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女性の多くは貧血を経験しているかもしれません。
女性には月経という体のサイクルがありますから。
わたしも毎回悩まされています。
皆さんも同じかと思いますが、毎回の経血量はなかなかのものですよね。
一回分を総合すると、大怪我をしたとき並みの血の量に値すると思います。
そう思うと、貧血になるのは当たり前のことのように感じます。
わたしは若い頃は全然平気だったのですが、30歳を越えたあたりから徐々に辛くなってきて、最近では座っているのにめまいがひどくて、吐き気もするし、本格的に対処しようと思い始めました。
貧血の原因
貧血は病気の名前ではなく、血液中の赤血球の数や、その中で酸素を運搬する役割を担うヘモグロビンというタンパク質の量が不足することにより、血液が組織に十分な酸素量を届けられなくなった状態を指します。
よく、朝礼などで立ちくらみを起こすと「貧血で倒れた」といいますが、こちらは一時的に脳の血液量が減少した脳貧血という状態で、赤血球の異常である貧血とは異なります。
貧血は男性よりも女性に多く見られますが、女性が月経により血液や鉄分を失うこと、食物の嗜好の違いなどが原因であると指摘されています。
また、高齢になれば貧血も増加することが知られています。
貧血の解消には、食べ物から鉄分を摂取することが大事ですが、実は鉄分にも体に吸収されやすいもの(ヘム鉄)と、されにくいもの(非ヘム鉄)があることをご存じでしょうか?
それぞれの特徴についてご説明します。
ヘム鉄の働きについて(吸収されにくい)
ヘム鉄の特徴は吸収率が高いこと!
ヘム鉄とは、肉や魚といった動物性食品に多く含まれている鉄分のこと。
通常は鉄分はタンニンや食物繊維に影響を受けると吸収が阻害されるという特徴がありますが、ヘム鉄はこういった吸収阻害を受けにくいため、摂取後すんなりと身体に吸収されていきます。
ヘム鉄は主に豚レバーや鶏レバー、牛レバーや魚介類(しじみやアサリ、かつおなど)に多く含まれており、吸収されやすく阻害を受けにくいヘム鉄は、まさに鉄分補給にうってつけの存在です。
非ヘム鉄の働きについて(吸収されやすい)
非ヘム鉄の特徴は吸収率が低いこと!
ヘム鉄に対して非ヘム鉄とは、野菜や海藻類、穀物、乳製品に多く含まれている鉄分のこと。
動物性食品に含まれるヘム鉄と比べると摂取の頻度は高いですが、吸収効率は非ヘム鉄の方が劣ります。非ヘム鉄は摂取しても食物繊維やタンニンによる影響を受けやすいため、吸収が阻害されてしまうことがよくあるのです。
ただし、非ヘム鉄は動物性タンパク質やビタミンCと一緒に摂取すると吸収効率が上がります。
食べ方を工夫すれば、非ヘム鉄でも無理なく鉄分補給は可能です。
非ヘム鉄は主にほうれん草や小松菜、納豆、大豆食品、ひじきに多く含まれています。
卵黄にも含まれていますよ。
ヘム鉄・非ヘム鉄、それぞれを含む食材
辛い貧血、日常生活で効率よく鉄分を摂取したいですよね。
食材を工夫することを意識して食事を摂ると、お腹も満たされるし、貧血にも効くし、一石二鳥です。
ヘム鉄を含む食材(100gあたり)
・豚レバー 13mg
・鶏レバー 9mg
・牛もも肉 2.7mg
・しじみ 4.3mg
・あさり 3.8mg
・かつお 1.9mg
非ヘム鉄を含む食材(100gあたり)
・ほうれん草 2mg
・小松菜 2.7mg
・ひじき(ステンレス釜 乾)6.2mg
・大豆(ゆで) 2mg
・油揚げ 4.2mg
・卵黄 6mg
鉄を含む食材を使ったメニュー
鉄分を含む食材でも最も豊富な豚レバー、子供も食べやすいよう甘辛く煮込んでみてはいかがでしょう。
豚レバーの甘辛煮 https://www.kurashiru.com/recipes/5f17cfc3-7fb2-4ec0-b79a-842cc9d503e9
しじみやあさりはお味噌汁の具にぴったり。ダブルで入れちゃうのもアリですね。
アサリとシジミのお味噌汁 https://recipe.rakuten.co.jp/recipe/1410009464/
