『ぼくとパパ、約束の週末』。自閉症の男の子が、ドイツの56のサッカークラブを巡る親子の実話。

ぼくとパパ、約束の週末

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こんにちは、翼祈(たすき)です。

私は発達障害を持っていますが、「やっぱり、そうだよな」と感じる時があります。

私は以前片耳難聴のことを取り上げた記事で、「ものが近づいて来たり、距離感が分からない」と書きました。それは右耳しか聴こえないことで、接近して目の前を通り過ぎるまで、分からないということでした。

それとは違うのですが、私にはものの大きさの感覚も欠落しています。
具体的に見て、これがどれ位の大きさなのか、想像がつかない、理解ができないのです。

正直私は、1cmも定規が近くにないと分かりません。
指で、「これが1cm」と示すこともできません。

以前犬を飼っていた時、愛犬が風呂場と洗面所に繋がる場所で穴を掘り、地面の土が出てきたことで、引きこもりで家にいた私はパニックになり、仕事に行っていた母に、「⚪︎が1mも穴を掘った〜」と、途方もない電話をかけ、母は職場でパニック。

「そんなにあの子犬が風呂場を掘ったのか⁉」と思い、帰って観ると、「これ10cmだよ」と言われました。

次の日、「昨日1mも犬が風呂場で穴を掘ったと言ってましたけど、大丈夫でした⁉」と同僚に言われて、「娘が10cmを1mと勘違いしただけ」と話すと、「そうですか」と、苦笑いしたそうです。

本当に地図も読めないので、ここまでがどれ位距離が離れているのか、検討もつきませんし、地名や道路名も覚えていないので、人に「あの店、良かったですよ」と伝えたくても、場所を説明することもできません。

最近だと、ハンドメイドのワークショップで置き物を作った時に、ものの大きさが分からなかったことで、ケースに入れていなかったら、母がぴったりのケースを買って来て、「何で分かったの⁉」と聞くと、「見ただけで、どれが入るか分かるよ!」と言われました。

そんな時に、「自分って発達障害なんだ」と思う時があります。

この記事では、そんな発達障害の中の一つ、自閉症の男の子が、好きなサッカーチームを見つけたいと、ドイツ中を旅する、実話で親子の感動のハートフルコメディとなっています。

2024年11月15日(金)より、自分の目で確認して、“自分の好きな、推しサッカーチームを決めたい”と、56のドイツ国内のスタジアムを巡る、自閉症の男の子と家族たちの優しい物語【Weekend Rebels】(英題)が、邦題を『ぼくとパパ、約束の週末』として、東京都・新宿ピカデリー、角川シネマ有楽町ほか全国にて公開されます。

自閉症の男の子とそのお父さんが旅をした実話をベースに描き上げて、本国ドイツで100万人を動員する大ヒットを記録したハートフルコメディで、既にリメイク版の制作が決まっています。

今回はこの映画についてと、この映画が制作されたきっかけなどについて紹介したいと思います。

あらすじ

ぼくとパパ、約束の週末

特別な感性を持つ10歳のジェイソンは、幼い頃から⾃閉症と診断されていた。⽣活に独⾃のルーティンとルールがあり、それらが守られないとパニックを起こしてしまう。ある⽇、クラスメイトから好きなサッカーチームを聞かれたのに答えることができなかったジェイソンは、56チームぜんぶを⾃分の⽬で⾒て好きなチームを決めたいと家族の前で⾔い出す。こうして、ドイツ中のスタジアムを巡る約束をしたパパとの週末の旅が始まった。強いこだわりを持つジェイソンは、果たして推しチームを⾒つけることが出来るのか?

