやすい生活環境5つの「さ」
- 転倒しやすい性格・転倒の危険因子
- 高齢者が転倒するとどのようになるのか
- 転倒の男女比
- 転倒を防ぐ方法
- 若い時に知っておくべきこと
転倒して骨折すると、固定して動くことができないことが長期間になることがあります。
すると、その後の生活の質(QOL)が低下してしまいます。
転倒による骨折や頭部外傷についての知識はとても重要です。
人ごとと思わず、ぜひご覧いただきますようお願い致します。
転倒しやすい生活習慣5つの「さ」
転倒の原因として5つのことが考えられます。それが5つの「さ」です。
① 乱雑さ
◆なるべく床には物を置かないようにする。
◆雑誌や新聞を踏んで滑ったり、暖房器具や扇風機のコードに足を引っ掛けたりする。
② 段差
◆高さの違う階段、デコボコの道路、じゅうたん、畳やマットなどのわずかな段差
③ 暗さ
◆夕方になったら、早めに電気をつけて部屋を明るくする。
◆夜中にトイレに行く時の為に、廊下にセンサーライトをつけておく。
④ まぶしさ
◆カーテンやブラインド、照明を使って室内の明るさを調節する。
⑤ 寒さ
◆寒くなると足が縮こまり、歩行時にバランスを崩しやすくなる。
このため、暖かい部屋から寒い場所に行く時は注意していく。
上記のことから、室内の住環境が「転倒の原因」であることが多いです。
整理整頓がなされていない部屋、小さく分かりづらい段差といったものは「転倒の原因」の中でも多くを占めます。
「小さな」というのがポイントです。
大きな段差とは違い注意しないことが多く「転倒の原因」となりやすいです。
転倒しやすい性格・転倒の危険因子
転倒の危険因子は「外的要因」と「内的要因」があります。
◇「外的要因」には、周囲の物的環境があります。
スリッパや靴下などの履物の影響、物やコードにつまずくことが転倒につながることも。
◇「内的要因」には、加齢変化、身体的疾患、薬物の影響があります。
「内的要因」の中には、下記の様な転倒しやすい要素があります。
① 注意力が散漫である
② 自身の身体的な能力を適切に把握できていない
③ 周囲の環境の把握が不足している
上記①の注意力散漫は「転倒の原因」に十分なり得ます。
①の要素は、②と③に絡みやすく、「過信」から周囲のことに注意がいかなくなることも転倒につながりやすいため、「用心深く過ごしていく」ことも重要です。
次に「高齢者が転倒するとどのようになるか」について「危険性」や「予後」という視点から考えていきたいと思います。
高齢者が転倒するとどのようになるのか
高齢者の転倒は、単に転んで痛みを感じることだけではありません!
骨折や頭部外傷といった重症になることもあります。
それによって、介護が必要な状態になったり、最悪の場合死に至るケースもあります!
【介護が必要になる危険性のある骨折】
① 脊椎圧迫骨折
◆ 上下方向からの力が加わって起こる背骨の骨折。
◆ 特に胸腰椎移行部で多発し、尻もちをつくことで起こる。
② 大腿骨頚部骨折
◆ 太ももの付け根の骨折。転倒によって多発し、寝たきりの原因となる。
③ 頭部外傷
◆ 脳の頭蓋骨、頭蓋内(脳、髄膜など)に損傷が起こる状態。
◆ 軽いたんこぶ程度から頭蓋内に生命に係る大出血を起こすものまである。
◆ 見た目には何の障がいがないように見えても重大な脳損傷を起こすケースがある。
これらの骨折は「寝たきり」になりやすいので、注意が必要です。
「予後(将来の日常生活能力など)」は悪いことが多いです。
これらの原因となるのが「転倒」ですので、「転倒しない方法」を身につけていきましょう!
