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こんにちは、翼祈(たすき)です。
SOGIとは「 性の要素そのもの」を表しています。SOとはセクシュアルオリエンテーションのことで、好きになる相手の性別を指します。GIとはジェンダーアイデンティティで、自分自身を男性なのか女性なのか、あるいはどちらと分類されないものも含みます。いわゆる「心の性」と呼ばれるものです。
SOGIハラとは、セクシュアルオリエンテーションやジェンダーアイデンティティに関連した、差別的な言動や嘲笑、いじめや暴力などの精神的・肉体的な嫌がらせを行うこと。そして、望まない性別での学校生活・職場での強制異動、採用拒否や解雇など、差別を受けて社会生活上の不利益が発生すること。それらのハラスメント・出来事全般を総じた言葉です。
今回はSOGIハラで提訴し、賠償金の支払いが言い渡されたケース、労災認定が下りたケースと、私のパワハラを受けた時の体験談について、お話ししたいと思います。
SOGIハラとは?
まずはこちらのSOGIハラに関しての分かりやすい解説動画を紹介したいと思います。併せて読んで頂きたい記事も関連記事として紹介します。
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SOGIハラを受けた女性が会社を提訴
男性として生を受け、現在は女性として暮らしているトランスジェンダーの女性Aさんが、勤務先で「なぜ女装する必要があるんだ」と言われるなど、性自認に関連する「SOGIハラ」や、セクハラを受けたとして元上司と会社に550万円余りの損害賠償を求める裁判を起こしました。
東京地方裁判所に裁判を起こしたのは、東京都内のインターネットサービス会社「ピクシブ」で働く30代の女性Aさんです。
入社する時、会社側にトランスジェンダーだと公表していましたが、当時の上司や同僚から「SOGIハラ」を受けたり、興味本位で身体を触られ、わいせつな話を言われたりとのセクハラが継続的に行われ、精神的な苦痛を被りました。
女性Aさんは記者会見を開き、「会社に相談した時、女性よりも被害状況を軽く流されて悔しい想いをしました。LGBTQの人は声を上げづらく、声を上げても理解されないことだってあります。性別を問わず被害は被害だという認知が浸透してくれたらと思います」と説明しました。
参照:「なんで女装してんねん」と性自認を侮辱され、うつ状態に…元上司らを提訴 読売新聞(2022年)
その後、会社側に賠償金支払いを命じる判決
「SOGIハラ」やセクハラの被害に遭ったと、元上司や会社などに賠償金を求めた東京地方裁判所で行わられた裁判で、「ピクシブ」側が女性Aさんの訴えを全面的に認め、賠償金を支払うことに決まり、会社との間では2022年9月8日で裁判が終わりました。
女性Aさん側の弁護士によれば会社として「ピクシブ」側が責任を認め、謝罪する意向が示され、裁判以外でも再発防止策を真摯に取り組む方針が明らかにされました。
一方、元上司は争う姿勢を見せており、これからも裁判が続きます。「ピクシブ」側の対応を受けて女性Aさん側は「遅きに失したとはいえども、セクハラ対策やLGBTQを皮切りに、多様な人々との共生社会の発展に向けた取行動に対して、大きな改善があったと前向きに受け止めています」とコメントを発表しました。
「ピクシブ」の広報担当者は「会社の体制とセクハラをしない様な対応が不十分だった責任を認め、改めて女性Aさんに深く謝罪致します。これから先同じ様なケースの発生が起こらない様に、徹底したハラスメント予防を真摯に行い、健全な組織づくりに努めていく所存です」と声明を出しました。
参照:トランス女性へのセクハラ・SOGIハラに関してピクシブ社が訴えを全面的に認め、全額を賠償へ PRIDE JAPAN(2022年)
また、上記の女性とは違い、SOGIハラでうつ病を発症し、裁判を起こした女性に労災認定が下りたケースもありました。
SOGIハラで休職し、労災認定へin神奈川県
