ドキッとする動脈硬化《パート1》水分補給の重要性

ハート型の心臓

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改めまして、M.Jです。

「よし、今年も暑い夏がキター!」「海に行って浜辺で日焼けするぞー!」

「海に行った後は、美味しいビールでも飲むか!」

 

「えっ、ちょっと待ったあー!」「ものすごく危険な感じがする・・・」

この夏、最も大事なことを忘れていませんか?

のんきにビールを飲んでいるだけではいけないと思うのですが・・・。

夏の暑さは年々厳しくなっています。水分補給は必要不可欠です。

「夏は、動脈硬化による病気が発生しやすい」ことをご存じでしょうか?

水分が不足すると「血液の流れが悪くなり、血管が詰まりやすい」という問題が多発します。

動脈硬化の状態を放置したまま「アルコールの大量摂取」「喫煙」「脂ものの大量摂取」「著しい運動不足」などの不規則な生活を続けてしまうと、後遺症の残る病気を発症する「危険性」が高くなります!

 

夏の熱中症は、適切な治療をすれば回復することが多いです。

しかし、夏の動脈硬化による病気は「後遺症が残ること」「日常生活に注意が必要なこと」が多く、場合によっては「介護を必要とすること」もあるので、動脈硬化について「しっかり認識しておく必要性」があります。

今回と次回の2部構成で「動脈硬化」について掘り下げていきたいと思います。

パート1では、主に「水分補給」と「下肢閉塞性動脈硬化症」などについて以下の項目に沿って書きます。

⚫︎血管と水分:水分補給の重要性

⚫︎快適な生活のための水分補給

⚫︎動脈硬化

⚫︎下肢閉塞性動脈硬化症

⚫︎M.Jの親せきを見て感じたこと

⚫︎動脈硬化をしっかり認識していこう!

血管と水分:水分補給の重要性

動脈硬化という状態に触れる前に、まずは血管と水分のことについて書きます。

血管と水分

水分量:各世代の体重あたりの水分

⚫︎新生児80%

⚫︎乳幼児65〜70%

⚫︎成人男性60%

⚫︎成人女性55%

⚫︎高齢者50〜55%

血液の成分

⑴液体成分:55%➖液体成分の9割以上が水分

(水分以外:タンパク質・糖質・脂質など)

⑵細胞成分:45%➖赤血球・白血球・血小板

血管の働き

◎血液が「サラサラ」と流れるように、血管には「血液を循環させる」働きがある

1日あたりの水分摂取量の基準

最低限の量1日:1.5リットル以上の摂取が必要

望ましい量1日:2.5リットル以上

水分補給が不十分なことによる危険性

①水分補給➖2日〜3日できないと生命の維持が困難

身体の水分:20%失うと死に至る

②水分が不十分な状態《中等度》めまい・吐き気・食欲減退など

③水分が不十分な状態《重度》筋ケイレン・失神

④水分が不十分な状態《最重度》

⚫︎ノドの渇きは「脱水」の症状

⚫︎ビールの大量摂取:「おしっこ」として多く排出➖脱水

おしっこの量が増えると血管が詰まる➖危険⚠️》

人間の身体の中にある水分量(=体重あたりの水分)を見ていくと、成人男性が60%、成人女性が55%という数値で「身体の半分以上が水分」と言ってもいいと思います。

身体の半分以上が水分ということは「水分補給が、身体の健康を保つために欠かせないもの」と言えます。

また、血液の流れを良好にして、身体の健康を保っていくためには「水分のはたらき」が欠かせません。

心臓から身体の先(=足のつま先、指先)までしっかりと「血液を運ぶ」ためには、水分の役割はものすごく重要です!

また、身体の「老廃物を排出する」ためにも、水分の役割はものすごく重要です!

水分の働きが悪くなると「血流が悪くなる」ので、身体にさまざまな悪影響が出現します。

 

水分の働きを阻害するものとして「生活習慣の乱れによる血管の老化」が挙げられます。

「過食・運動不足・喫煙・アルコールの大量摂取」によって、血管が硬くなるという「動脈硬化」の状態になってしまいます。

この状態を放置して、乱れた生活を続けていると「血管が詰まる」「血管が破れる」という危険な現象が起こってしまいます。

すると、「後遺症が残る病気」「場合によっては死に至る病気」となってしまいます!

