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こんにちは、翼祈(たすき)です。
この記事の本題は、『ユニバーサルビーチ』なのですが、まず『ユニバーサルビーチ』の説明をしたいと思います。
『ユニバーサルビーチ』とは、障害を抱えている人やその家族がマリンスポーツなどを楽しむことを介して、共生社会の実現が目的のために、開催しているイベントのことを指します。
開催当日は、海岸にバリアフリーエリアを設定し、障害に関して理解を持つ沢山のボランティアに参加し、ビーチや海水浴でのパラスポーツ体験などを行います。
”人と人””海と人””心と心”を繋いで、みんなの「できない」を「できた!」に転換させていきます。
自然を舞台に、大きな挑戦をサポートし、小さな成功体験を積み重ねていきます。
今回は、2023年のものになりますが、『ユニバーサルビーチ』を実際に行なっているビーチを取り上げます。
『ユニバーサルビーチ』in神奈川県
画像引用・参考:バリアフリー|南知多ユニバーサルビーチ|日本南知多町内海
車椅子を利用しているなどといった身体に障害を抱えている人に一日だけでも海水浴を楽しんで頂きたいー。神奈川県鎌倉市にある海水浴場で、イベント【バリアフリービーチ】が開催され、参加者とその家族が夏の海を満喫しました。
この【バリアフリービーチ】は、2023年7月30日に鎌倉市の医療・福祉の関係者などで構成された実行委員会が一日限りで地元の由比ガ浜海水浴場で実施しました。
2015年からスタートし、コロナ禍や台風で中止になった年もあるため、2023年で5回目の【バリアフリービーチ】の開催になります。
砂浜の一角に設置された会場には、車椅子でも移動できるシートが敷かれ、浮き具が着いた海にも入れる専用の車椅子が6台用意されました。
この日、参加したのは車椅子を利用している人とその家族など、トータル44組です。
参加した人が安心安全に楽しめる様に福祉や医療の専門職を含むボランティアのサポーターも約250人参加して介助を担当しました。
【バリアフリービーチ】に参加した人の中には、家族4人で海水浴に来るのが初めての経験だという人たちもいました。神奈川県藤沢市在住のご一家です。
このご家族の娘さんには脳性まひがあって、毎日の生活でたんの吸引などの医療的ケアが必要となっています。
そうした生活の中でも「様々な体験を娘にさせたい」という願いから、お母さんは【バリアフリービーチ】への参加を決意しました。
看護師や主治医も一緒に参加し、手厚いサポートを受けられることも、【バリアフリービーチ】に参加した大きな理由の1つでした。
娘さんは専用の車椅子にお母さんと一緒に乗って海に入ったり、波打ち際で砂や海水に触れたりするなど、初めての海水浴を体験しました。
お母さんは「自分たちだけで海水浴だと不安ですが、看護師や主治医がいてくれたので娘も安心して楽しめました。娘はちょっと驚いた様子でしたが、夏にとても良い思い出が作れました」と説明しました。
参考:障害ある人も夏の海を満喫「バリアフリービーチ」 神奈川 鎌倉 NHK NEWS WEB(2023年)
【バリアフリービーチ】は、実行委員会の委員長を務める地元の開業医、酒井太郎さんが提案しました。
車椅子を利用している患者さんを往診した時、「大好きだった海水浴を諦めた」という話を耳にしたことが【バリアフリービーチ】を開催したきっかけになりました。
神奈川県や鎌倉市の賛同を得たり、沖縄県での同じ様な『ユニバーサルビーチ』を視察したりしながら、車椅子ユーザーのサポート態勢の充実に励んできました。
酒井さんは、「準備は本当に毎回大変ですが、本日も沢山のボランティアが集まってくれてありがたいです」と言い、「参加してくれた人の笑顔を見て本当にやって良かったなと思います。みんながいつでも海水浴を楽しめる様に来年もまた開催しなくてはと思います」と話していました。
『ユニバーサルビーチ』in福岡県
2023年9月3日、夏の営業を終えた福岡県田川市にあるプールで、障害を抱えている人たちに安心してプールを楽しんで頂きたいと、沢山のボランティアも参加して《バリアフリーデイ》が開催されました。
この《バリアフリーデイ》は「田川地区障がい者自立支援協議会」が主催し、今シーズンの営業が終了した田川市にある市民プールは、障害を抱えている人たちやその家族などに限定して開放されました。
会場には、約200人のボランティアも集合し、参加した人たちはボランティアのサポートを受けながら、3人同時に滑ることができるウォータースライダーを楽しんだり、1周260mの流水プールで泳ぎました。
福岡市中間市から家族で《バリアフリーデイ》にやって来た男の子は、「ウォータースライダーは水の勢いが凄かったです」と話していたり、お母さんは「子ども達が楽しんでいる姿を見ることができて本当に良かったです」と述べました。
また、別の参加した男性からは、「誰もが優しく思いやりがあって楽しかったです」と話し、「このような日があると障害を抱えている息子も楽しめるので、大変ありがたいです」と語りました。
参考:田川市民プールバリアフリーデイ 障害ある人安心して楽しんで 福岡 NEWS WEB(2023年)
みんなが笑顔になれる
そんなイベントだなと思います。
身体に障害を抱えていると、なかなか自分で動けないかもしれない。動けないからと言って、あらゆるものから遠ざけてしまうと、障害の程度は様々でも、体験格差などで、体験したことのないことへの開きができてしまう。
それは、やっぱり凄く勿体ないことです。
普通の海水浴だったら、行くまでや、海に入るまでが凄く大変です。
でも『ユニバーサルビーチ』だったら、障害を抱えている人を対象としており、専用の車椅子を用意したり、専用の車椅子で海に入るまでにシートを敷いたり、医師などの専門家も同伴することで、自分たちだけで海水浴に行くより、安心して、その人を海に入れることができる。
行動に制限のあった家族が、こうして家族みんなで海に入れて、最後は「楽しかったね」と言って、帰れることが、本当に微笑ましいというか。
弾ける様な笑顔になれるイベントだなと思いました。
まだ今年の『ユニバーサルビーチ』の話は余り聞いていませんが、これからも続けて頂きたい、素敵な社会福祉です。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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