コロナ禍で加速した、深刻な“孤育て”。〜1人で抱え込まないで。支援も一部紹介〜 

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

“孤育て”とは、親族の協力が得られず、近所との付き合いもなく孤立した中でご両親がお子さんを育てている状態を指します。ご両親が育児の責任を背負い込み、お子さんの世話に追われてホッとする時間も外出もままならず、孤独な生活を強いられると、ご両親はどんどん追い込まれていきます。

“孤育て”はコロナ禍で加速した社会問題です。今多くのNPOなどが、そんな“孤育て”をするご両親を支援する取り組みも日本各地で進んでいます。今回は“孤育て”の実態について迫ります。

コロナ禍で育児をするご両親の孤立化

新型コロナウイルスの感染拡大に伴って、子育てや家族関係にストレスのあるご両親が急増した-。兵庫県川西市のNPO法人「育ちあいサポートブーケ」の実態調査で、川西市の子育て支援者の7割程度がそう認知していることが判明しました。

外出自粛や友達との交流も限られて孤立する家庭は増加し、お子さんの遊び友達が身近にいなかったり、発達の遅れが気がかりとなったりと、コロナ禍特有の悩みも表面化しました。それでもNPO法人「育ちあいサポートブーケ」の代表理事の女性によれば、「ご両親は孤独感を持ちながらも、子育てに一生懸命向き合っていることが結果に現れている」と話します。

NPO法人「育ちあいサポートブーケ」の代表理事の女性は、子育てが一区切りが迎えた2003年から、同川西市の嘱託職員として子育て広場の運営や相談員で勤務してしました。その後、有志とNPO法人を創設し、同川西市が受託する「子育て支援ルーム」を経営しています。

2020年春の緊急事態宣言で「子育て支援ルーム」を一時休業し「子育てでご両親が困っている事や孤立感を知る手段がなく、支援の仕方も見つからずに戸惑いました」と思い起こします。感染対策を徹底して「子育て支援ルーム」を再開させると、「ハイハイが出来る様になる年齢なのに抱っこしている時間が多いなど、発達に見合った赤ちゃんの触れ合い方に慣れていないご両親が多いなと体感しました」と話します。

そこでご両親に実態調査をすると「不安が絶えない赤ちゃんの子育て期に新型コロナウイルス感染への恐怖も相まって、大きな孤立感やストレスがヒシヒシと感じられた」といいます。

ご両親が子育ての悩みを話し合う「居場所」を作るだけでなく、ご両親をサポートする側から「SOSを見つける」ことの意義も実感しました。実態調査では実際に同川西市が赤ちゃん訪問事業を担当したご両親の6割が「すべての親子に重要な制度だ」と結論が出て、オンライン対応を希望されたご両親は5%にも達しなかったのでした。

参考:子育て支援者の7割近く「家庭や家族関係にストレスある親増えた」 コロナ禍の孤立原因か 神戸新聞NEXT(2022年)

ご両親に聞いた、“孤育て”だと感じる時。

下記は株式会社ベビーカレンダーという、ママと専門家をつなげるプラットフォーム企業が2021年8月に調査した、ママたちの“孤独な子育て”=『孤育て』に関する実態についての表です。

これらを見るとコロナ禍が孤育てに拍車をかけているのがよく分かります。

現在妊娠中または育児中のベビーカレンダー会員のママ931名に「コロナ禍の現在、あなたは日常生活のなかで、孤独だと感じることはありますか?」と質問したところ、「よく感じる」11.0%、「ときどき感じる」48.6%と、約6割のママが孤独を感じていると回答しました(Q1)。

引用:「孤独感が増えた」ママが7割以上!コロナ禍で加速する『孤育て』実態調査!収入・自由時間が減り家事は増加。SNSに孤独感解消を求めるママも。孤育て疲れするママたちの現状とは? PR  TIMES(2021年)

またこちらの調査では、コロナ禍で出来た悪い変化、良い変化の集計結果も掲載があり、悪い変化では「自由時間や収入の減少」「家事負担や支出の増加」などが挙げられていました。

また「コロナ禍の出産で入院中に面会できず、退院してからも外出ができないことがすごくつらい。」
上の子が外出できないことでストレスが溜まっていて可哀想。何より自分もストレスを感じている」「子どもに様々な体験をさせたり、連れて行ったり、見せたりしてあげたいのになにもできず、今後の発育に影響をしないか不安に感じている。」といった、コロナ禍がもたらした、加速する孤育ての実態も浮かび上がっています。