血管の状態を良くしていくためには、しっかりした「水分補給」が重要となってきます。

【⚠️注意事項

ビールなどの「アルコール」は「利尿作用」が著しいです。

ビールを1リットル摂取すると、尿で1.1リットル排出されてしまうと言われています。

◎アルコールの大量摂取は「尿の量が増える」ため「血管が詰まる危険性」があるため、動脈硬化予防のためにも「水・麦茶・緑茶」のほうが水分補給には適していると言えるでしょう。

 

さて、今回のメインテーマである「動脈硬化」ですが、どのような状態のことを指すのでしょうか?ご存じでない方もいると思いますので、M.Jと一緒に動脈硬化について学んでいきましょう!

動脈硬化

いよいよ、本題の「動脈硬化」に入ります。

「動脈硬化」は一体どのような状態で、進行するとどのようになってしまうのでしょうか?

動脈硬化について

動脈硬化

⚫︎動脈が硬くなることで、血管や動脈に大きな負担がかかる状態

⚫︎LDL(悪玉)コレステロールが多く、 HDL(善玉)コレステロールが少ない状態

《LDL(悪玉)コレステロールが多いと動脈硬化は進む》

⚫︎動脈硬化の状態が進むと生命の危機となる

動脈硬化になる仕組み

⚫︎血中の悪玉コレステロールが増加すると「血管壁」に負担がかかる

⚫︎肥満・高脂血症・高血糖になると「悪玉コレステロール」が細胞内に蓄積する

⚫︎悪玉コレステロールが蓄積すると・・・血管が狭くなり、血流の流れをふさぐ

《わかりやすくいうと・・・水道管が古くなり、さびた状態》

⚫︎血管が狭くなると「酸素と栄養」が全身にいかなくなる

⚫︎更に血管が詰まってしまうと「臓器・組織」に血液が流れなくなる

動脈硬化の原因

脂質異常症LDL(悪玉)コレステロールが高いと動脈硬化

高中性脂肪血症:150mg/dl以上になると・・・》

低LDL(悪玉)コレステロール血症:40 mg/dl未満になると・・・》

肥満BMI:25以上になると・・・→BMIの計算式は以下の文献を参考

《BMIの計算の方法》

参考:独立行政法人 環境保全機構:【知識編】体格を知って対策を

高血圧収縮期血圧:130mmHg以上、拡張期血圧85mmHg以上になると・・・

糖尿病空腹時血糖:110mg/dl以上、ヘモグロビンA1c:5.5以上になると・・・

喫煙喫煙によって「血管が収縮」したり、「血栓が発生」してしまう・・・

《なお、副流煙(他の人のタバコの煙)によっても血管が収縮する》

高尿酸血症

慢性腎臓病

動脈硬化が進行すると・・・

⚫︎血管が血液の流量に合わせて収縮することができなくなる

⚫︎血管が血流に耐えきれず「破裂して」しまう

⚫︎血管が狭くなり「血栓」ができて「詰まって」しまう

動脈硬化の進行によって起こる病気

虚血性心疾患《=心筋梗塞・狭心症》

脳梗塞→詳細は次回に記載

脳出血

下肢閉塞性動脈硬化症→詳細は後に記載

大動脈瘤

大動脈解離

大動脈弁狭窄症

「肥満や高脂血症」になってしまうと、血中に悪玉コレステロールが多く発生します。

血中の悪玉コレステロールが多くなることで、「血管が狭くなる」「血管が詰まる」ことで「動脈硬化」の状態になると言われています。

動脈硬化の状態を放置して動脈硬化が進行すると、血管の状態が悪くなり、「血管が狭くなって血栓が発生する」「血管が破裂してしまう」という危険な状態に陥ってしまいます!