転倒の男女比
骨折の男女比は、1:4で、原因として最も多いのは転倒です。
大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折は、女性に多いです。
大腿骨頚部骨折や大腿骨転子部骨折は「寝たきり」になる一因であり、認知症や全身状態への影響(肺炎、尿路感染症、褥瘡形成など)を来たし「致命的」になる骨折です。
上記のように転倒して骨折する「危険性」は女性のほうが高いのです。
このほか骨折しやすい人の特徴は以下の通りです。
①骨密度が低い人:骨密度が低いと1.5倍〜2倍骨折のリスクが高くなります。
②体重の軽い人:低体重、低BMIの人は、骨折のリスクが高くなります。
③骨折の既往歴:過去に骨折した人は、将来の骨折の危険性は約2倍になります。
④家族に骨折歴がある人:親が大腿骨頚部骨折をすると骨折の危険性は2〜3倍になります。
その他の骨折の場合は1.2倍〜1.5倍になります。
上記の中でも、骨密度が低いことによる「骨粗しょう症」が骨折の危険性の最大の原因です。
骨粗しょう症になると、比較的軽微な外力で骨折を起こしてしまいます。
骨粗しょう症は、圧倒的に女性に多いです。
骨粗しょう症の予防としては、思春期の頃に十分に骨を育て、適切な運動や食事によって維持することが大切です!
「転倒対策や骨粗しょう症の対策は歳をとってからでもいい」という「安易な考え方」は捨てて「転倒や骨粗しょう症を防ぐこと」を常に意識していきましょう!
転倒を防ぐ方法
転倒からの骨折を防ぐ方法として以下のことがあります。
① 精神状態を安定するようにする
◆日々の行動に気をつける(用心深く過ごす)
② 事故の原因となるものを減らす
◆床や階段には物を置かない
◆「小さな」段差を減らす
◆電気コードはまとめる
◆家具が動かないように固定する
◆バスマット、玄関マットを変える
◆履き物を工夫する(靴を履くまたは裸足への変換)
③ 転倒予防の運動をする(筋力強化など)
◆下肢(脚)や体幹の筋力強化
「椅子に座った状態でのもも上げ」
「かかと立ち」「つま先立ち」「もも上げ」
◆片足立ちなどのバランス練習を含めた運動を週2回以上継続する。
④ 転倒予防の運動(全身の運動)
◆転倒予測運動
◆バランス機能向上の運動(美ポジバランス)
◆しゃがみ動作(小・大)
◆スロースクワット
今回の記事は、以下の文献を参考にしました。
介護ワーカー 転倒予防するには? 高齢者の転倒の原因と対処法
カンゴメディケアー転倒しやすい人はどんな人 2つの転倒危険因子
西脇市立病院ー大腿骨頸部骨折、大腿骨転子部骨折の治療について
また、こちらの記事は「転倒予防」に特化されていて、わかりやすいと思います。ぜひご覧ください。
参考:厚生労働省ー転倒・腰痛予防!「いきいき健康体操」(PDF)
「転倒しないように注意して過ごすこと」と「転倒予防の運動」の組み合わせで転倒の「危険性」が少なくなり、骨折の「危険性」も少なくなります!
若い時に知っておくべきこと
普段の生活の中で、今まではなかったのに「段差がないところでつまずくようになった」「転びそうになる回数が増えた」ということはありませんか。
転倒は高齢者に多い事故ですが、テレワークの普及によって身体を動かす機会が減ったことにより、バランス機能が低下するため若年層にもリスクが高まっていると言われています。
ここまで転倒予防について様々語ってきました。
今回のポイントをまとめると、以下のようになります。
◎ 転倒を防ぐ環境整備を行う
◎ 過信せずに用心深く過ごす
◎ ストレッチ、筋トレ、バランス訓練などを行う
◎ 骨密度などの定期検診で自分の健康状態を把握する(特に女性は注意)
今後「若年者からの転倒対策」や「転倒と精神的な要素との関係」についての研究がもっとなされることを期待しています。
今後について
興味があることや、今後書いていきたい記事のテーマとして異性とのコミュニケーション、セカンドオピニオンについて、人格否定への対処方法についてがあります。
皆さんに役立つ情報を届けていければと考えています。
今後ともよろしくお願いします!
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自分自身だけでなく、家族に祖母がいるので気をつけておかねばと感じました。
そしてやぱっりM.Jさんの記事って細かいとこまでしっかりしてて凄いなぁって思いました。
これからも記事楽しみにしております。
( >A<)ゞ
動画班の匿名M 様 コメントしていただき、どうもありがとうございます。おっしゃる通り、転倒するのは女性の方の方が多いです。骨折してしまうと固定の期間が発生するので、脳の機能が下がったり、精神的なものも悪くなったりします。若い頃からの「意識づけ」はかなり重要です。動画班の匿名M様のご家族も含め、この記事をご覧の皆様も「生涯、健康で充実した生活をされることを望んでいます。素敵なコメント、どうもありがとうございました。