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はじめに
今年、私の姪が小学校を卒業し、中学校へ入学することになりました。
先日、入学祝いに一緒に学校に必要な水筒を買いに出かけたりし、欲しかった水筒があったようで、とても喜んでもらったので私もうれしくなりました。
このように日本では、当たり前のように、学校を卒業し、新しい学び舎へ入学することができます。
しかし、世界ではそれすら叶わない子どもたちがいるのをご存知でしょうか?
新学期はじまっても、門戸開かれず
アフガニスタンの教育省は、3月21日に新学期は始まると発表しました。
しかし、教育省は昨年の3月23日に、初等教育の最終学年である6年生以上の「女子の教育を禁止」しているのです。現在は、その影響で110万人の女子が学びを続けることができなくなっています。
そのような禁止令が出て1年。
今回の通達では、初等教育の最終学年である、6年生以降の女子教育については明確にはされていません。
現在、アフガニスタンは、女子が初等教育最終学年である6年生以降、義務教育とされている中等教育を含め、終日学校に通うことが禁止されている世界で唯一の国なのです。
ワールド・ビジョン・アフガニスタンの事務局長、アスンタ・チャールズは次のように述べています。
アフガニスタンの女子教育の現実
アフガニスタンでは、7〜13歳の子どものうち約半数しか学校に通っていません。
このうち、女子は全体の3分の1しかならず、特に農村地域では、学校に行くことのできる女子はごくわずかです。
アフガニスタンでは、女子の生徒を教えるのは女性の教員が望ましいという「伝統的な価値観」により、女性教員のいない地域の女子生徒は学校に通うことをあきらめるしかなくなります。
女性教員が非常に少ない上、女子校が不足しており、しかも学校がとても遠いところにある。
このような様々な理由で、学校に通うことのできる女子は限られてきます。
政府の教育予算は、教師の給与を保証することさえできない状況です。
しかし、授業料は無料であるにも関わらず、貧困のために教育にお金をかけることのできない家庭もあります。
そのような家庭では子どもを学校に通わせるより、お金のために子どもを働かせたり、家を手伝わせることを優先させてしまっています。
参考:アフガニスタン|カントリープラン|Rewrite the Future
さいごに
今から20年前、初等教育でさえも、アフガニスタンの女性は、受けるチャンスがまったくありませんでした。
しかし、時代がかわり、女子たちが教育を受けることができるようになり、より良い職や雇用の機会を得ることによって、より良い未来を築くことを夢見ていました。
アフガニスタンで暮らす女子は、彼女たちの母親や祖母が、夢見ることさえできなかった夢(教育や自立)を目指していたのです。
しかし、現状では女子の通学を禁止しています。
これは、教育から女性を遠ざけることは、何世代にもわたって、アフガニスタンの女性や女子の夢を破壊することを意味しているのです。
なぜ、少女たちは教育を受けることができないのでしょうか?
参考サイト
【アフガニスタン】新学期始まるも女子110万人には門戸開かれず
アフガニスタン|カントリープラン|Rewrite the Future
【アフガニスタン】新学期始まるも女子110万人には門戸開かれず (2023年3月29日) – エキサイトニュース(2/2)
noteはじめました。こちらもどうぞ
アフガニスタンで女性の教育が抑圧されている現状は、次のリンクの教材でも紹介されていて、関連して広めていただけると幸いに存じます。https://www.jnne.org/sdg2023/2023/02/24/afghanistan/ アフガニスタンでそのように仕向けているのは、イスラム主義組織タリバンの方針によるものです。タリバンは、アフガニスタンだけでなく、隣国パキスタンでも影響力をもち、2012年にタリバンによる女性教育弾圧に反対したことを理由に銃撃を受けたマララ・ユサフザイ氏は、女性の教育を求める闘いの国際的なシンボルとなり、2014年12月には、史上最年少でノーベル平和賞を授与されました。SDG4教育キャンペーンに先立つ「世界一大きな授業」では、マララ氏の活動成果を教材に盛り込んでいました。http://www.jnne.org/gce2016/ こうした授業の始まりは、やはり発展途上国における女性の教育を世界中の子どもたちに考えてもらおうとする趣旨で、2003年から始まったものです。http://www.jnne.org/gce/about.html#about-history
堀田哲一郎様 貴重な資料と、ご意見をありがとうございます。今後ともAKARIをよろしくお願い致します。