画像・引用:『ぼくとパパ、約束の週末』作品情報 cinemacafe.net(2024年)

予告編も公開中

ここからはこの映画が制作されたきっかけと、撮影秘話を紹介します。

この映画が制作された理由と、撮影裏話

この作品は、脚本家のRichard Kropfがジェイソンたちが自閉症の理解を深めるために作った書籍をもとに、本人たちの全面協力で作られました。

劇中でジェイソンがパニックになるとノイジーな効果音が鳴るという演出が施されていることで、自閉症の患者が何に不快感を抱くのか、観客も追体験できるようにもなっている。実際にドイツでもこの映画を観て、自閉症の人の頭の中がどうなっていて、何に苦しんでいるのか、ということをより深く理解した、という声もあったという。

そして本作を撮影するにあたり、ドイツのサッカーリーグ、ブンデスリーガを運営するドイツサッカーリーグ機構(DFL)の協力を得て、ドイツ各地のサッカースタジアムでのロケも敢行。

引用:“56のサッカーチーム巡る”自閉症の子と父の挑戦 東洋経済オンライン(2024年)

こういう作品が日本でも増えて欲しい

私はAKARIのコンセプトが障害・病気・難病なので、それらの記事を書く時には、それに沿った内容を書いて来ました。

そのジャンルの映画やドラマは、どちらかと言えば、日本で制作されたものの紹介が多かったですね。

それで、最近思うのが、日本で障害者が出て来るのは、前向きになれるものが少なく、まず障害当事者の本人が出て来ることは少ないですし、障害者が出て来る作品はミステリーやサスペンスだったり、私の中で、「怖い」と感じるテイストが多いこと。

私はそういう推理とか考察とか、頭を使う作品は、全く見当違いな推理をして、当たらないことが多いので、肩に力の入らない作品が観たいなと思います。

AKARIでは書きませんが、障害者が出て来る実話だと、虐待とか、色んな心が締め付けられる、重苦しいテイストばかりが、実写化されています。

そういう作品は映画であれば、作品の中身を評価され、賞レースで受賞したりしますが、私は心が疲弊する様な内容は、障害当事者であることもありますし、観れません。

障害がテーマのエンタメなら、ほっこりする様な、そんなエンタメを観たいのですが、日本ではあまり作られませんね。

記事を書く様になって、そういうエンタメの記事も読みますが、私は重苦しくなく、明るいテイストの作品が観たい。

海外の障害者の出て来る作品は本作もですが、ハートフルコメディ、しかも実話というケースが多いです。

私はこの映画の予告編を観て、「こういう映画、ワクワクする!もっと日本でも、こんなタッチの作品が増えて欲しい」と、切に思いました。

こちらの作品は上映される映画館が少なく、あらすじを読んでいても、ワクワク、感動する内容になっているので、もっと公開される映画館が増えて欲しいと思いました。

日本で、この様な本当にこれ実話なの⁉という、ハートフルコメディ系のエンタメの制作は難しいかもしれませんが、もっと多くの人が映画館に足を運んだり、ドラマだったら観て貰える様な、そんな柔らかいテイストの障害者がテーマのエンタメが、日本でも増えることを私は望んでいますー。

ぼくとパパ、約束の週末

参考サイト

ぼくとパパ、約束の週末8

noteでも書いています。よければ読んでください。

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左耳感音性難聴と特定不能の発達障害(ASD,ADHD,LD全ての要素あり)、糖尿病、甲状腺機能低下症、不眠症、脂漏性皮膚炎、右手人差し指に汗疱、軽く両膝の軟骨すり減り、軽度に近いすべり症、坐骨神経痛などを患っているライターです。映画やドラマなどのエンタメごと、そこそこに詳しいです。ただ、あくまで“障害”や“生きづらさ”がテーマなど、会社の趣旨に合いそうな作品の内容しか記事として書いていません。私のnoteを観て頂ければ分かると思いますが、ハンドメイドにも興味あり、時々作りに行きます。2022年10月24日から、AKARIの公式Twitterの更新担当をしています。2023年10月10日から、AKARIの公式Instagram(インスタ)も担当。noteを今2023年10月は、集中的に頑張って書いています。昔から文章書く事好きです、宜しくお願い致します。