トイレを我慢する子供たち

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こんにちは、金次郎です。

 11月10日は、語呂合わせから「11(いい)10「トイレ」の日」だそうです。
 そして11月19日は「世界トイレの日」です。
 私たち人間をはじめ、この地球上に住んでいる動物は、全て食事をして食物から生きていく為の栄養を取り、残りは便として排泄します。
 しかし、最近の小学生はトイレに行くのを我慢してしまい、便秘状態の子が多いそうです。

 どうしてトイレに行くのを我慢するのでしょう? 

小学生の6人に1人が便秘

 2017年に「NPO法人 日本トイレ研究所」が、全国47都道府県の小学生4777名の保護者を対象にインターネットを使って「小学生の排便と生活習慣に関する調査」と言うのを実施しました。

 その調査の結果
・便秘状態の子  16.6%
・便秘予備軍の子 20.7%
小学生の6人に1人が便秘状態で有る事がわかりました。

 さらに、便秘状態にある小学生の保護者に「親から見て、お子さまは便秘状態にあると思いますか?」という質問をしたところ
・便秘状態だと思わない 26.6%
・どちらともいえない  11.1%
 という回答になり、37.7%の保護者は「自分の子どもが便秘状態にある」とは認識していない事がわかりました

便秘症について

 「便秘症」とは

・出すべき便が十分に出ない
・快適に出ない
・便が出しづらい(排便困難感)
・便が出切らない感覚がある(残便感)

 等の排便のトラブルが長く続く病気のことです。
 排便の回数や量、便の硬さなどは個人差があり、どの様な状態を「便秘」とするかは色々と定義があります。
 日本消化器病学会では「排出すべき便を十分量快適に排出できない状態」と定義し、直近3か月間その状態が続いている状態を「慢性便秘症」としています。
 便秘症は60歳以下では女性が多いですが、60歳を越えると男女差無く便秘気味になりやすいです

参考:(MedicalNote)便秘症       

便が出るメカニズム

 簡単に言うと、食物は胃で消化された後は、小腸で栄養を吸収し、大腸で水分を吸収します。
 この過程で便が形づくられます。
 大腸の入口では液状ですが、出口あたりで私たちが目にする形になります。
 大腸のS字結腸に有る便が「あるタイミング」で肛門の手前にある直腸に押し出され、直腸の内壁が押される事で便意を感じます。
 この「あるタイミング」とは、食事などで胃に食物が入ると、その反射で腸が動くためだと言われています

子供たちは何故、我慢するのか?

 子供たちが便秘を発症しやすい時期やきっかけは

・赤ちゃんが母乳から離乳食に移行した時
・子供が自分の意思で排泄する「トイレ・トレーニング」をしている時
・幼稚園や小学校に行きだして、恥ずかしさから学校での排泄を我慢している時

などがあります。
 また、排泄中に「いきんでも中々出ない」「肛門が切れて出血する」「すごく痛い」などの事があると、便を出す行為がイヤになったり、恐怖感が沸いてきてトイレに行きたくなくなってしまいます。

日本トイレ研究所の取り組み

 NPO法人日本トイレ研究所では、HPで「子供の為の排便相談室」を設け、排便相談に対応している病院の紹介や親向けのセミナーを開催しています。

 その中で、さいたま市立病院小児外科医の中野美和子医師による「子どもたちの便秘の仕組み」と言うインタビューでは「便秘にならない為には、先ずは規則正しい生活から」とのアドバイスをされています。

・早寝早起き
・日中は身体を動かして、たくさん遊ぶ
・三食キチンと食べて、おやつは軽めに
・夜はぐっすり寝る

 それでも、便秘が治らない様なら早めに病院に行って相談しましょうとの事です。
 便秘薬は、他の薬と違って何年飲んでも良いそうです

参考:(日本トイレ研究所)子どもたちの便秘の仕組み 中野美和子医師へのインタビュー         

終わりに 

 子供たちは何故、我慢するのか?」の項目で書いた「学校のトイレは恥ずかしい」と言うのは、私も小学生時代に「男性が学校の個室トイレに入ると、友達にからかわれる」と言うのを経験しており、こっそりとトイレに行っていたのを覚えています。

 今現在の私は、睡眠導入剤をはじめ色々な薬を処方されている状態ですので、医師から「これだけ薬を飲んでいたら、便秘気味でしょう?後は、歳も歳だしね」と言われ、便秘薬も処方してもらっています。
 確かに高齢の両親も、排便には苦労している様に感じています。

 「食べたり飲んだりしたら出す」が基本なのですが、恥ずかしがる子供が「トイレに行きたがらない」そして、歳をとって来ると「排泄が困難になってくる」。
 トイレとの付き合いは、生きている限り一生ついてまわる問題ですから、恥ずかしがらずに専門家に相談しましょう。

参考:(東洋経済ONLINE)「トイレをがまんする子」の見過ごせない健康問題
             小学生の6人に1人が「便秘状態」という衝撃事実
                        




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