その結果、「後遺症が残る病気」「死に至る病気」など、さまざまな危険な病気を発症してしまうのです。

また、喫煙も「血管の状態を悪くする」と言われています。タバコの中にある物質が「血管を収縮させる」ため、動脈硬化の状態になると言われています。

 

これを認識していき「脳梗塞」「心筋梗塞」「下肢閉塞性動脈硬化症」を発症しないようにしていきましょう!ここからは、動脈硬化によって起こる病気「下肢閉塞性動脈硬化症」について書きます。

下肢閉塞性動脈硬化症

ここでは、動脈硬化が悪化したことで起こる病気「下肢閉塞性動脈硬化症」について掘り下げていきます。

下肢閉塞性動脈硬化症

下肢閉塞性動脈硬化症とは・・・

⚫︎脚の動脈硬化が進んだ状態

⚫︎血管が細くなる、血管が詰まることによって起こる病気

⚫︎足先に充分な血流が保てなくなる病気

⚫︎脚の動脈の血管にコレステロールやカルシウムが沈着する病気

⚫︎脚の血液の流れが悪くなり、血流障害が起こる病気

下肢閉塞性動脈硬化症になりやすい人

⚫︎喫煙者 ⚫︎高血圧の人

⚫︎糖尿病の人 ⚫︎慢性腎臓病の人

症状

歩くとふくらはぎが痛くなる 

じっとしていても足が痛い

足の傷が治りにくい     

足が黒くなった

足が冷たい 

進行度合

第一期:無症状

⚫︎検査で下肢閉塞性動脈硬化症がわかる程度

⚫︎血流を良くする薬で様子観察

第二期:歩行時の痛み《間欠性跛行》

⚫︎一定の距離を歩くと太ももやふくらはぎに痛みが出現

→しばらく休むと痛みが消失、歩行可能

⚫︎薬と運動療法《場合によっては血行再建術》

第三期:安静時痛

⚫︎歩かなくても足先が痛む《安静時痛》

⚫︎血行再建術を積極的に行なう

第四期:壊疽(えそ)

⚫︎足の傷が治らず「びらん」の状態になる

⚫︎足の色が紫色・黒色になる

⚫︎細菌感染症が出現する

⚫︎血行再建術を積極的に行なう

⚫︎⚠️場合によっては、脚を切断するしかない!

注意事項

知らないうちに足に傷がある、足が温かい《炎症》治療が必要!

糖尿病、慢性腎臓病、人工透析の人は定期的に足のチェックが必要!

足の動脈硬化は、全身の血管の病気に関連している!

《脳と心臓の血管の検査が必要!》

下肢閉塞性動脈硬化症の治療

治療】→詳細は、以下の文献に記載

生活習慣の改善

薬物療法

血管内治療

バイパス手術

《治療の文献》

参考:つくば心臓血管内科メイクリニック:下肢閉塞性動脈硬化症

 

この病気の最初(第一期)は、検査で発覚する程度なので、気づかないまま「放置」のことも多いようです。

「足が冷たい」「歩くとふくらはぎが痛い、休むと歩行可能」となると、病院嫌いの人は見過ごすこともありそうです。

上記の第二期「歩行時の痛み」で「動脈硬化に気づくこと」ができないと、日常生活に支障をきたします。

病気が進行すると「脚の切断」も考えられるので「早期発見」が必要です!

約10年以上前、実際にM.Jは「下肢閉塞性動脈硬化症」の患者さんを見ました。

そのかたは、自動車を降りて歩くたびに痛みが強くなっている感じでした。

ようやく、椅子に座ってひと息ついていました。

その後、すぐ職員に声をかけられて立ち上がった瞬間「あ、痛っ!」「痛タタタッ!」と言って身動きが取れなくなってしまいました。

立ってベッドに移ることができなくなっていたので、「相当重症だったのではないか」と考えられます。動脈硬化の状態を「放置」すると、このように日常生活に支障がある状態になってしまうのです。

 

動脈硬化による「歩行時の痛み」を侮ってはいけません!

早めに気づき「適切な医療を受けること」が必要不可欠です!

できれば、このような状態にならないように「動脈硬化について知ること」「動脈硬化の恐ろしさを感じること」で、「生活習慣の改善」を図っていただきたいと思います!