ここからはそんな孤育てをするご両親に向けて始まっている、神奈川県の支援の一部をご紹介致します。

“孤育て”させないためのサポート施設誕生

産後で赤ちゃんを抱えるお母さんを支援する施設「助産院Mamana.house」が2022年4月19日、神奈川県高座郡寒川町倉見に誕生しました。助産院ですがお産は行っておらず、日本でも珍しい離乳食を無料でサービスする「赤ちゃん食堂」や産前・産後ケアなど、お母さんの子育ての不安を取り除く「母子の駆け込み寺」的な存在になりたいと願ってます。

代表を務めるのは、同寒川町内に住む助産師の女性。神奈川県湘南地域の総合病院や産院で勤務する中で、新型コロナウイルス感染拡大で希望する様な支援が叶わず、孤育てをするお母さんを間近で接して来ました。代表の女性自身も産後間もなかったですが、「お母さんに”孤育て”をさせてはいけない。私は助産師としてお母さんやお子さんを大事にしたい」と、強い責任感を持って有志の保護者らと活動をスタートしました。

特に代表の女性がこだわった点は、離乳食期のお母さんとお子さんが集まって孤立を防止する「赤ちゃん食堂」の達成でした。居場所の確保や途切れないサポートを続けるための手段など、多くのハードルがありましたが、代表の女性の「熱い想い」に、農業する方や企業から食べ物が無償でサービスされるなど、徐々に「赤ちゃん食堂」の支援の輪が繋がっていきました。

参考:産後のサポート施設誕生 「孤育て」させない母子の駆け込み寺に タウンニュース(2022年)

開業2日目、初開催の「赤ちゃん食堂」には6組の親子の姿がありました。そのうち5組は寒川町内在住。「コロナ禍で面会もできずさみしい出産だった」「交流場所にも気軽に行けず、日中誰とも会話しない日がある」など悩みや不安を吐露するなか、全員が「こんな場所が寒川にも欲しいと思っていた」と口を揃えました。

関連記事

延岡の助産師が「ママのお話し交流会」 コロナ禍での「孤育て」防止に 日向経済新聞(2021年)

現代の子育てはなお大変。

家庭・家族関係にストレスのある親が増えた」、「感染対策で他の親子と距離を取っている親が増えた」、「孤立している親が増えた」などご両親から寄せられた孤育ての実態。ご両親はご自身の環境がコロナ禍で変わっただけではなく、「『運動発達が遅い、言葉が出ない』の相談が増えた」「コロナ禍で親子1組当たりの健診時間が短くなり、発達がつかみにくい」など、生まれて来たお子さんに対する悩みも増えたといいます。

これらの記事は、第7波が来る前の記事なのですが、今報道番組から流れて来るニュースは、「ワクチンを打っていない子どもが、打てない赤ちゃんが兄弟同士でコロナにかかった」など、お子さんのコロナの感染が増え、鎮痛剤も不足している中、「薬のないインフルエンザのようだ」という声も多く聞かれる様になりました。

最近新たな変異株が出て来て、第8波も来ると言われている現代。日本は7月、全世界でコロナの1週間の新規感染者数が世界一になりましたし、本当に今の子育ては自分の健康も維持しながら、子どもの健康維持も注意していかないといけない位の命懸け。これ以上孤育てするご両親が増加しない様に、日本のコロナの状況を顧みながら、支援の輪をもっと広げていかないといけませんね。

関連記事

WEB特集 パパひとりでも、娘とお出かけしたい-NHK(2021年)

つながって”孤育て”防ぐ…コロナ禍で育児の孤立化 「子育てオンラインサロン」が交流の場に【長野発】 FNNプライムオンライン(2022年)

「大丈夫、ひとりじゃないよ」が合い言葉。“孤育て”に悩む親たちが陥りがちなこと FNNプライムオンライン(2021年)

“脱・孤育て” みんなで支えたい|未来スイッチ|課題解決で暮らしやすい社会へ|NHKニュース(2022年)

コロナで「孤独死」や「孤育て」問題が明るみに  地域住民同士のマッチングサービスを導入する地域が急増 @Press(2022年)

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。