植物性の鉄分を含むひじき、大豆と鶏肉と一緒に調理すればよりお得な感じがします。
ひじき豆腐鶏つくね https://www.kurashiru.com/recipes/0543b906-09ba-4683-b314-53b6afa495b2
その他、鉄分を含む食材を使った料理レシピはこちらをご参照ください。
https://recipe.shidax.co.jp/feature/detail/34
貧血を伴う病気
ただの貧血と侮ることなかれ。
貧血は病気のサインかもしれません。
貧血になる原因は、①過剰な出血、②赤血球の材料不足、③血を作る機能の病気、④赤血球を破壊する病気の4つに分けることができます。
①過剰出血を起こす原因には、月経、出産、外傷、消化器がん、潰瘍などがあります。若年層に多い貧血が材料不足によるもので、中でもヘモグロビンの材料となる鉄不足で起きる鉄欠乏性貧血は若い女性の4人に1人が経験しているといわれています。妊娠中の方は鉄不足に陥りやすいため、特に注意してください。
②ビタミンB12、葉酸が不足すると巨赤芽球性貧血という病気を引き起こします。
③血を作る機能の低下を引き起こす病気には、再生不良性貧血、骨髄異形成症候群などの骨髄の病気のほか、重症の腎臓病(腎不全)、関節リウマチなどがあります。
④赤血球やヘモグロビンの構造の異常や免疫系の異常により、赤血球が通常より早く壊されてしまう溶血性貧血という状態です。例えば日本人に多い遺伝性球状赤血球症は、本来は円盤状であるはずの赤血球が先天的に球状でもろいため、脾臓で壊れてしまう病気です。
貧血の対策
貧血で日常生活に支障がでる前に、対策を打っておきましょう。
先ほど述べた、食材を工夫することは、日々の生活の中でできる対策です。
しかし、鉄分が含まれているからとそればかり食べるのではなく、3食きっちりバランスよく食べることに気を付けなければいけません。
食材で鉄分を摂取する際、ただ食べるだけでは効率よく吸収できません。
鉄分はビタミンを一緒に摂取することで、吸収率は格段にアップします。
市販のサプリメントでは、鉄分+ビタミン+葉酸が複合されているものが多いです。
サプリメントでヘム鉄と記載されたものがありますが、普通の鉄分のサプリよりお高めになっているようです。
せっかく摂った鉄分の吸収を阻害してしまう食材は控えたいところです。
緑茶、紅茶、ウーロン茶、コーヒーなどタンニンを含む飲み物を食事中や食直後に摂取すると、タンニンが鉄と結合して鉄の吸収を悪くします。
玄米、おから、ふすまなど不溶性食物繊維を含む食べ物を摂取すると一緒に排泄され、鉄の吸収を阻害します。
ハムやソーセージ、練り製品、その他加工食品、清涼飲料水、スナック菓子などに使用される添加物の一種であるリン酸塩は鉄の吸収を阻害します。
鉄の吸収を良くするには、胃酸の分泌が必要です。
良く噛んでゆっくり食べる、楽しく食べることで胃酸の分泌を促します。
さらに、“睡眠不足”もカラダの栄養が不足する大きな原因のひとつです。
血は夜中寝ている間に徐々に補充されると考えられています。
そのため、睡眠不足や睡眠の質の低下は貧血を助長する原因になってしまうのです。
貧血で悩んでいるひとの中には、睡眠トラブルを抱えているケースもあり、まさに負のスパイラルに陥りがちです。
やはり貧血を予防するには、生活リズムを整えて、睡眠時間をしっかりとるなど、できるだけ良質な睡眠を心がけることが基本となってくるのですね。
こちら、女医さんが説明する、貧血についての詳しい動画です。
男性にも分かりやすい説明となっていますよ。
まとめ
貧血は血液中の赤血球やヘモグロビンが減少して…ということですが、そこには何か原因があるはずです。
血が不足している何かが、体の中で起こっています。
重大な病気が潜んでいる可能性もあります。
気になることがあれば、自己判断ではなく、受診することも考えましょう。
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