「トランスジェンダー」の40歳代会社員が、勤務先の職場で性自認を侮辱する「 SOGIソジ ハラスメント(SOGIハラ)」により、うつ病を発症したとして、神奈川県内の労働基準監督署から労災と認定されていたことがわかった。認定は6月30日付。代理人弁護士によると、SOGIハラによる労災認定が明らかになるのは、全国的にも珍しいという。
2006年から会社に勤務し、2017年に職場で性自認を公表した、女性Bさん。会社側は女性Bさんを女性として扱い、敬称を「さん」とする様に他の社員に通知を出しました。
その後、指導役だった上司との関係が悪化し、「女性らしく思われたいなら、細やかな気配りが必要だ」などと暴言を浴びました。2018年4月、別の管理職が加わった会議の場で、女性Bさんが指導役だった上司から「彼」と言われたことに抗議すると、上司は「戸籍上の性別変更をしてから名乗りなさい」と言われました。この席で、指導役だった上司は女性Bさんのことを何度も「彼」と呼び、数日後の会議の場でも「くん」の敬称で5回呼びました。
女性Bさんは、自身の性自認に違和感を感じ、髪を伸ばすようになると、指導役だった上司から「髪を切れば」と名指しされ、苦痛を感じていきました。女性Bさんは「上司から暴言があった時は私のことを理解して頂けないことを辛く感じ、その場で泣いた程でした。性自認は自分で制御できるものではなく、社内の共通の理解が必要不可欠です」涙ながらに訴えました。
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SOGIハラでうつ病、労災認定の会社員が記者会見…「誰もがハラスメント受けない職場環境を」 読売新聞(2022年)
私が受けたパワハラ。
1ヵ所目のA型の時です。初めて入ったA型、短期ではなく、長く働くのも初めてでした。初めはまだ働いたことがないから、と皆さん優しかったのですが、段々…
私は器用な方ではなく、出来ない事の方が多いです。それで社長とサビ管から、「貴方って本当に何も出来ないのね」「どういう教育を受けて来たの?」「貴方のお母さんは、貴方に本当に何もさせてないのね」など、毎日他の利用者のいる前で言われる様になりました。
そのうち主力の仕事から外され、単純作業の方に回されました。単純作業も私の発達障害の特性上合いません。それで徐々に病んで行きました。
毎日言われてたせいで、「自分って本当に何にも出来ないんだな…」と自分自身を全否定し、どんどん追い詰められていきました。
その頃になると「仕事に行きたくない」と朝から泣き出し、精神科に母が連れて行くと、重度のうつ状態と診断。ドクターストップがかかり、辞めるまで家で療養する事になりました。
私は辞める前日に精神状態の悪すぎた私の代わりに母に退職届を会社に持って行って貰いましたが、社長らが「何で本人が来ないんですか!!」と言った後、「何も出来ない○さんですが、どういう教育をして来たんですか?」と母にサビ管と2人で1時間以上説教をしたそうです。
次の日、私は会社に1人で行くと社長たちから何か言われそうで不安だからと、退職日は支援者に立ち会って貰いました。会社もこれから利用者を入れる為に、私に言いたい事があっても言わず、支援者には良い印象を与えねばなりません。それで笑顔で、
「大変でしたね。今までお疲れ様でした。元気でいて下さいね」
と言われ、表面上は円満退職という感じに終わりました。
そんな感じで初めてのA型は苦々しい思い出しかありません。親しかった人は、私が辞める前は皆退職していたので、余計に居場所がなくて。本当に辛かったです…。
私の場合はSOGIハラではないですが、パワハラを受けた当事者としては気持ちが痛い程分かります。こういうことは無くしていかないといけないと思います。
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「SOGIハラ」で労災認定 性別変更した看護助手が精神障害を発症 朝日新聞デジタル(2022年)
noteでも書いています。よければ読んでください。
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