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こんにちは、翼祈(たすき)です。
後1週間余りで、能登半島地震から、7ヵ月が経とうとしています。
今被災地で、困っていることがあるそうです。
それは、温水の出るヒートポンプ型給湯器などが倒れて、使えないことです。
能登半島地震では、電気温水器やヒートポンプ式給湯器「エコキュート」の貯湯タンクが倒れる被害が相次いで報告され、水道が復旧しても、ほとんどの世帯でお湯が使えない生活を余儀なくされました。構造的に倒れる可能性が高い上、設置時期が古いことで、国の基準を満たさない事例もあると見受けられています。
日本冷凍空調工業会などによりますと、「エコキュート」は光熱費を抑制し、断水した時は溜めた水を緊急用水として使用できる利点があります。
国民生活センターは「倒れるリスクを想定した上で、まずは設置説明書通りに施工されているか確認をして下さい」と注意喚起をしています。
石川県輪島市の温泉施設「輪島カブーレ」では、地震から半年が経過した7月も、1日およそ200人が無料の入浴支援を利用しています。
温泉施設「輪島カブーレ」の近くに住む会社員の男性Aさんの自宅室内に設置していた「エコキュート」が倒れました。すぐ業者に修理を依頼しましたが、見積書が届いたのは7月。費用はおよそ100万円で、修理時期の目処も立っていません。当面は入浴支援を利用する予定だといいます。
会社員の男性Aさんは、「温泉施設は利用時間は限定されていますし、施設によっても違います。自宅の風呂が使えたら…」と苦境を吐露しました。
この様に新たな問題に直面している、能登半島の被災地。
この記事では、能登半島地震を受けて、2024年5月に実施された、医療的ケア児のいるご家庭が参加した、避難訓練となります。
2024年5月16日、人工呼吸器を使用するなどといった日常的に医療的なケアが必要な子どもとその家族が災害の際に円滑に避難できるかを確認する避難訓練が、青森県弘前市で実施されました。
避難訓練を実施したのは、青森県弘前市在住の就寝の際の人工呼吸器の使用や、たんの吸引など医療的なケアが欠かせない男の子とお母さん、それに2人の兄です。
今回は、青森県で実施された、医療的ケア児を対象にした避難訓練について、取り上げたいと思います。
医療的ケア児を対象にした避難訓練を実施。見えてきた課題とは?
避難訓練は、先日作成された「個別避難計画」を参考に実施され、計画の作成に携わった医師や弘前市の関係者が見守る中で行われました。
避難訓練の想定は、お父さんが外出中に震度5の地震が発生し、停電が発生したため、男の子を含んだ家族4人が近くの福祉避難所に徒歩で避難するという想定で実施されました。
男の子のケアにはたんの吸引器に加えて、人工呼吸器など4つの機器が必要で、お母さんはまず機器をバギーに積み込むなど持ち出す準備を行った上で、およそ500mほど離れた福祉避難所に男の子を乗せたバギーを押しながら向かいました。
そして避難所では、非常用発電機から電気が供給された状況で、人工呼吸器などが正常に動作するか確認を行いました。
避難訓練を終えたお母さんは、「兄弟が喧嘩したり、道路が狭かったりと大変でした。災害が起きた時に向けて見直す必要があると感じました」と述べました。
参考:医療的ケアが必要な子ども 災害時の避難を確認する訓練 弘前 青森 NEWS WEB(2024年)
弘前市によれば市内の医療的ケア児の中で、「個別避難計画」を作成して避難訓練をするのは今回のご家族が初めての事例でした。
弘前市福祉総務課の課長補佐の男性は、「『個別避難計画』に則って安全に避難訓練を終えられたのは良かったと思います。医療的ケア児らが迅速な避難ができる環境整備に向けて役割を担っていきたいです」と説明しました。
能登半島地震で被災した子ども達に出された宿題
石川県七尾市にある山王小学校では、地震の影響で子ども達の不安を宿題で乗り越えさせようとしています。子ども達に宿題を出したのは養護教諭の女性Aさんです。
その取り組みが能登半島北部の小学校で浸透しつつあります。
2024年1月下旬に3学期の始業式を迎えました。通学路には倒壊したがれきや家が残ったままで、余震やその光景を怖がり、1人で通学できない子もいました。こうした状態をケアしたいと、養護教諭の女性Aさんが2024年2月、ある宿題を子ども達に提案しました。
題して【家族でスキンシップ】で、子ども達や親御さんへの心理的な負担にならない様に「膝の上に乗る」「家でハグする」「握手をする」「1分以上手を繋ぐ」の中から、好きなものを選択して実践するという内容でした。
この宿題は現在も続けられていて、課題を応用して髪をとかすやマッサージといったスキンシップも見られたといいます。
能登半島地震の被害は本当に大きなものでした。子ども達のみならず、大人の方の心の不調の記事は、2024年1月に書きました。
被害が大きかった分、それは障害者の人にとっても、計り知れない心身の不調になりました。
医療的ケア児の子ども達は自分で動けない子がほとんどですし、どんなにしんどさを感じていても、それを意思疎通することもかなり難しい。
今回の本題は青森県で実施されましたが、医療的ケア児は全国にいます。そういう点でも、たまたま取り上げたのが青森県でしたが、平常時から全国で、取り組んでおかなくてはならない避難訓練なのではないか?と、そう感じました。
2024年5月下旬までの能登半島のニュース
能登半島地震で被害を受け、2024年4月全線での運転を再開した石川県の「のと鉄道」で、被災地を元気づけたいと太陽に向かって花が咲くひまわりをモチーフにしたヘッドマークを製作し、2024年5月24日8時ごろ穴水駅に到着した列車でお披露目されました。
穴水町と七尾市を結ぶ「のと鉄道」は地震で線路がゆがむなどの大きな被害を受けましたが、2024年4月6日、全線での運転を再開し、通学や通勤客を主体に沿線住民の移動の足を支えています。
ヘッドマークは直径60cmの円形で、ひまわりを背景に「がんばろう能登」とメッセージが添えられています。
駅では「のと鉄道」の職員が、神奈川県横浜市の種メーカーから寄付されたひまわりの種を利用客に手渡していました。
参考:「のと鉄道」ひまわりをモチーフのヘッドマークお披露目 石川 NHK NEWS WEB(2024年)
能登半島地震で被災した人たちに、木の香りが漂うお風呂で疲れを癒やして頂きたいと、地震が発生した4日後から被災地で支援を続ける埼玉県の男性Bさんが、木製の風呂をトラックに積んで被災地を巡回する活動をスタートさせました。
家族や知り合いなどの協力を得て木製の風呂を作り、トラックに積んで被災地を巡回し、2024年5月26日は、ボランティアの仲間と一緒に、今も20人が身を寄せる石川県穴水町大町の避難所でボイラーの火加減を調整するなど、準備を行いました。
風呂は、横60cm、縦1m60cmの大人でもゆったりとくつろげる広さです。浴室の壁にはヒノキが使用され、リラックスできる香りを漂わせています。
燃料には、被災した住宅で使われなくなった薪を譲り受けて活用しています。
今後は、希望を受けた時には、石川県内にあるそれ以外の仮設住宅や避難所などを巡回する予定です。
参考:“木の香り漂うお風呂で癒やしを” 石川 穴水町の避難所 NHK NEWS WEB(2024年)
noteでも書いています。よければ読んでください。
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