この記事をご覧の皆さん、難しい言葉で伝えてしまい申し訳なく思っています。

次の項では、実際に動脈硬化による病気を発症したM.Jの親せきの話について書きます。

M.Jの親せきを見て感じたこと

厳しい表現もあると思いますので、きつい方はこの項を飛ばしていただいても構いません。

約15年以上前のことです。

M.Jの父の兄(以下、伯父)は、愛知県で鉄工業の経営者をしていました。

M.Jの父に話があるとのことで、新幹線などを利用してM.Jの家に来ました。

伯父は体格が良く、病気をすることがほとんどなく「ずっと元気な状態」でした。

うちの両親に対して、元気なことを自慢して「今日もいっぱい酒を飲むぞー!」と叫び、ハイテンションな感じでした。

このひと声で、母はすぐに「ビール瓶とコップ」、おつまみの「さきイカ・フライドポテトなど」の準備をしていました。

伯父は、用意されたビールを飲み干し、おつまみを全部食べてしまいました。

しばらくして伯父が帰った後、M.Jは母に尋ねました。

「いつも、こんなにお酒を飲んでいるの!」

すると、母は以下のことを言いました。

「伯父さんが来る時は、いつもお酒とつまみを用意しているの」

「用意しないと怒られるから・・・」

「おそらく、ほとんど毎日のように飲んでいると思うよ」

M.Jは、驚いて10分以上身動きが取れませんでした。

《ちなみに、M.Jの父は当時まったくお酒を飲まなかったので・・・》

 

伯父がうちに来た約1ヶ月後に緊急の連絡が入りました。

「伯父さん、脳梗塞になって寝たきりになった・・・

言葉も出なくなっている・・・

M.Jは、声には出さなかったものの「やっぱりね・・・」と思いました。

この出来事を通して、M.Jは以下のように考えました。

⚫︎伯父は、動脈硬化がかなり進んでいた

⚫︎伯父は大の病院嫌いだったので、体調が悪くても放置していた

⚫︎ビールを大量に飲んで、脱水して血管が詰まった

⚫︎顔が赤い感じだったので高血圧の疑い

 

実際の伯父の生活を「反面教師」にして、M.Jは動脈硬化による「危険な病気」にならないようにしていきたいと思います!

この記事をご覧の皆さん、脳梗塞にならないようにするには「ビールとおつまみの大量摂取はやらない」ことを徹底していきましょう!

動脈硬化をしっかり認識していこう!

この記事をご覧の皆さん、いかがでしたか?

今回は、「水分補給の重要性をもっと重く見てほしい!」という思いで掘り下げていきました。夏は、動脈硬化による病気が発生しやすいので、水分補給をしっかりしていただきたいと思います。

動脈硬化が進行すると「後遺症が残る病気」「介護を必要とする病気」になる危険性が高くなるので、注意して生活することが必要です。

そのためには「動脈硬化について知ること」から始めたほうがいいと思います。

本当に「動脈硬化による病気」は恐ろしいです!

M.Jも記事を書きながら「ドキッ」としています。

最初は、何ともないという感じで「症状が出ない」ので「気づきにくい」です!

せめて、1年に1回は「血液検査」を受けて、動脈硬化による「ひどい病気」にならないようにしていきましょう!

 

次回は、動脈硬化からの脱出法として「生活習慣を改善する方法」について掘り下げていきます。

記事をご覧いただき、どうもありがとうございました!

今回の記事は、以下の文献を参考にしました。

参考:ヘスペリジン研究会:血管の役割

   環境省:熱中症を防ぐためには(PDF)

   健康長寿ネット:水は1日どのくらい飲めば良いか

   国土交通省:「健康のために水を飲もう」推進運動(PDF)

   リハプライド:なぜ水分摂取が大切なのでしょうか?

   きし内科:ビールで水分補給はダメ

   動脈硬化Net:動脈硬化症とは?

   動脈硬化予防啓発分科会:知っておきたい動脈硬化

   クラシエ:動脈硬化になる仕組みと対処法について  

   関西労災病院:下肢閉塞性動脈硬化症

   東京都健康長寿医療センター:下肢閉塞性動脈硬化症

   新百合ヶ丘病院;閉塞性動脈硬化症:血管外科

【補助文献】

以下の文献は、夏を快適に生活する方法についてわかりやすく書いてあります。ご覧いただけると有り難いです。

参考:厚生労働省:高齢者のための熱中症対策(PDF)

以下の記事は、素敵なライターが熱中症を通して水分補給の重要性について書いた記事です。わかりやすく書いてありますので、ご覧いただけると有り難いです。

これまでに私が書いた記事です。ご覧いただけると有り難いです。

Noteのほうにも記事を書いています。ご覧いただけると有り難いです。

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